ノキシノブ(軒忍)の育て方

シダ植物

ノキシノブ(軒忍)は厚みのある細長い葉を持つ着生のシダ植物です。

日本に自生する植物で鑑賞性も高いノキシノブを育てるポイントについてご紹介しています。

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ノキシノブの特徴

ノキシノブは北海道南部以南の日本全土や中国などに生息するウラボシ科ノキシノブ属に分類されるシダ植物です。

山地の樹の幹や岩の上、わらぶき屋根などに着生する多年草で、ヤナギのように細長く楕円形の葉が特徴です。茎は短くて横に這っており、たくさんの根を出して樹皮などに着生します。

日本では民家の塀や石垣など身近な場所でも見られ、わびさびを感じさせる雰囲気から寄せ植えや盆栽にも使われています。

葉の先が手のひらのように枝分かれする獅子葉という変異株は、独自の草姿をしており園芸品種として人気があります。

家の軒下などに生えてシノブのように着生することから、ノキシノブ(軒忍)という名前が付いています。

ノキシノブはシダ植物なので花や実はつけません。

基本データ

難易度 易しい
価格 1,000円〜4,000円(3号サイズ)
成長速度 やや速い
花・種 シダ植物なので胞子で増えます
日照量 日光を好みますが耐陰性があるので屋内でも育ちます
温度 寒さには強いですが凍ると弱ることがあります
湿度 多湿を好みますが土壌の過湿は根腐れを引き起こします
花言葉 絆、信じる心

ノキシノブが好む環境

茅葺屋根の軒先に自生するシダ植物のノキシノブ
茅葺屋根の軒先に生えたノキシノブ(撮影地:六義園)

日当たりと置き場所

ノキシノブは日当たりを好む植物ですが直射日光には弱いので葉焼けに注意しましょう。

屋内で育てる場合

ノキシノブは耐陰性があるため屋内でも管理ができます。

強い日差しが長く当たると葉焼けをおこしてしまうので、直射日光が当たらない場所においてください。レースのカーテン越し程度の光を当てると良いでしょう。

ただし、日光を好むため全く日が当たらない場所には不向きです。日向から半日陰で管理するのがおすすめです。

ノキシノブは乾燥すると耐えるために葉を内側に巻いて細くなってしまいます。多湿を好むためエアコンなどの乾燥した風が直接当たらないようにしてください。

屋外で育てる場合

ノキシノブは樹木の幹やわらぶき屋根などに自然と着生する山野草なので、基本的には年間を通して屋外で育てることができます。

耐寒性があるものの凍ると弱ってしまうため、冬場に雪や霜が降りる場合は室内へ移動させましょう。

ただし、直射日光が当たると葉焼けを起こす可能性があります。明るい木陰などの半日陰で育てるようにしてください。

温度・湿度

ノキシノブには耐寒性があるため屋外でも育てられますが、冬場の寒冷地では凍らない程度の場所で管理してください。

夏の暑さにも強い植物ですが、直射日光が当たると葉焼けを起こしてしまいます。強い日差しが当たり高温になる場合は、乾燥を防ぐためにも室内へ移しましょう。

ノキシノブは多湿を好みます。乾燥すると葉を内側に丸めて耐え忍びますが、こまめに葉水を与えて湿度を高く保つようにすると見栄えが良くなります。

用土

ノキシノブを鉢植えで育てる場合は、水もちのよいケト土を使用するか、ピートモスや鹿沼土を主としてブレンドした土を使いましょう。

ただしノキシノブは着生植物なので、鉢植えよりも水苔やヘゴ板、石などに活着させて育てるほうが適しています。

ケト土と赤玉土を7:3の割合で混ぜてノキシノブの根を包み、まわりを苔で固定する「苔玉」を作るのもおすすめです。

ノキシノブを上手に育てるコツ

木の幹に群生するノキシノブ
木の幹に着生したノキシノブ(撮影地:六義園)

