シクラメンの育て方

色が少なくなり寂しくなりやすい冬に花を咲かせるシクラメンの育て方をまとめたページです。

冬に花を咲かせると言ってもシクラメンは寒さにも暑さにも弱いので正しく管理してあげる事が大切です。本記事ではシクラメンを上手に育てるポイントや管理の仕方等を解説しています。

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シクラメンの特徴

シクラメンは北アフリカから中近東、地中海沿岸地域にかけて生息するサクラソウ科シクラメン属に分類される多年草です。

秋から春にかけてうつむいたように花を咲かせる姿が美しく、冬のお部屋や花壇に彩りを添えます。

赤やピンク、白などが定番色ですが、黄色や紫などの珍しい花色をしたものもあります。花形も八重咲きから花びらが波状になるロココ咲きまで変化に富み、香りを持つ品種も発表されるなど、毎年のように新しい種が登場しています。

株と花のサイズによって大輪種、中輪種、小輪種(ミニシクラメン)の3タイプに分けられます。さらに、比較的寒さに強く地植えも可能なガーデンシクラメンという品種もあり、それぞれ耐寒性の強さが異なります。

シクラメンは、夏に休眠させる「休眠法」と、葉を残して夏越しさせる「非休眠法」という2つの栽培方法があります。初心者であれば「非休眠法」の方が簡単です。

基本データ

難易度 やや易しい
流通名 シクラメン、カガリビバナ
成長速度 やや遅い
花・種 10月から3月にかけて開花する冬の花です
日照量 開花期の冬は室内の日当たりのよい場所に置きます
温度 暑さ・寒さともにあまり強くない植物です
湿度 高温多湿に弱いため夏は休眠状態になります
花言葉 遠慮、気後れ、清純(白)、憧れ、内気(ピンク)、嫉妬(赤)

シクラメンが好む環境

ピンク色の花が綺麗なシクラメン

日当たりと植えるのに適した場所

シクラメンの開花期にあたる冬の期間は、窓辺などの日がよく当たる室内で管理します。耐寒性に優れたガーデンシクラメンは戸外で育てることができますが、霜が降りると株が傷むため軒下などに置きましょう。

3月に入り暖かくなってきたら、日中は日当たりのよい戸外に出して雨が当たらないよう管理します。室内に置いていた期間の日照不足による徒長を解消し、株を引き締める効果があります。

ただし、最低気温が10℃を下回るときは室内へ取り込んでください。

梅雨に入ってからは、屋外の風通しのよい明るい日陰に置いて育てます。高温多湿に弱いため、雨がかからない場所を選びます。

夏に葉を枯らして休眠させる場合は、枯れた葉を取り除いて風通しのよい日陰で管理します。休眠させない場合は、花が咲き終わる頃に一回り大きな鉢へ植え替え、30℃以下になる半日陰で育てましょう。

温度・湿度

シクラメンは暑さ・寒さともにあまり強くありません。

生育適温は15~20℃程度なので、冬に気温が10℃を下回る場合は室内の日当たりのよい場所に移して管理します。

ただし、暖房器具の近くに置くと乾燥して株が傷んでしまうため注意します。暖房の効いた部屋で管理する場合は葉水を与えるとよいでしょう。

シクラメンはじめじめとした日本の暑さが苦手です。夏に休眠させるにはしっかりと乾燥させる必要がありますが、湿気の多い日本では休眠させずに夏を越させる方が簡単です。

用土

シクラメンは土の過湿に弱い植物です。苗を植え付ける用土には水はけと通気性のよい清潔な土を使用します。

初心者であれば園芸店などで販売されているシクラメン用の培養土を使うのが最も簡単です。自作する場合は、赤玉土(小粒)5:腐葉土3:ピートモス2、もしくは赤玉土(小粒)4:腐葉土4:日向土(細粒)2などの割合で混ぜた土がおすすめです。

鉢底から水を吸い上げる「底面給水鉢」を使用する場合は、細かく砕いたパーライトを加えると水分が鉢のすみずみまで行き渡ります。

シクラメンを上手に育てるコツ

白い花を咲かせるシクラメン

水やり

多湿を苦手とするシクラメンは、上から水を与えると株が弱りやすくなります。

そのため、通常の鉢ではなく、鉢の受け皿に水を貯めてスポンジから水を吸収させる「底面給水鉢」という鉢に植えられたものが多くなっています。

底面給水鉢を使用したシクラメンを育てる場合は、受け皿に常に水が溜まった状態を保つようにします。鉢土の乾燥度合いに応じて給水されるので、水を切らさないよう注意してください。

