シンゴニウムの育て方

観葉植物

シンゴニウムはサトイモ科の中では比較的小型の植物で、観葉植物として古くから楽しまれてきました。

このページではシンゴニウムの特徴や育て方について解説しています。

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シンゴニウムの特徴

シンゴニウムは熱帯アメリカを原産とするサトイモ科シンゴニウム属に分類される多年草です。茎が長く伸びていく半つる性の植物で、支柱に絡ませて育てた株も見かけます。

日本で流通しているシンゴニウムはほとんどが幼株で、葉が小さくかわいらしいものが多いです。観賞用としてはミニ観葉植物として親しまれていますが、大きくなるにつれて葉の形が変化するという特徴があります。

よく出回っているのは「シンゴニウム・ポドフィルム」の園芸品種で、葉の縁や葉脈が白くなる「ホワイトバタフライ」や、淡緑色の葉に白い葉脈が入る「シルキー」、葉がほんのりピンクに染まる「ピンクバタフライ」などが代表的な品種です。

品種によって葉色や葉模様がさまざまなので、好みの株を探してお部屋に飾るのもシンゴニウムの楽しみ方のひとつです。

基本データ

難易度 やや易しい
価格 1,000円~4,000円程度(5号サイズ)
成長速度 速い
花・種 白い仏炎苞に赤みがかった小さな花を咲かせます
日照量 日光を好みますが耐陰性があるため室内でも育ちます
温度 寒さに弱いため10℃以下にならないようにします
湿度 多湿を好みますが土の過湿には気をつけましょう
花言葉 平和の祈り、喜び、心変わり

シンゴニウムが好む環境

日当たりと置き場所

シンゴニウムは日当たりを好みますが、葉焼けを防止するため直射日光はさけてください。

屋内で育てる場合

シンゴニウムは耐陰性が強いので屋内でも管理することができます。ただし、日光によく当たったほうが健康な株に育つので、なるべく日当たりのよい場所に置きましょう。

室内で育てていても直射日光が当たると葉焼けを起こす可能性があるので、レースのカーテン越し程度のやわらかい光を当ててください。

シンゴニウムは多湿な環境を好みます。葉の乾燥を防ぐため、冷暖房の風が直接当たる場所には置かないようにしましょう。

屋外で育てる場合

シンゴニウムは春から秋にかけて屋外で管理することができます。

ただし、直射日光に当てると葉焼けを起こして変色することがあるので、屋外に置く場合は環境に合わせて50%~75%の遮光をしてください。遮光ネットや寒冷紗を使用すると簡単に遮光ができます。

また、気温が高くなればなるほど葉焼けが起きやすくなるため、40℃を超える場合は日陰に移すか室内で管理してください。

温度・湿度

熱帯地域を原産とするシンゴニウムは、高温多湿な環境を好む植物です。半面、耐寒性は低いため霜や雪に当たらないように気をつけます。屋外で育てている場合は、外の気温が肌寒くなってきたら暖かい室内へ取り込むのが無難です。

暑さには強いものの、高温の時期に強い日差しを当てると株が傷んでしまうので、夏の直射日光には特に注意が必要です。

湿度が不足すると葉が下の方から枯れてしまいます。エアコンなどの風が直接当たらないようにし、定期的に葉水を与えるとよいでしょう。

用土

シンゴニウムは湿度の高い環境を好みますが、土が常に湿った状態になると根腐れを引き起こすため、水はけの良い用土を使用しましょう。

初心者であればホームセンターなどで販売されている観葉植物用の土を使用するのが最も簡単です。自分でブレンドする場合は、赤玉土(小粒)7:腐葉土3、あるいは赤玉土(小粒)6:腐葉土2:川砂2などの割合で混ぜて作った土がおすすめです。

コバエの発生を防ぐには、土の表面を赤玉土や鹿沼土、化粧土などの無機質な用土で覆うと効果的です。

シンゴニウムを上手に育てるコツ

水やり

シンゴニウムの水やりは季節や気温によって量やタイミングが異なります。

春から秋の生育期には、土の表面が乾燥したらたっぷりと水を与えます。鉢底から水が流れ出るくらいの量が目安ですが、受け皿に溜まった水は根腐れの原因になるので都度捨ててください。

秋から冬にかけて気温が低くなると生育がゆるやかになります。水をあまり吸わなくなるので水やりの回数は減らしましょう。土の表面が乾いてから2~3日後に水やりをする程度でかまいません。

冬の期間は乾燥気味に管理することでシンゴニウムの耐寒性を高めることができます。

葉水

シンゴニウムは湿度の高い環境を好むので、葉の乾燥を防ぐためにも定期的に葉水を与えます。霧吹きなどで1日1回は葉の表裏に水を吹きかけてください。

葉水を与えることで葉の表面に艶が出てみずみずしい印象になります。また、葉水には害虫の発生を防ぐ効果もあります。

シンゴニウムの葉にはホコリが積もりやすいので、葉水の際に濡らしたティッシュペーパーやハンディモップで優しくふき取りましょう。葉に積もったホコリは光合成の妨げになります。

