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スノーフレーク(スズランスイセン)の育て方

鈴蘭に似た小さな花を咲かせる事からスズランスイセンとも呼ばれるスノーフレークの育て方をまとめているページです。

白い花びらの先端に緑色の斑点が付いているのが特徴的で、小さいので可憐な印象を与えてくれる球根植物です。

下記ではスノーフレークを育てる時のポイント、注意点を解説しています。

スノーフレークの特徴

スノーフレークは中央ヨーロッパおよび地中海沿岸を原産とするヒガンバナ科スノーフレーク属(レウコユム属)に分類される多年草です。

スイセンのようなすらりとした細い葉に、スズランに似たベル形の花をうつむくように咲かせることから「鈴蘭水仙」とも呼ばれます。

白い花びらの先に緑色の斑点がついた花姿が可愛らしく、清楚な印象を与えます。秋に球根を植えつけると3月から4月にかけて開花します。初夏には地上部が枯れて休眠期に入ります。

庭植えのスノーフレークは群植すると美しく、見応えがあります。春の庭や花壇に可憐な彩を添える草花です。

名称が似ていることから「スノードロップ」と混同されますが、スノードロップはマツユキソウ属に分類されるため、別属の植物です。

基本データ

難易度 易しい
流通名 スノーフレーク、鈴蘭水仙
成長速度 やや早い
花・種 3月中旬~4月中旬にベル型の花が咲きます
日照量 日光を好むため日なた~半日陰で育てます
温度 寒さに強く、夏は休眠期に入ります
湿度 乾燥にも多湿にもあまり強くありません
花言葉 純粋、純潔、汚れなき心、皆をひきつける魅力

スノーフレークが好む環境

日当たりと植えるのに適した場所

スノーフレークは、日当たりのよい日なたもしくは明るい日陰での栽培が適しています。耐陰性がありますが、日がほとんど当たらない日陰で管理すると花付きが悪くなるので注意します。

花が咲き終わった後の休眠期には、鉢植えの場合は雨の当たらない日陰に移して管理します。地上部が枯れた後の水やりは球根が蒸れる原因となるため必要ありません。

スノーフレークの花つきをよくするには、冬の寒さに当てる必要があります。寒さを経験させずに冬越しすると、花が咲かずに葉ばかり茂ってしまいます。

秋に球根を植え付けた後は、戸外や室内の窓辺など5℃前後になる場所に置いて管理してください。ただし、霜や雪が当たると株が凍結して傷みます。氷点下が続くような場所では冬越しさせないようにします。

酸性土を嫌うため、地植えであれば植え付けの2週間前に苦土石灰をすき込んで土壌の酸度を調整しておきましょう。

温度・湿度

スノーフレークの球根は、冬に植えると地温が下がって発根しにくくなるので、9月下旬~11月頃に定植します。

球根を植えてからは5℃前後になる戸外もしくは室内の窓際などで管理してください。スノーフレークは一定期間の寒さを経験させることで花つきがよくなる草花です。

日光が好きなので基本的には日なたから半日陰になる場所で栽培しますが、花が咲き終わった後の休眠期には涼しい日陰に移しましょう。

乾燥・多湿ともに苦手な植物なので、水の与えすぎにも水切れにも注意が必要です。

用土

スノーフレークには水はけと通気性のよい用土が適しています。土が過湿状態になると根腐れを起こすことがあるので気を付けます。

鉢植えの場合、ホームセンターなどで販売されている草花用培養土を使うのが簡単です。水はけが悪い場合は、川砂やパーライトを混ぜると改善します。

自分でブレンドする場合は、赤玉土6:腐葉土3:軽石(小粒)1などの割合で混ぜた土がおすすめです。

地植えの場合は、あらかじめ堆肥や腐葉土をすき込んで有機質に富んだ水はけのよい土壌を作りましょう。

スノーフレークを上手に育てるコツ

水やり

スノーフレークの水やりは、葉が茂っている生育期間中にたっぷりと与えるようにします。

鉢植え・地植えいずれの場合も、土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るくらいしっかり水を与えます。受け皿に溜まった水は根腐れの原因となるためすぐに捨てましょう。