水やり

ノキシノブは多湿を好み、乾燥すると葉を内側に巻いて細くなってしまいます。

夏場は用土が乾燥しやすいので、土や水苔や乾いてきたらたっぷりと水を与えます。根が蒸れるのを防ぐため暑い期間は早朝や夕方以降など涼しい時間帯の水やりがおすすめです。

ただし、頻繁な水やりは根腐れの原因になるので用土が乾いていない場合は毎日水を与える必要はありません。

冬の期間は他の季節よりも水やりの回数を減らしましょう。乾燥気味に管理すると耐寒性を高めることができます。

葉水

ノキシノブは乾燥すると葉がよれてしまうため定期的に葉水を与えましょう。

もともと空中湿度の高い場所を好む植物なので、霧吹きなどでこまめに水を吹きかけるようにしてください。

葉水には葉が乾燥するのを防ぐだけでなく害虫を予防する効果もあります。また、ホコリの付着を防いで植物の見栄えを良くするためにも葉水は有効です。

肥料の与え方

ノキシノブは春から夏にかけての生育期に肥料を与えます。

春先の芽出し時と初夏に1度ずつ、固形の緩効性肥料を用土の上に置くようにして施肥しましょう。

夏場は1000〜2000倍に薄めたハイポネックスなどの液体肥料を1週間〜10日に1回のペースで施してください。

肥料を与えすぎると栄養過多となり根が傷んでしまうので適量を守ってください。冬場はノキシノブの成長がゆるやかになるため肥料は必要ありません。

ノキシノブの選び方

ノキシノブを買う時には害虫が付着していないか必ず確認してください。

害虫の付いたノキシノブを選ぶと株が弱ってしまったり、他の植物へ被害が及んだりする可能性があります。

ノキシノブを購入する際には葉が厚くよれていないものを選ぶようにしましょう。

ノキシノブの増やし方

ノキシノブは株分けによって数を増やすことができます。

株分けとは、親株から根を切り分けて数を増やす方法です。ノキシノブをコンパクトに仕立て直したい時にもおすすめです。

ノキシノブを株分けする場合、まずは葉の下の部分から出てきている子株を切り取ります。胞子葉を何枚かつけた株を切り取るとよいでしょう。

傷んだ根をカットしたら、それぞれの株を新しい鉢や苔玉、ヘゴ板などに植え付けます。活着するまでは明るい日陰に置いてたっぷりと水やりをしてください。株が安定したら通常通りの方法で管理します。

株分けはノキシノブの生育期である春から秋におこなうのが最適です。

ノキシノブの植え替え

ノキシノブは植え替えを怠ると根詰まりを起こしてしまいます。根詰まりは根腐れや落葉の原因となるため定期的に植え替えをしましょう。

水を与えても上手く吸収しなくなったり鉢底から根が出てきたりしたら、植え替えが必要なサインです。

ノキシノブの植え替えは以下の手順でおこないます。

  1. 一回り大きな鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷く
  2. ノキシノブを鉢から取り出し枯れた根をカットする
  3. 新しい水苔に水を含ませて根の部分を覆っていく
  4. 鉢の中心へノキシノブを置いて隙間を水苔で埋める
  5. たっぷりと水を与えて風通しの良い半日陰で管理する

植え替えはノキシノブの生育期である春から秋の期間が適しています。

病気・害虫

ノキシノブは特に目立った病気の心配はありません。

管理状態によって葉先が枯れることがありますが、主な原因は乾燥による水切れです。多湿を好む植物なので乾燥しやすい環境ではこまめに葉水を与えましょう。

ノキシノブなどのシダ植物に害虫が付くケースはまれですが、梅雨など湿気が多い季節に屋外に出しているとナメクジが発生することがあります。

ナメクジは葉の上を移動しながら柔らかい新芽を食べます。ナメクジが這った跡には粘液が残ってキラキラ光って見えるので、発見したら割り箸などで取り除くか薬剤を使用して駆除しましょう。

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