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アジサイ(紫陽花)の育て方

アジサイ(紫陽花)の育て方を解説しているページです。

アジサイは梅雨時期から初夏にかけて色鮮やかな花を咲かせる植物で、冴えない天気が続く梅雨時期をパァッと明るくしてくれます。

そんなアジサイを綺麗に育てるポイントや増やし方を次項でご紹介していきます。

アジサイの特徴

アジサイは、東アジアや南北アメリカを原産とするアジサイ科(ユキノシタ科)アジサイ属に分類される落葉低木です。梅雨の時期に花を咲かせる代表的な植物です。

もとは日本を原産とする花木ですが、西洋へ渡り、品種改良ののち西洋アジサイとして日本へ逆輸入された品種もあります。

アジサイの花は、枝の先に小花がたくさん集まって咲くのが特徴です。花びらのように見える「装飾花」と、雄しべと雌しべのある「両性花」から成りますが、品種によっては装飾花のみを持ちます。

ガク咲きのガクアジサイ、手まり咲きの西洋アジサイともに、花形や色彩が豊富で、和風の庭に洋風の庭にも違和感なく彩りを添えるため、今では世界中で人気の高い花です。

鉢植えや庭植え、切り花の他、ドライフラワーとしても利用されています。

基本データ

難易度 普通
流通名 アジサイ、紫陽花
成長速度 やや遅い
花・種 5月中旬から8月にかけて開花します
日照量 耐陰性がありますが日光を好む植物です
温度 暑さにやや弱く高温時には花芽が出ません
湿度 乾燥を嫌い、やや湿潤な環境を好みます
花言葉 一家団欒、冷酷、寛容(白)、辛抱強い愛情(青)、元気な女性(ピンク)

アジサイが好む環境

日当たりと植えるのに適した場所

アジサイは耐陰性がありますが、もとは日光を好む植物です。日照不足になると花が咲きにくくなったり花色が悪くなったりするので、少なくとも半日以上は日の当たる場所に植え付けます。

ただし、強い西日が当たると葉が乾燥して焼けてしまうことがあります。また、直射日光に当てると花の色褪せが早くなるため、戸外の半日陰もしくは室内の明るい場所での管理がおすすめです。

アジサイは乾燥を苦手とする植物なので、鉢植えのものは夏場の水切れに特に注意します。保水性と排水性に優れた土を使用するとよいでしょう。

耐寒性には比較的優れていますが、冬に霜が降りるような寒冷地では冷たい風が当たらない軒下などに移動させるか、地植えの場合は寒冷紗を使って防寒対策を施します。

アジサイの中には土の酸度によって花色が変わる品種もあります。酸性土に植えると青色に、アルカリ性の土ではピンク色の花が咲きます。

温度・湿度

アジサイは暑さにあまり強くない植物です。特に高温になり土が乾燥しやすくなる夏場は、土の様子を見ながら水切れを起こさないようにします。夏の期間は朝夕の2度、水やりをしてもよいでしょう。

耐寒性はありますが、霜が降りるような寒冷地では、冷たい風に当たらない場所に移動させるか、敷きわらや腐葉土などでマルチングを施します。

土が乾きすぎると生育が悪くなるので、保水性のある土を使用し、やや湿り気のある状態を保つのがポイントです。

用土

アジサイは水分を好む植物なので、水持ちのよい土が適しています。ただし、土が常に湿った状態になると根腐れを起こす可能性が高くなるため、保水性・排水性ともに優れた土を使用しましょう。

鉢植えの場合は、赤玉土(小粒)7:腐葉土3、もしくは赤玉土(小粒)6:鹿沼土3:ピートモス1などの割合で混ぜた土がおすすめです。園芸店などで販売されているアジサイ用の培養土を使ってもかまいません。

地植えのアジサイは特に土質を選びませんが、植え付ける前に堆肥などを混ぜて有機質の土壌を作るとよいでしょう。

アジサイを上手に育てるコツ

水やり

アジサイは乾燥に弱く、水分を好む植物です。鉢植えの場合は、年間を通して土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。鉢底から水が流れ出るくらいの量が目安です。