通常の鉢に植えたシクラメンには、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。水やりの際は、花や地上部の球根に水がかからないよう、葉を手で押しのけてそっと与えましょう。

夏に休眠させる場合は、水やりを完全にストップしてください。

肥料の与え方

シクラメンの肥料は、葉や花を付ける9月から5月上旬にかけて与えます。1週間~10日に1度のペースを目安に、規定の濃度に薄めた液体肥料を水やりの代わりに施しましょう。

花後の夏は、休眠せずに管理するのであれば頻度を減らして施肥します。2週間に1回のペースで与えるようにしてください。夏に休眠させる場合は、水やりと同じく肥料は一切ストップします。

底面給水鉢を使用している場合は、鉢底の受け皿に液体肥料を補給しましょう。

冬越し

シクラメンは冬の寒さを苦手とするため、11月に入り寒くなってきたら室内へ取り込んで管理します。

窓辺などの日当たりのよい場所が適していますが、夜間に冷える場合は夜のみ部屋の中央に移すなど凍結を防ぐ工夫をします。

乾燥した風に当てると株がすぐに傷んでしまうので、暖房器具のそばには置かないようにします。暖房の効いた部屋で管理する場合は、葉水を与えて水分を補給しましょう。

比較的寒さに強いガーデンシクラメンは冬も戸外で管理できますが、霜に当たると株が傷むので、寒風の当たらない軒下などへ移します。

シクラメンの選び方

シクラメンは種や球根から育てることもできますが、栽培が難しいため苗を購入するのが一般的です。

苗を買う際は、すでに咲いている花の高さが揃っているものを選ぶとよいでしょう。また、花びらが変形したり傷んだりしている苗は、病気にかかっている可能性があるため避けてください。

シクラメンの増やし方

シクラメンの球根は分球しないため、子球を分けて増やすことはできません。

難易度は少し高いですが、種まきによって数を増やすことができます。ただし、元の株と同じ色や形をした花が咲かない可能性はあります。

シクラメンの種を得るには、2つの花を人工授粉させる必要があるので、2株以上の苗を用意します。花が咲いている時に受粉作業をおこない、春に実った種を採取します。

採取した種は植え付けるまで冷暗所で保管しましょう。冬に入る前の11月頃になったら容器に種まき用の土を入れ、種を植えます。

室温程度の暖かい場所で管理しながら、土が乾燥しないよう霧吹きなどで水を与えましょう。数か月すると発芽するので、苗が育ったら一回り大きな鉢に植え替えてください。

シクラメンの植え替え

シクラメンを翌年もきれいに咲かせるには、夏を越した後に植え替えをします。

夏に休眠させた場合は、鉢から株を抜き取ったら根についた土を全て落とし、一回り大きな鉢へ植え替えます。同じ大きさの鉢に植え替えるのであれば、根を半分ほどに切り落としましょう。

夏に休眠させなかったシクラメンは、根にダメージを与えないよう根鉢はあまり崩しません。表面の土を軽く落としてから一回り大きい鉢へ植え替えてください。

いずれの場合も、球根の上部が土に埋まらないよう浅く植えるのがポイントです。球根の1/2~1/3程度が埋まる程度が目安です。

植え替え後は日当たりと風通しのよい室内で管理し、土が乾いたら水やりをします。地上部の球根に水がかからないよう気をつけてください。

病気・害虫

シクラメンがかかりやすい病気には「灰色カビ病」や「軟腐病」が挙げられます。

灰色カビ病はカビ菌による伝染性の病気で、梅雨の時期など低温多湿の環境下で発生しやすくなります。

発生初期には小さな淡褐色の病班が現れ、徐々に腐敗して株全体を枯らします。被害箇所はすぐに取り除き、薬剤を散布して蔓延を防ぎます。

軟腐病にかかると葉や球根が腐り、異臭を放ちます。気温が高く通気が悪いときに発症しやすいため、土の水はけと風通しは常によくしておきましょう。

シクラメンにつきやすい害虫にはハダニやアブラムシがいます。

これらの害虫は茎や葉に棲みついて養分を吸汁し、株を弱らせます。見つけたらすぐに割り箸や粘着テープなどで取り除くか、数が多い場合は薬剤を使って駆除しましょう。

シクラメンの毒性や危険性について

シクラメンの根や茎には、シクラミンという成分が含まれています。この成分が体内に入ると、嘔吐や下痢などの中毒症状を引き起こす可能性があるとされています。

室内で栽培するケースが一般的ですが、犬や猫などのペットや小さな子どものいる家庭では、手の届かないところで管理するようにしましょう。

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