初心者でも育てやすい人気の観葉植物、ウンベラータの育て方をまとめているページです。
ウンベラータは大型の観葉植物でリビングのインテリアグリーンに最適な種類です。細い幹に大きなハート型の葉っぱが特徴的で、見た目的にもオシャレなので人気な理由が伺えます。
このページではウンベラータを上手に育てるポイントについて解説しています。
ウンベラータの特徴
ウンベラータは熱帯アフリカを原産とするクワ科、フィカス属の常緑樹です。
大きなハート形の葉と幹を曲げるように伸びる樹形がユニークで、お部屋に飾るだけでセンスのいいインテリアになるため人気があります。
熱帯性植物なので暑さに強く日照と高温多湿を好みますが、耐陰性もあるため1年を通して室内で育てることができます。寒さにはやや弱いため冬の期間に葉が落ちることがあるものの、暖かくなる春以降には新しい芽が出ます。
ウンベラータは生命力が高い丈夫な植物で、日本の気候にも馴染みやすいため初心者にも育てやすい観葉植物です。
成長のスピードが速く1年に20cmほど伸びることもあり、しっかり育てると大きく美しい草姿になります。購入時に小ぶりのサイズを選ぶとウンベラータの成長を身近に感じながら育てることができます。
ウンベラータの基本データ
難易度 | 簡単 |
成長速度 | 早い |
成長期 | 4月~10月 |
花・種 | 幹や枝につく花嚢の中に白い花を咲かせる |
日照量 | 耐陰性もあるが日光を好む。直射日光を避け明るい場所に置く |
温度 | 18~30度が適した温度。5度以下の環境に置くと葉が落ちやすくなる |
湿度 | 多湿を好むが、土が乾きにくいと根腐れを起こす |
花言葉 | すこやか、永久の幸せ、夫婦愛 |
ウンベラータとフィカス・ウンベラータの違い
ウンベラータの学名はフィカス・ウンベラータ(Ficus Umbellata)となっていて、多少呼び方が異なる場合があるもののどちらも同じ植物なので違いはありません。
ウンベラータの育て方
室内で育てる場合
ウンベラータは日当たりを好む観葉植物なので、屋内でも日当たりが良い置き場所を選んでください。
日光をあてる事で丈夫に育っていくので、穏やかな明るい場所が最適です。
強い日差しに当たってしまうと葉焼けを起こす原因となってしまうので、直射日光が当たる場所や急に日差しが強い場所に移動するのは避けましょう。
屋外で育てる場合
ウンベラータは日光に当てる事で丈夫に育っていきますが、直射日光を当てると葉焼けを起こしてしまいます。
屋外で育てる場合は、半日陰、もしくは明るい日陰を選ぶと良いでしょう。
時間によって直射日光が当たってしまう時は葉焼けを起こしやすいので、遮光ネットや寒冷紗で30%程度の遮光をすると丁度良いです。
寒い環境は苦手なので、気温が15度を下回る場合は屋内に移動させてください。
適した用土
多湿を好むウンベラータですが、水はけの悪い土を使うと根腐れを起こす可能性があるため、できるだけ水はけの良い土を使いましょう。
自分で土を作る場合は、小粒の赤玉土と腐葉土を6:4の割合でブレンドするのがおすすめです。初心者の人であればホームセンターなどで販売されている観葉植物用の土を使用すると失敗が少ないでしょう。
植木鉢の選び方
ウンベラータは成長して高くなってくるので浅い蜂や平鉢は向いていません。鉢を選ぶ際は標準鉢、もしくは深鉢を選ぶと良いでしょう。
鉢を選ぶ際に注意したいのが鉢のサイズです。
根詰まりや根腐れを防ぐためにも今植えてあるサイズよりも1周り大きなサイズを選んでください。スリット鉢を選ぶと鉢内の水はけも良く成長しやすい環境を作りやすいです。
ウンベラータの管理方法
水やりと肥料の与え方
成長期の管理方法
ウンベラータは7月から9月にかけてが成長期に当たり、10月になると急に成長スピードが衰えてきます。
5月くらいから9月までの間は、土の表面が乾いてきた時が水やりのサイン。たっぷりの水を与えてください。夏になると水切れを起こしてしまう事もありますので、8月あたりは土が乾く前位の段階で水やりをしても大丈夫です。
葉水はハダニ予防や葉の乾燥予防になりますので毎日行ってください。
肥料は3月~11月の期間に与えます。
2ヶ月おきに緩効性の固形肥料を鉢の端部分におき、更に夏は適量に薄めた液肥を2週間おきに与えましょう。
冬場の管理方法
ウンベラータは15℃以下の環境になると生育スピードが鈍化していきます。10月あたりから徐々に水やりのペースを減らしていき、冬は土の表面が乾いてから更に2日~3日ほど経過したあたりで水やりを行います。
時間帯は昼間の気温が上がった時がおすすめです。冬は水やりよりも葉水を与える機会の方が多くなります。葉水を与え葉の乾燥を防いであげてください。
冬時期はウンベラータの成長スピードもゆっくりなので、特に肥料を与える必要はありません。
植え替えるタイミング