夏場は特に乾燥しやすいため、土の様子を見ながら朝と夕方の2回、水やりをしてもかまいません。

冬は落葉して枯れ木のように成りますが、根は生きているため水やりを忘れないようにしてください。

地植えのアサガオには特に水やりの必要がありませんが、夏に晴天が続くなど極度に乾燥している場合は水を与えます。

肥料の与え方

アジサイは肥料を適量与えることで花付きがよくなります。休眠期の冬と、夏から初秋の時期に、ゆっくりと効く緩効性の肥料を与えます。

冬の肥料は12月下旬から2月中旬までに1度、発酵油かすなどの有機肥料を株元に与えます。この時期の肥料は春からの生育を促し、きれいな花を咲かせるために施します。

花後の7月から9月上旬にも、新芽を育てるため発酵油かすや化成肥料を与えます。鉢植えの場合、規定の濃度に薄めた液体肥料を10日に1度の頻度で施すのもおすすめです。

冬越し

アジサイは寒さに比較的強いため、霜の降りない地域であれば冬の間も特別な防寒対策は必要ありません。

ただし、霜が当たるような寒冷地では寒風に当たらない軒下などに移動させるか、地植えの場合は寒冷紗や敷きわらによるマルチングなどで防寒しましょう。

冬場は落葉するため枯れたようになりますが、根は生きています。鉢植えの場合は土が乾いたら水を与えるようにしてください。

大きく成長したアジサイは冬の休眠期に剪定をおこなうことで風通しがよくなり、病害虫の予防になります。

アジサイの選び方

アジサイの苗は3月頃から店頭に出回り始めます。苗を購入する際は、7分咲き程度の蕾が付いているものを選びます。

枝に太さがあり株元がぐらついておらず、しっかりとした苗を選ぶのがポイントです。葉に艶があるかどうかもチェックしましょう。

また紫陽花は母の日のプレゼントとしても人気が高いです。鉢植えの紫陽花は何度でも花を咲かせる事ができるので、園芸が好きな方であれば特に喜ばれます。

花言葉は色別に「寛容(白)、辛抱強い愛情(青)、元気な女性(ピンク)」となっていますので、ぴったりな物をプレゼントしてあげましょう。

アジサイの増やし方

アジサイは挿し木によって数を増やすことができます。

同じ年に伸びた新しい枝で、花芽のついていないものを先端から15cm程度のところで切り取り、挿し穂にします。葉を4枚ほど残し、下葉を取り除きましょう。

蒸散量を減らすため、枝に残した葉はすべて1/3程度にカットし、切り口を30分ほど水に浸けておきます。

浅いポットなどに鹿沼土もしくは赤玉土、バーミキュライトを単用で入れて水で湿らせた挿し床を用意し、挿し穂を2cmほど挿してください。

たっぷりと水を与えたら、明るい日陰に置いて乾燥させないよう管理します。1か月ほどで発根するので、3~5号の鉢やポットへ植え替えます。

アサガオの挿し木は5~7月もしくは9月頃が適期です。花壇などへの植え付けは翌年の春以降におこないましょう。

アジサイの植え替え

鉢植えのアジサイをずっと同じ鉢で育てていると根詰まりを起こしてしまいます。根詰まりは根腐れの原因となるため、2~3年に一度は一回り大きな鉢へ植え替えましょう。

アジサイの植え替えの手順は以下の通りです。購入した苗の植え替えも基本的に同じ方法でおこないます。

  1. 1回り大きな鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷く
  2. 清潔な用土を鉢の1/3程度まで入れる
  3. 鉢から株を抜き出し、剪定ばさみなどで根鉢を崩す
  4. 鉢の中央へ株を置いて土を隙間なく入れる
  5. 水をたっぷり与えて落ち着くまで半日陰で管理する

アジサイの植え替えは、暖かい地域なら休眠期に入る11月~3月頃、冬に霜が降りるような寒冷地では3月に入ってからおこないます。

病気・害虫

アジサイがかかりやすい病気には「黒点病」や「うどんこ病」があります。

黒点病にかかると葉に黒褐色の斑点が現れ、やがて落葉します。梅雨時などの高温多湿になる時期に発生しやすい病気なので、雨が当たらない場所に置くなど工夫をしましょう。

うどんこ病は、花や葉が白い粉を吹いたような状態になり縮んでしまう病気です。発症すると花付きが悪くなるので、重曹水を吹きかけて繁殖を防止します。

アジサイにつきやすい害虫には「アオバハゴロモ」や「ハダニ」がいます。

アオバハゴロモは植物に付着して養分を吸い取りますが、被害はあまり大きくなりません。しかし、白い分泌物に覆われている幼虫が枝につくと取り除きにくく、見た目が悪くなります。定期的に剪定をおこない株の風通しをよくすることで発生を予防できます。

ハダニは葉の裏に棲みついて養分を吸汁する害虫です。高温かつ乾燥した環境を好むため夏場はとくに注意し、こまめに葉裏をチェックしてください。

発見したら粘着テープや霧吹きなどで取り除くか、薬剤を用いて駆除しましょう。

アジサイの毒性や危険性について

じめじめとした梅雨の季節に彩りを添えてくれるアジサイですが、品種によってはアルカロイドなどの有毒成分を含んでいるという報告があります。

葉や茎、花を誤食すると、嘔吐や痙攣、めまいなどの中毒症状を引き起こす可能性があります。ただし、アジサイに含まれる毒の含有量は少なく、大量に食べない限り深刻な症状を引き起こすことはないとされています。

犬や猫などのペットや小さな子どもがいる家庭では、念のため手の届かないところに置いて管理すると安心です。

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