花が枯れたら徐々に水やりの回数を減らします。地上部が枯れてスノーフレークが休眠期に入ったら完全に水をストップさせます。

乾燥にも多湿にも強くないため、メリハリのある水やりを心がけましょう。

肥料の与え方

スノーフレークには球根を植える際に、あらかじめ元肥として緩効性化成肥料を土に混ぜておきます。

鉢植えの場合は、初芽したと時と花が咲いた後に、追肥として規定の濃度に薄めた液体肥料を少量与えてください。

花後にお礼肥として肥料を与えると、翌年に開花するための栄養を蓄えさせることができます。

地植えのスノーフレークは追肥をしなくてもよく育ちますが、生育をよくしたい場合は花後に液体肥料を与えてもかまいません。

冬越し

スノーフレークは冬の寒さに一定期間当てることで花芽をつけ、開花します。冬場は戸外の日当たりのよい場所もしくは室内の窓辺などで管理しましょう。

気温が5℃前後になる場所に置くのがおすすめです。寒さを経験させずに育てると、花がつかずに葉ばかりが茂ってしまいます。

耐寒性が強いため防寒対策は特に必要ありませんが、土が凍結と根が傷む可能性があります。冬場の水やりは夕方以降の時間帯を避け、暖かい日中のうちに済ませます。

スノーフレークの選び方

スノーフレークの球根を購入する際は、表面に凹凸や汚れがなく、重みがあって締まったものを選びます。実際に触れてみた時にふにゃふにゃ柔らかいものは避けましょう。

虫に食われていたり、カビが生えていたりすると初芽しない可能性があるのでしっかり確認してください。

スノーフレークの増やし方

スノーフレークは、開花後の球根についた子球を分けることで数を増やせます。

一度植え付けると自然に球根が分かれて増えるので、休眠期に入る頃に掘り上げて分球します。

葉茎が茶色く変色して枯れ始めたら、球根を掘り上げて土を落としましょう。掘り上げた球根は風通しのよい日陰に置いて乾燥させます。

球根がよく乾いたら、茎や根を取り除き、手で分けます。植え付けの時期まで通気性のよいネット袋などにいれて保管してください。

スノーフレークの球根は10月中旬~11月頃が植え付けの適期です。鉢植えの場合は15cm鉢(5号鉢)に5球ほどを球根の頭が隠れるくらいの深さに植え付けます。

群植させたほうが見応えのある風景になるので、球根を掘り上げて分球するのは数年に1度でかまいません。

スノーフレークの植え替え

スノーフレークは数年であれば植えっぱなしにしていても開花します。球根が混み合ってきた時や数を増やしたい場合は、球根を掘り上げて分球するか、新しい球根を購入して育てます。

球根を掘り上げて新しく定植する場合は、花が咲き終わった後に花がらを摘み、茎葉を残した状態で通常通り管理します。

葉が茶色くなって枯れてきた頃に球根を掘り上げます。葉と根をつけた状態で風通しのよい日陰に1か月ほど置いて乾燥させ、それから葉と根を取り除きましょう。通気性のよいネットなどに入れて植え付け時まで保管します。

秋になったら新しい鉢やプランター、庭などに植え付けましょう。

病気・害虫

スノーフレークがかかりやすい病気には「モザイク病」が挙げられます。

モザイク病にかかると、花びらや葉にまだら模様や斑点が現れ、花付きが悪くなります。ウイルスによる伝染性の病気です。

発症した箇所は元に戻らないため、発見したら速やかに取り除きましょう。被害が大きい場合は株ごと土から掘り起こして処分してください。

スノーフレークは害虫の被害をめったに受けません。虫は苦手だけど花を育てたいという人にとってぴったりの植物でしょう。

スノーフレークの毒性や危険性について

スノーフレークは可憐な姿をしていますが、花や茎、葉、球根の全てにアルカロイドと呼ばれる有毒成分を含んでいます。

体質によっては触れるだけで皮膚が炎症を起こすことがあります。植え付けや植え替えの際などは手袋などで保護してください。

また、誤食すると悪心や吐き気、嘔吐、頭痛などの中毒症状を引き起こします。

スノーフレークは葉がニラ、球根が玉ねぎやニンニクに似ているため誤って口にしやすく、畑の近くなど間違いやすい場所に植えると危険です。

また、小さな子供やペットの手がとどく範囲にはなるべく植えないようにしましょう。

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