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ミズゴケの育て方

乾燥したものが基本用土として利用される事でもお馴染みな、ミズゴケ(水苔)の育て方を解説しているページです。

生のミズゴケは流通量も少なく珍しいですが、ライトグリーンの明るい葉が綺麗な苔植物です。下記ではミズゴケを育てる場合のポイントをご紹介しています。

ミズゴケの特徴

ミズゴケは世界中に分布している苔の一種で世界には約150種類、日本だけでも約50種類が存在すると言われています。

主に熱帯地域の明るい日陰のある湿地帯や、山深くの谷川沿いなどの水辺に自生している苔です。ただし、日本に自生しているミズゴケは保護の対象になっているため、採取することは禁じられています。

ミズゴケは茎と葉っぱの区別があり、表面には気孔が沢山あるため茎や葉の内部にたくさんの水をため込むことができます。

ミズゴケは通気性や水持ち、排水性に優れているため、通気性を好む東洋蘭等の基本用土にも利用されています。乾燥したミズゴケはブロック状に固められ市販されているので園芸家には馴染みの深い苔とも言えるでしょう。

ミズゴケには、生で販売している生ミズゴケと、乾燥、圧縮している乾燥ミズゴケがあります。国産のミズゴケは戻すと稀に生ミズゴケが復活することもあるようですが、外国産の物は茹でてあるので水で戻しても復活することはありません。

乾燥のミズゴケは良く販売されていますが、生のミズゴケは流通量が少ないため、なかなか手に入れづらい植物です。

テラリウムなどにする場合には用土の代わりに乾燥ミズゴケを水で戻し、その上に生ミズゴケを植えることもあります。テラリウムにする場合にはカビが発生することがありますので、注意しましょう。

容器の温度が上がりすぎると蒸れて枯れることがあるので、真夏には特に注意が必要です。

ミズゴケを育てるのに、土はあってもなくても問題はなく、乾燥したミズゴケを戻して用土の代わりにすることもできます。

生のミズゴケは実は余分な水は抜けていき、無駄にため込んだりはしないため根腐れが起こりにくく、さらに殺菌作用もあるので、乾燥ミズゴケのように藻が生えたりはしません。容器に水をためていてもコバエもわきづらい性質です。

基本データ

難易度 簡単
成長速度 普通
花・種 コケ植物のため花や種子は作りません
日照量 半日陰
温度 低温になると休眠する
湿度 多湿を好む
花言葉 母性愛

ミズゴケが好む環境

自生するミズゴケ(水苔)の群生

日当たりと置き場所

基本的に苔類は直射日光の当たり続けるような日向での育成には向きません。

直射日光も多少であれば、気化熱でそこまで温度が上がることはありませんが、容器の温度が上がりすぎると水が煮え、蒸れてひどいときには枯れてしまいますので、注意が必要です。

ミズゴケも日向ではなく、半日陰か、明るい日陰が望ましいです。日光の代わりにLEDライトで育てると、密集したいい水苔が育ちますので、室内で育てるときにはおすすめです。

秋~冬にかけて気温が低くなってくると、水苔は休眠期に入り成長が止まります。

休眠期には赤や茶色に変色することがありますが、特に問題はなく、春になるとまた緑色に戻るので、気にする必要はありません。

ミズゴケというだけあって毎日水を切らさないようにする必要があります。

屋内で育てる場合

屋内で育てる場合には、エアコンの風が直接当たらないように気を付けましょう。窓辺に置く場合には、長く直射日光が当たらないようにカーテンなどで遮光しましょう。

風通しが良く、明るい日陰に置くようにしてください。室内であれば、LEDライトの光でも十分に育ちます。

気温が低くなって色が変色しても、休眠しているだけで枯れているわけではありません。

屋外で育てる場合

木漏れ日のさすような半日陰か、明るい日陰に置くようにしましょう。

徒長してくるようであれば日照量が不足しているということなので、日光のやわらかい午前中などに少し日向に出して日光浴をしましょう。

発泡スチロールの容器でも構いませんが、外であればプランターに植えることもできます。庭に直接植え付けるのはあまりおすすめできません。常に水を切らさないようにしましょう。

真夏の気温が上がりすぎる時期や、真冬の気温が低くなりすぎる時期には室内に移動するようにしてください。

温度・湿度

極端な温度変化がない限りそうそう枯れたりはしませんが、真夏や真冬は気温の変化に気を付けましょう。

あまりに熱すぎる場合や寒すぎる場合には、室内の程よい気温の場所に移動するといいでしょう。

湿地帯に自生しているだけあって、高湿度を好む植物です。

用土

ミズゴケは用土が無くても育ちます。

生のミズゴケは、乾燥したミズゴケを用土のかわりに使って植えるとよく育ちます。

植える容器はプラスチックでも陶器でも発泡スチロールでも水槽でも、ある程度水を保てるのであればどんなものでも構いません。

ミズゴケを上手に育てるコツ

水やり

ミズゴケはしっかりと水を与えてください。

常に水のある環境に自生しているため、水を切らさないように気を付けて管理します。

発泡スチロールなどの容器で育てるのであれば、水をためて30分くらいで水を入れ替える、という水のやり方があります。

夏場は特に水が腐りやすい時期になるので、水は毎日取り換え、新鮮なものを使用するようにしてください。

水を取り替えることを怠ってしまうと、カビが発生したり、水苔が腐ってきてしまうので気を付けましょう。

葉水

高湿度を好む水の好きな植物のため、毎日の水やりに加えて、株全体に霧吹きで水を吹きかけるといいでしょう。

肥料の与え方

特に肥料が必要、というわけではありませんが、週に1度くらい、薄めた液肥を霧吹きで葉水の代わりに与えると、青々とした水苔が育ちます。

ミズゴケの選び方

青々と茂ったものを選びましょう。

隙間があいていたり、背が低すぎたり、変色しているものは避けるようにしましょう。容器にカビが発生しているものは避けましょう。

ミズゴケの増やし方

ミズゴケの増やし方は、生ミズゴケが成長してきたら、上の方を5~6㎝切り取り、それを新しい乾燥ミズゴケに植え付けます。

水で戻した乾燥ミズゴケに植え付けると、定着してまた大きく育つので、この方法でどんどん増やしていくといいでしょう。

ミズゴケの根は定着するためにあるので、根が無くても水分や養分の吸収には問題ないため、切り取ったミズゴケを植え付けたらしっかり水をあげてください。

ちなみに、頭の部分を切り取った元のミズゴケも、時間が経てばまた伸びて元に戻ります。

ミズゴケの植え替え

乾燥ミズゴケはだいたい1年~2年で古くなって傷んでくるので、そうしたら取り換えるようにしましょう。

中には藻が生えてくることもあるので、そういった場合にも植え替えが必要になります。

傷んだミズゴケをそのまま使用し続けると、腐ってきたり、カビが発生したりするので気を付けてください。

病気・害虫

病気や害虫で特に注意すべき点はありませんが、梅雨などの高温多湿になる時期にはカビの発生には気を付けましょう。

特にテラリウムなどの密閉容器で楽しむ場合にはカビが発生しやすくなります。

余分な水はふき取ることと、通気性をよくし、定期的に蓋を開けて風を通すようにしてカビの予防をしましょう。

ミズゴケ自体に殺菌作用があるため、あまりカビが発生するようなことはありませんが、テラリウムなど、ずっと締め切った状態にしてしまうとカビが生えてしまいます。

また、水苔を育てている用土として使っている乾燥したミズゴケは、古くなる前に取り換えましょう。

傷んだ乾燥ミズゴケはそのまま使い続けると腐ってしまいます。

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