丸みのある葉と変わった樹形が特徴的なフィカス・ベンガレンシスの育て方を解説したページです。
ベンガルゴムとも呼ばれるフィカス・ベンガレンシスを育てるポイントをご紹介します。
フィカス・ベンガレンシスの特徴
フィカス・ペンガレンシスはインド、スリランカ、東南アジア原産のクワ科のフィカス属で、別名をベンガルゴム・ベンガルボダイジュといいます。
800種類もあるといわれるゴムの木の仲間で、葉は丸みを帯びており、独特の樹形をした白い幹を持っています。
原産地では樹齢250年の30mもある大木もあり、現地では「バニヤンツリー」と呼ばれる神秘的な雰囲気を持つ植物です。
フィカス・ベンガレンシスは外からは見えませんが、丸い身の中に小さな花を咲かせます。
ヒンドゥー教の中に「望みをかなえる木」として登場するフィカス・ベンガレンシスは、生命力が強く育てやすい植物です。
しかし環境の変化のともなう日照量の変化に弱い性質も持っています。
基本データ
難易度 | 簡単 |
価格 | 8,000円~12,000円 |
成長速度 | 遅め |
花・種 | 赤い |
日照量 | 日光を好む |
温度 | 高温を好む |
湿度 | 多湿を好む |
花言葉 | 永久の幸せ |
フィカス・ベンガレンシスが好む環境
日当たりと置き場所
日光を好むフィカス・ベンガレンシスは、日当たりが良く、風通しの良い場所に置くといいでしょう。
環境を変えると驚いて葉を落とします。
特に日照量の変化には敏感で、新しい場所に来て1週間以上葉を落とし続けているなら日照不足の可能性があります。
屋内で育てる場合
屋内で育てる場合は、あたたかい日差しの入る窓辺などがおすすめです。
春や秋の穏やかな日差しは大丈夫ですが、真夏の直射日光は葉焼けしてしまう危険があるので、レースのカーテンや遮光ネットで日差しをさえぎるかやわらげる必要があるでしょう。
冬はエアコンなどのきいたあたたかい部屋に置くのがいですが、エアコンの風が直接当たると葉が傷んでしまうので気を付けましょう。
屋外で育てる場合
フィカス・ベンガレンシスは春~秋にかけては屋外で育てることができます。
徐々にならしていき、春や秋の穏やかな日差しで日光浴をさせると元気に生き生きと育ちます。
ただし夏の日差しは刺激が強すぎるため、直射日光に当てると葉焼けしてしまうので半日陰に移動するか、遮光ネットなどで日差しを遮るといいです。
熱帯原産で寒さには弱いので、気温が度以下になる前に室内の温かい場所に移動する必要がありますが、いきなりだと落葉してしまうので、早めに準備して少しずつ慣らしていきましょう。
温度・湿度
高温には強いですが耐寒性はあまりありません。
高温多湿を好みますが、水のやりすぎは根腐れを起し、水不足でも落葉してしまうので注意が必要です。
用土
特に土質は選びませんが、できるだけ水はけのいい土を選びましょう。
市販の観葉植物用の土がおすすめですが、ブレンドする場合は赤玉土、ピートモス、鹿沼土などをあわせるといいでしょう。
フィカス・ベンガレンシスを上手に育てるコツ
水やり
春~秋にかけては、土の表面が乾いたら水をたっぷりあげてください。
ただし水受け皿に染み出た水は根腐れの原因になるので必ずすぐに捨てるようにしましょう。
水の与えすぎは根腐れを起こす原因になりますが、逆に水が足りなくてもいけません。
水切れになると、葉が枯れたり萎れたりしてしまうので、とくに夏の土が乾きやすい時期はこまめに様子を見るようにしましょう。
冬にはフィカス・ベンガレンシスは休眠期に入り、水を吸い上げる力が緩やかになりますので、水は土が乾いてから2~3日してからあげるといいでしょう。
葉水
葉水をこまめにあげると葉がつやつやになり、害虫予防にもなります。
葉水と土に与える水は別物ですので、冬の生育が緩慢になる時期でも葉水は通常通りあげるといいでしょう。
肥料の与え方
春~秋にかけて緩やかに効く化成肥料の置き肥を月に1回程度与えましょう。
冬は生育が緩慢になるため肥料は与えないでください。
フィカス・ベンガレンシスの選び方
葉が大きくつややかで幹は白く勢いのあるものがいいでしょう。
害虫や病気がないかをきちんと確かめてから購入しましょう。
フィカス・ベンガレンシスの増やし方
フィカス・ベンガレンシスは挿し木で増やすのが一般的です。
切り口が斜めになるように挿し木用の枝を切り取り、水で樹液を洗い流します。
この時危険ですから、必ず手袋を着用しましょう。
挿し木用の用土に挿して、日陰で常に土が湿ってるようにして管理します。
根が出てきたら鉢に植え替えましょう。
フィカス・ベンガレンシスの植え替え
2年~3年たったら植え替えをしますが、他にも鉢底から根が出ている時は植え替えのサインです。
一回り大きな鉢と植え替え用の用土を用意して植え替えをしましょう。
植え替えは6月~8月の暖かい日にするのがおすすめです。古い土はすべて振り落とすことなく、根に3分の2を残しましょう。
その時に伸びすぎたり傷んだ根を忘れずに切り落としてください。
植え替えたら日陰においてすこしずつに日なたに移すようにしてください。
病気・害虫
ハダニ、カイガラムシがつく可能性があります。
こういった害虫がついてしまうと、葉に黒い斑点の出るスス病を発症することがありますので、害虫を発見したらすぐに駆除しましょう。
ハダニは殺ダニ剤で駆除できますが、カイガラムシは成虫だと殺虫剤がききにくいため、いらなくなった歯ブラシなどでこそげ落とすのがいいでしょう。
フィカス・ベンガレンシスの毒性や危険性について
ゴムの木類ですので、樹液が肌に触れると炎症を起こしたりかぶれたりすることもあります。
作業をするときは必ず手袋を着用するようにしてください。
ペットや小さい子どもがいるようなら口にしないように気を付けましょう。