確認用下書き:元記事ID 674を複製し、既存本文と画像を維持した加筆・修正案です。元記事は未変更です。
サトイモ科の抽水性植物ヤマサキカズラについてまとめたページです。
ヤマサキカズラはアクアリウムのレイアウトによく利用され水中でも水上でも育つ非常に丈夫な植物です。
ヤマサキカズラの特徴や育て方、増やし方などをこのページで解説してきます。
- 強い直射日光を避け、明るい日陰または水草育成ライトの下で管理します。
- 水上葉を楽しむ場合は、根を水に浸しつつ葉と茎の蒸れを避けます。
- 寒さに弱いため、気温が下がる時期は室内で管理します。
- 増やすときは「株分け」より、節と気根を含む茎を切って発根させる方法が向いています。
- 樹液や植物体を目・口に入れず、子どもやペットの誤食を防ぎます。
ヤマサキカズラの特徴
ヤマサキカズラはパプアニューギニア原産のサトイモ科の抽水性植物で、光沢感のある緑色の葉を付けるツル性の植物です。
一般的にはアクアリウムやアクアテラリウムの素材として育てられる事が多く、とても丈夫で水中でも水上でも育てられる万能な性質があります。
実はヤマサキカズラは未だに正式な種名がないため学名も「Philodendron sp.」とされフィロデンドロン属と推定される不明種という扱いになっています。
1982年頃にパプアニューギニア・ウェワックの熱帯雨林の水辺でこの植物が発見され日本に持ち帰られましたが、ヤマサキカズラの由来は発見者で水草研究の第一人者、山崎美津夫氏が名付け親となっているそうです。
2018年には滋賀県草津市にある水生植物公園みずの森でヤマサキカズラの花が日本で初開花したとしてニュースにもなりましたが、ここの植物園には2002年頃にヤマサキカズラが植えられ、約15年半後の平成30年5月14日に初めてつぼみが見つかったそうです。
以下はその貴重なヤマサキカズラの花と実にあたる部分の写真になります。


基本データ
| 難易度 | 丈夫な植物のため簡単 |
| 成長速度 | やや遅い |
| 花・種 | 白い仏炎苞状の花を咲かせますが稀です |
| 日照量 | 耐陰性があり、明るい日陰を好みます |
| 温度 | 高温に強く低温に弱いです。冬場は10度以上を保つようにします |
| 湿度 | 多湿を好みますが、数値だけで管理せず、葉の乾燥と蒸れの両方を観察します |
ヤマサキカズラが好む環境

日当たりと置き場所
ヤマサキカズラはアクアリウムでよく利用される植物のため、日光ではなく水草育成用のライトを使って育てられる事が多いです。
また、耐陰性がある植物のため観葉植物のようにも育てる事ができ、ライトを使わない場合は明るい窓際に置くと元気に育ちます。
ただし、日差しが強いと葉焼けをするので窓際に置く時はレースのカーテン等で適度に遮光しましょう。
屋外で育てられる?
暖かい時期は屋外でも管理できますが、急な直射日光、低温、強風による乾燥に注意します。室内から屋外へ移すときは明るい日陰から徐々に慣らし、気温が下がる前に室内へ戻しましょう。地域差が大きいため、暦ではなく実際の最低気温を基準にします。
温度・湿度
熱帯雨林のように高温多湿の環境で育てるのが理想ですが、人が生活する環境でも十分に適応可能な植物です。
寒さには弱いため冬場は10度以上で管理するようにします。
用土
ヤマサキカズラを育てるのに用土は特に必要なく水挿しで育てるのが簡単です。
植え込む場合は赤玉土やレカトン等に植え込み、根本が完全に水に浸かるようにすると管理が楽です。慣らせば鉢植えでも育つようですが乾燥に弱いので、水切れには注意が必要です。
また、根が凄く伸びる植物なので根詰まりにも注意しましょう。
水耕栽培での管理
水挿しやハイドロカルチャーでは、茎葉まで常時沈めるのではなく、根が水を吸える状態を保ちます。水の濁りや臭い、根の傷みが見られたら容器を洗い、水を交換します。肥料は水耕栽培向け製品の表示に従い、最初から濃く与えないようにします。
ヤマサキカズラを上手に育てるコツ