ウンベラータは生育環境が良ければ1年に20㎝も成長していく植物です。葉茎だけでなく根も成長していきますので、植え替えが必要となります。
植え替えのペースは2年~3年程度となりますが、以下の条件に当てはまる場合は植え替えのサインです。
- 2年以上植え替えをしていない
- 鉢底から根が見えてきている
- 水やりをしても水の浸透ペースが遅くなった
- 葉が黄色くなり落ちる
特にまだ元気なはずの若葉が黄色くなる場合、根詰まりなど栄養がしっかりと届いていない可能性が高いです。
もし、植え替えを行う場合は、5月から7月の適度に温かい時期に行いましょう。
8月は気温が高すぎますし、9月、10月もこれから気温が下がる時期となるので、早めのタイミングで植え替えをしてあげてください。
ウンベラータの剪定方法
ウンベラータは葉をどんどん伸ばし上へ成長していきます。葉や枝の伸び過ぎを防ぎバランスを整えるため、そしてあまり高すぎない程度に剪定を行いましょう。
剪定時期は夏の成長期前の春頃がおすすめです。
剪定時の注意事項として、ゴムの木の仲間なので、剪定した切り口から樹液が垂れてきます。かぶれてしまう人もいますので、ゴム手袋や軍手をして下に新聞紙などを敷いて行ってください。
切り落とした箇所からYの字状に新芽が出てきて成長していきますので、新芽の出方を見込んで切っていくとバランスがとりやすくなります。
ウンベラータの選び方
ウンベラータを購入する時は葉に害虫が付着していないか必ず確認してください。
ハダニやアブラムシなどの害虫を放置しておくと株全体を枯らしてしまうこともあります。選ぶ際には葉の裏までしっかり見ておきましょう。
ウンベラータはハート型の大きな葉が特徴です。できるだけ葉が健康的で株が立派なものを選んでくささい。
ウンベラータの増やし方
ウンベラータは挿し木と取り木によって増やすことができます。どちらの場合も5月から6月の間がよいでしょう。
挿し木の場合は枝を2~3節分を切り、新しく清潔な土を入れた容器へ挿します。根が生えてくるまでは土が乾燥しないように水を与え続けてください。
発根したら土が乾いてから水を与え、新芽が出たら植え替えをします。
挿し木の際には枝の切り口を斜めに切って水を吸収する表面積を広げると効果的です。
ウンベラータの取り木は茎の一部を環状剥皮し、皮を剥いだ部分に湿らせた水苔を巻きます。ビニールでミッップウ状態にしてゴムで固定させましょう。
十分に発根したら親株から切り離し、水苔を軽く取って新しい鉢へ植え替えます。
ウンベラータの病気や付きやすい害虫
ウンベラータは下記の病気、害虫に気を付けます。
病気 | うどんこ病、すす病 |
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害虫 | ハダニ、アブラムシ、ホコリダニ、カイガラムシ |
かかりやすい病気
うどんこ病は葉に白い斑点状のカビが発生します。
進行していくと範囲が拡大し、葉の光合成を阻害され生育不良になったり枯れてしまう原因になるだけでなく、他の植物にも伝染する可能性があります。病変部は除去してください。
すす病もウイルス性の感染により起こります。
アブラムシやカイガラムシが原因になる事が多く、葉がススに覆われた様に黒っぽくなります。病変部は見つけ次第除去して殺虫殺菌剤を散布してください。
付きやすい害虫
ウンベラータは葉の乾燥によってハダニが付きやすい植物です。
葉の生育不良の原因にもなるので、見つけ次第濡らしたティッシュなどで駆除してください。普段から葉水で乾燥予防をしておきましょう。
一方、湿度があると今度はアブラムシやカイガラムシが付きやすくなります。
ウンベラータの成長期と同じくらいの時期に発生しやすいので注意が必要です。これらの害虫はすす病の原因となりますので、見つけ次第駆除しておきましょう。
アブラムシはセロハンテープ、カイガラムシは歯ブラシを使用すると植物への負担も少なく駆除できます。
ウンベラータの毒性や人・ペットへの危険性
毒性 | フィカイン、ソラレン |
人への影響 | 樹液で皮膚がかぶれる場合がある |
犬への影響 | 有毒、誤食に注意 |
猫への影響 | 有毒、誤食に注意 |
ウンベラータ等のフィカス属(イチジク属)の植物の樹液には「フィカイン、ソラレン」が含まれているため、犬や猫には毒となりますのでペットがいる環境では誤食に注意が必要です。
ペットがウンベラータの葉や茎を誤って食べてしまうと「口のかゆみ」「過剰なよだれ」「痙攣」等の症状が表れます。もし、ウンベラータを食べてしまった後にこのような書状が出るようであればすぐに動物病院に連れて行ってあげてください。
また、ウンベラータの樹液が皮膚に付くとかぶれてしまう方もいます。選定をする時はゴム手袋をはめて樹液が皮膚に付かないように対策すると安全です。