アネモネの育て方

赤や白、青などの大輪の花を咲かせるアネモネの育て方を解説したページです。

アネモネの特徴や育て方、増やし方などを下記にまとめていきます。

スポンサーリンク

アネモネの特徴

アネモネはヨーロッパ南部から地中海東部沿岸地域を原産とするキンポウゲ科イチリンソウ属(アネモネ属)に分類される多年草です。

古来より人との関わりが深い草花で、神話や伝説にも多くの記述があります。ヨーロッパ南部などの原産地から各地へ伝播されるまで、十字軍や巡礼者が関わっているとされています。

アネモネのデカン種やモナーク種は、赤や青紫といった目の覚めるような鮮やかな色を持ち、ケシやキクに似た花を咲かせます。春を知らせる球根植物で、花びらに見える繊細な萼片(がくへん)が特徴です。

北半球を中心に120種もの品種が存在し、毎年のように新しい品種が生まれています。かつては鮮やかな色のものが主流でしたが、最近はパステル系の複色の種もあり、花の大きさも大輪のものから小輪のものまでバリエーションが豊富です。

基本データ

難易度 易しい
流通名 アネモネ、ボタンイチゲ
成長速度 普通
花・種 2月から5月にかけて開花します
日照量 日光を好むため日当たりのよい場所を好みます
温度 寒さに強く暑さには弱い植物です
湿度 過湿に弱いため水はけのよい土を使います
花言葉 あなたを愛します、はかない恋、真実(白)、あなたを信じて待つ(紫)

アネモネが好む環境

日当たりと植えるのに適した場所

アネモネは日当たりと風通し、水はけのよい環境下で元気に育ちます。

鉢へ球根を植えた後、芽が出てから地上部が枯れる初夏までの期間は、風通しのよい戸外の日なたで管理します。地上部が枯れたら、地中の球根が腐るのを防ぐため、雨のかからない日陰に置きましょう。

10月頃になったら再び日なたへ移します。地上部が枯れたときに球根を掘り上げて乾燥させ、新聞紙などに包んで保管するのもおすすめです。

地植えにする場合は、水はけと風通しのよい日なたを選んで球根を植えつけます。耐寒性は高いですが、真冬に花つきの株を購入した場合は、株が凍らない場所に置きましょう。

アネモネは5℃以下の低温に1か月以上当てないと蕾ができない性質があります。鉢植えにして室内に置きたい場合も、12月に入るまでは戸外の寒さに当てましょう。

暖地では屋外での冬越しも可能ですが、氷点下が続くような寒冷地では霜よけなどの防寒対策をおこなう方がよいでしょう。

温度・湿度

アネモネは暑さに弱く寒さに強い植物です。球根を植えてから地上部が枯れるまでは日がよく当たる場所に置きますが、夏になり地上部が枯れてからは明るい日陰に移します。

冬は団地であれば戸外での冬越しも可能です。氷点下が続くような寒冷地では霜よけを施すか室内へ取り込んで寒さを防ぎます。ただし、低温を一定期間当てないと花がつかないことがあるため、室内へ移動させる場合は12月まで待つようにします。

過湿に弱いため、風通しは常によくしておき、用土には水はけのよい土を使用します。

用土

アネモネは多湿に弱く、土が常に湿った状態になると球根が腐ってしまいます。用土には水はけのよい土を使用し、土の過湿を防ぎましょう。

鉢植えの場合は、赤玉土(小粒)5:腐葉土3:ピートモス2などの割合で配合した土を使用するのがおすすめです。初心者であれば市販の草花用培養土を使うのが簡単です。

地植えにする場合、植え付ける前に苦土石灰を混ぜて土壌の酸度を中和しておきます。腐葉土や堆肥などを加えて有機質に富んだ土壌を作りましょう。

アネモネを上手に育てるコツ

アネモネの葉っぱ
アネモネの葉

水やり

アネモネの水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。多湿を嫌うので、球根が腐るのを防ぐためにも必ず土の状態を確認してから水やりをします。

初夏に入り地上部が枯れたら水やりをストップさせて雨の当たらない日陰に置きます。鉢土を完全に乾かして球根を腐らせないようにします。10月になったら水やりを再開させてください。

地植えのアネモネへの水やりは、基本的に降雨のみで問題ありません。

肥料の与え方

アネモネは、肥料が少ないと花がたくさん付きません。

球根や苗を植え付ける時には元肥として緩効性の化成肥料を施します。その後は追肥として、10月から3月の間、2週間に1回ほどのペースで規定の濃度に薄めた液体肥料を水やりの代わりに施します。