水やり
根を常に水へ浸す抽水・水耕管理では、鉢土へ行うような水やりは不要ですが、水位と水質の確認が必要です。鉢植えで育てる場合は、乾燥させすぎないよう用土の状態を見て水を与えます。
水中で伸びた根は空気に晒されると黒く変色し痛むので抽水状態で育てる場合は水位に注意しましょう。
葉水
ヤマサキカズラは多湿を好むため定期的に葉水をするのがおすすめです。
葉にホコリが溜まりやすいので霧吹きで洗い流すように葉水をするか、ハンディタイプのクイックルワイパー等でホコリを定期的に取り除いてあげます。
肥料の与え方

ヤマサキカズラを綺麗に育てるには肥料を定期的に与えましょう。
抽水状態で育てる場合は、微粉ハイポネックスかハイポニカ液体肥料などの液体タイプの肥料を使用します。水耕栽培用の肥料を使うのが失敗も無く上手くいくコツです。
魚やエビがいる水槽では、肥料の追加が水質やコケの発生に影響します。生体への使用可否と製品表示を確認し、必要性を判断できない場合は追加を控えます。葉色だけで肥料不足と断定せず、光量、低温、根傷みもあわせて確認してください。
ヤマサキカズラの入手方法
ヤマサキカズラは花屋や園芸店ではほぼ流通しておらず、水草や水生植物を豊富に扱う専門的なアクアリウムショップかメルカリやオークション等で購入する事ができます。
価格は葉が2~3枚ほど付いたカット苗が1本1,000円程度と比較的高価です。
販売元の違いで育成状況が大きく異なり、非常に大型だったり小ぶりだったりと品質は様々です。レイアウト目的で購入するのであれば小さめの苗の方が使いやすいです。
ヤマサキカズラの増やし方
検索では「株分け」と呼ばれることがありますが、ヤマサキカズラは株元を分割するより、節と気根を含む茎を切る挿し木(茎伏せに近い方法)で増やすのが分かりやすい植物です。

ヤマサキカズラは挿し木で簡単に増えます。
葉の付け根に気根と呼ばれる根が付いてますので、葉を2~3枚程度付けた状態で挿し木を作ります。
- 清潔な刃物を使い、節と気根を含む位置で切ります。
- 切り口や樹液には素手で長時間触れず、作業後は手と道具を洗います。
- 発根するまでは水を清潔に保ち、強い日差しと低温を避けます。
挿し木はしばらく水に浸け、気根から根が伸びてきてから植えると良いでしょう。
ヤマサキカズラの植え替え
ヤマサキカズラは根が良く伸びるので、レイアウトの邪魔になったり水面に出てくるようであれば植え替え(植え直し)をしてあげましょう。
ヤマサキカズラの根はソイルに張り巡らされている場合が多いので無理に引き抜こうとはせずに、邪魔な部分はハサミでカットし取り除いてあげるとレイアウトを維持できます。
単体で育てている場合は混み合った根を整理して、長く伸びたツルも適度な長さに切って仕立て直します。
長い根は整理できますが、一度に大部分を切ると株へ負担がかかります。黒いだけで腐敗と決めつけず、柔らかく崩れる、異臭があるなどの状態も確認し、傷んだ部分を清潔なハサミで少しずつ取り除きます。
病気・害虫
ヤマサキカズラはとても丈夫で室内で育てるため病気や害虫のトラブルは少ないですが、アブラムシや葉ダニを外部から持ち込まないように注意しましょう。
葉の裏や茎と葉の付け根に害虫がつきやすいので、葉の様子がおかしかったらその周辺をよく観察し害虫を発見したら手で取り除いてあげましょう。
ヤマサキカズラの毒性や危険性について
ヤマサキカズラはサトイモ科の植物として扱われます。サトイモ科には、植物体や樹液への接触・誤食で口や皮膚に刺激を起こすものがあるため、食用にせず、剪定時は樹液が目や口へ入らないよう注意してください。
子どもやペットが触れたり食べたりしない場所で管理し、作業後は手と道具を洗います。誤食した場合や、痛み・腫れなどの症状が出た場合は、口の中を無理に刺激せず、医療機関または獣医師へ相談してください。