肥料の与え方

シンゴニウムは生育が旺盛なので肥料がなくても育ちますが、施肥するとより元気な株に育ちます。

肥料を与える場合は、春から秋にかけての生育期に緩効性の固形肥料を2~3か月に1度のペースで株元に置くか、規定の濃度に薄めた液体肥料を10日に1回与えましょう。

施肥の量や頻度が多いと肥料焼けを起こし、葉が茶褐色に変色することがあるので、与えすぎには注意します。冬はシンゴニウムの生育が緩慢になるため肥料は必要ありません。

シンゴニウムの選び方

シンゴニウムを購入する際には必ず害虫がいないか確認してください。

ハダニやアブラムシなどが付着している株を選んでしまうと、シンゴニウムが弱りやすくなったり、他の植物へ被害が広がったりする可能性があります。

健康的な葉がたくさん付いていて、枝がしっかりしたものを選びましょう。

シンゴニウムの増やし方

シンゴニウムは、挿し木や株分けで増やすことができます。

挿し木で増やす場合は、まず茎を先端から10cmほどのところで切り取ります。切り口をV字に尖らせるようにカットして吸水面を増やします。

茎の先の方についた葉を2~3枚残してあとは取り除き、挿ししろを作ります。葉が大きい場合は蒸散量を減らすために半分に切り取りましょう。切り口を水に数時間浸してから、挿し木用の土を入れた容器に挿し込みます。挿し木後はたっぷりと水を与え、土が乾かないように管理します。

2週間ほどで発根するので、安定してきたら新しい鉢へ植え付けてください。

シンゴニウムの株分けは、鉢土を乾燥させてからおこないます。乾いた土から株を取り出し、古い土をやさしく落としましょう。

抜き取った株にナイフで切れ目を入れ、手を使って2~3つに分けます。この時、傷んだ根や腐った根があればハサミで取り除きます。切り分けた株をそれぞれ新しい鉢へ植え付け、新芽が出るまで明るい日陰で管理します。

シンゴニウムの挿し木や株分けは、生育期である4~10月が適期です。

シンゴニウムの植え替え

シンゴニウムは成長スピードが速いため、ずっと同じ鉢で育てていると鉢の中に根が回って根詰まりを起こします。

根詰まりが起きると水の吸収が悪くなり葉が枯れてしまうため、1~2年に1度は一回り大きい鉢へ植え替える必要があります。鉢底から根が出てきた時も植え替えのタイミングです。

シンゴニウムの植え替えの手順は以下の通りです。

  1. 一回り大きな鉢の底穴に鉢底ネットと鉢底石を敷く
  2. 新しい土を鉢の1/3程度まで入れる
  3. シンゴニウムを鉢から抜き出し古い土を落とす
  4. 鉢の中心にシンゴニウムを置き、土を追加する
  5. たっぷりの水を与え、根が安定するまで半日陰で管理する

植え替えのタイミングは生育期初期である5~6月頃が適しています。

病気・害虫

シンゴニウムがかかりやすい病気には「斑点病」や「軟腐病」が挙げられます。

斑点病は、葉や茎に小さな褐色の斑点が現れる病気です。斑点が発生してもすぐには枯れませんが、冬を越えた後に落葉し始めます。

軟腐病は、植物に菌が入り込んで葉が腐ってしまう病気です。高温多湿な環境で発生しやすいので、土の水はけは常に良くしておきます。

いずれの病気も発症した茎葉を放置すると感染が広がるので、発見次第すぐに取り除きます。腐食が全体に広がっている場合は株ごと処分してください。

シンゴニウムにつきやすい害虫にはハダニやカイガラムシがいます。

ハダニは葉の裏側につきやすい白い粉のような虫です。乾燥を好むため、こまめな葉水で発生を防ぐことができます。カイガラムシは白い綿毛のようなものを背負った1~3mmほどの害虫です。

いずれも植物から養分を吸い取って株を弱らせるので、発生したらすぐに霧吹きや粘着テープなどで取り除きましょう。被害が大きい時は殺虫剤を吹きかけて駆除してください。

ただし、カイガラムシの成虫には薬剤が効きにくいため、歯ブラシなどでこすり落とします。

毒性や危険性について

シンゴニウムを始めとするサトイモ科の植物の葉や茎を切ると、乳白色の樹液が出てきます。この樹液は毒性があり、肌に触れると体質によってはかぶれることがあります。

剪定や挿し木などの作業をおこなう際は、手袋などを使用して樹液に触れないようにしてください。万一、触れてしまった場合は流水でよく洗い流します。

小さい子どもやペットのいる家庭では栽培しないようにするか、誤って口にしないよう手の届かないところに置くようにしましょう。

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