ただし、花が枯れ始める晩春まで肥料を与え続けると、球根が太らないので注意します。地植えでは、植えつけ時に施す元肥のみで問題ありません。

冬越し

アネモネは寒さに強い植物です。霜や雪に当たらない限りは戸外での冬越しも可能ですが、ベランダや軒下などの寒風が当たらない場所に移すほうが無難です。

冬の寒さに1か月以上当てることで蕾ができるため、室内で鉢植えのアネモネを楽しむ場合は、12頃まで取り込むのを待ちましょう。

冬場に花が付いた苗を購入すると、花が次々と咲くため初心者の方にはおすすめです。開花した苗を買った際は、強い霜などで凍らせないよう注意します。

アネモネの選び方

アネモネは球根または苗から育てるのが一般的です。苗を購入する場合は、葉に傷みがなくつやがあるもの、害虫や病気がないものを選びましょう。

球根を選ぶ際は、手に取った時に重さを感じるか、傷がないかを確認してください。

アネモネの増やし方

アネモネは分球によって数を増やすことができます。

分球とは、球根を分けて数を増やす方法です。花が咲き終わって葉が茶色く枯れ始めたら、株を抜いて球根を掘り上げ、乾燥させます。

もとの球根の側面にできた新しい球根を手で丁寧に取り外します。手で分けにくい場合は清潔なナイフなどを使いましょう。

小さすぎる球根からは発芽しづらいため、太く大きいものを残します。風通しのよい日陰で切り口を乾燥させてから、ネットなどに入れて涼しい日陰に吊るして保管します。

植え付ける際は、球根にあらかじめ水を吸わせておくのが理想です。湿らせたバーミキュライトに球根を埋めて1週間ほど冷蔵庫に入れた後、土へ植え付けましょう。

アネモネの分球は6~8月頃が適期です。

アネモネの植え替え

鉢植えのアネモネを大きく育てたい場合は、定期的に植え替えをおこなうのがおすすめです。初夏に地上部が枯れた後、球根を埋めたままにする場合は土ごとしっかり乾燥させましょう。10月になったら球根を掘り上げ、一回り大きい鉢へ植え替えます。

アネモネの植え替えの手順は以下の通りです。

  1. 1回り大きな鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷く
  2. 清潔な培養土を鉢1/3程度入れる
  3. 古い鉢から球根を掘り上げる
  4. 鉢土に穴を掘り球根を植え、1~2cm覆土する
  5. 根が安定するまで水をたっぷり与えて管理する

球根を植え付ける際に品種名や植え付けた日付を書いたラベルを挿しておくと分かりやすいでしょう。

庭へ植え替える場合は、植え付ける場所にあらかじめ腐葉土を混ぜて有機質の土壌を作っておきます。

病気・害虫

アネモネがかかりやすい病気には「うどんこ病」や「灰色カビ病」が挙げられます。

うどんこ病は、葉に白い斑点性のカビが発生するのが特徴です。放っておくと葉が枯れてしまうので被害箇所はすぐに切除します。重曹水を吹きかけると繁殖を防止できます。

灰色カビ病はカビ菌による伝染性の病気です。初めに小さな淡褐色の病班ができて、だんだん腐敗してカビに覆われていきます。

被害に遭った箇所は速やかに取り除き、薬剤を吹きかけて蔓延を防ぎましょう。

アネモネにはつきやすい害虫にはアブラムシやハモグリバエがいます。

アブラムシは植物に寄生して養分を吸汁し、株を弱らせる害虫です。発見次第、割り箸や粘着テープなどで取り除きます。数が多い場合は薬剤を使って駆除してください。

ハモグリバエは春になったらよく発生し、植物を食害に遭わせます。葉に白い筋のような線を見つけたら幼虫がいる場合が多いです。見つけたら葉の上からつぶして退治します。

アネモネの毒性や危険性について

アネモネはすべての部位にプロトアネモニンなどの有毒成分を含んでいます。

葉や茎を傷つけた時に出てくる樹液に触れると、皮膚に水ぶくれがでいたり化膿・炎症を起こしたりする可能性があります。花を誤植すると胃がただれる恐れもあります。

小さな子供やペットのいる家庭では手の届かない場所で管理するようにしましょう。

タイトルとURLをコピーしました