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アロエの育て方

多肉植物

トゲが付いた尖った葉が特徴的なアロエは多肉植物の一種です。

アロエは食用品種のアロエベラのおかげで知名度が特に高い多肉植物です。このページではアロエを育てるポイントについて解説しています。

アロエの特徴

アロエはアフリカ南部やマダガスカルを原産とするススキノ科アロエ属の多肉植物です。砂漠周辺の乾燥地に生えるものから草地や高原に自生するものまで約500種が存在します。

薬用にもなり「医者知らず」として知られるキダチアロエや、食用とされるアロエ・ベラ、白い縞模様がつく千代田錦などが代表的な品種で、観葉植物としても人気があります。

とげのある多肉質のとがった葉が特徴的ですが、サボテンの仲間ではありません。10月から4月の休眠期に赤やオレンジ、黄色の花を円錐状に咲かせます。

アロエの仲間には手のひらに乗るくらい小さい品種もあります。暑さに強く耐寒性もあるため園芸初心者でも育てやすい植物です。ススキノ科ではなくユリ科やツルボラン科に分類されることもあります。

基本データ

難易度 易しい
流通名 アロエ
成長速度 やや速い
花・種 秋から春に赤・黄・オレンジの花が咲きます
日照量 日当たりを好みますが真夏の直射日光は避けます
温度 耐寒性がありますが10℃以上を保ちましょう
湿度 多湿に弱いので水の与えすぎには注意してください
花言葉 健康、万能、迷信、苦痛、悲しみ

アロエが好む環境

アロエは多肉植物の一種。品種は沢山あり500品種存在すると言われている
アロエ・不夜城

日当たりと置き場所

年間を通して日に当てると丈夫な株に育ちますが、真夏の直射日光は避けましょう。

屋内で育てる場合

アロエは耐陰性があるため年間を通して室内に置くことができますが、日当たりを好むため窓際などの明るい場所で管理してください。耐寒気温は品種によって異なりますが、冬場はなるべく10℃以上を保つようにします。

日照不足になると茎が細くなり下の方の葉が枯れてきます。春から秋の暖かい時期には時々屋外に出して日を当てると元気に育ちます。

屋外で育てる場合

アロエは日光を好み夏の暑さに強いため、春から秋の生育期には屋外で育てるのがおすすめです。日当たりと風通しの良い戸外に置いて管理してください。ただし、強い日差しが当たると葉焼けを起こすことがあるので注意しましょう。

冬の気温が10℃を下回ると生育が緩慢になります。霜が降りない軒下などの場所へ移動させるか、暖かい室内へ取り込んで管理してください。

温度・湿度

アロエは熱帯の植物なので暑さに強い植物です。通常は夏場の屋外で管理しても生育が鈍ることはありませんが、真夏の強い日差しが当たると葉が変色することがあるため直射日光は避けましょう。

冬の寒さにはそれほど強くありません。屋外で育てている場合は最低気温が10℃を切ってきたら室内へ取り込んでください。

アロエは葉に水分を蓄える多肉植物なので、乾燥には強いです。水が多少不足してもすぐに枯れることはないため、休眠期に入る冬の期間は水を与えなくてもよいでしょう。

用土

アロエは乾燥に強く多湿を嫌う植物です。土が常に湿った状態になると根腐れを起こしてしまうので、用土には水はけの良い土を使用してください。ホームセンターなどで売られている多肉植物用の土かサボテン用の土を使うのが最も簡単な方法です。

自分でブレンドする場合は赤玉土(小粒)2:鹿沼土2:ピートモス2:川砂2:燻炭2、もしくは赤玉土(小粒)2:鹿沼土1:腐葉土2:川砂4などの割合で混ぜた土がおすすめです。

アロエを上手に育てるコツ

アロエは赤く派手な花を咲かせる。品種により黄色い花を咲かせるアロエもある
アロエの花

水やり

アロエは多肉植物なので、頻繁に水やりをすると土が過湿状態になり根腐れを起こしてしまいます。春から秋の成長期には土が乾いているのを確認してから水を与えてください。

夏場は土が乾燥していれば毎日水やりをおこなっても良いですが、気温が上がる日中に水を与えると根が蒸れることがあるため、夕方以降の涼しい時間帯がおすすめです。

冬場はアロエが休眠期に入るので水やりはほとんど必要ありません。乾燥が気になる時は2週間~1か月に一度を目安に水を与えるようにします。

葉水

アロエのような多肉植物には基本的に葉水は不要です。アロエは葉に水分を蓄えているため乾燥に強く、多少水が不足しても問題なく育ちます。

通常の水やりを季節に応じて適切におこなえば乾燥が原因で枯れることはありません。

ただし、水やりをストップする冬の時期に室内の暖房などで葉が乾燥している場合は、霧吹きなどで水を吹きかけても良いでしょう。その際はアロエの葉が薄く濡れる程度の量に止めてください。

肥料の与え方

肥料を与える場合はアロエの生育期である4月~10月が適期です。

緩効性の固形肥料または固形の油粕を2か月に1度のペースで置き肥します。液体肥料を使用する場合は規定の濃度に希釈したものを10日に1回の頻度で水やりのかわりに施してください。

ただし、肥料を与えすぎると大きく成長するものの徒長してしまうので注意しましょう。アロエの生育がゆるやかになる冬場は、株が傷む原因となるため施肥は不要です。

冬越し

アロエは冬場に霜や雪が当たらない地域であれば戸外で冬を越すことができます。ただし、寒さにやや弱い植物なので、低温になる場合は暖かい室内に移して管理してください。なるべく10℃以上を保つようにします。

冬場はアロエが休眠期となるため水やりはほとんど必要ありません。2週間~1か月に1度の水やりで十分です。戸外で管理する場合は断水しても良いでしょう。冬の水やりを控えることで耐寒性が強まります。寒い季節に水を与える際は、株や土が凍らないよう注意してください。

アロエの選び方

アロエを購入する際には害虫が付いていないか必ず確認してください。

害虫が付着したものを買ってしまうと株が傷んだり他の植物に移ったりする可能性があります。茎が固くて太く、がっしりとした苗を選ぶのがポイントです。葉色の濃いものを選ぶようにしましょう。

アロエの増やし方

アロエは挿し木や株分けによって増やすことができます。挿し木で増やす場合、まず茎を1~2cmつけた葉を切り取ります。風通しのよい日陰に葉を5~6日置いて茎の切り口を乾かしましょう。

茎の下の方についた葉を取り除き、鉢土の中心に割り箸などで穴を開け、アロエの茎を挿し込みます。発根するまでの1~1.5か月の間は水やりを控えて風通しのよい半日陰で管理します。根が生えて落ち着いたら4~5号サイズの鉢へ植え替えます。

アロエの株分けは、鉢土を乾燥させた状態でおこないます。アロエを鉢から抜き取り、生え際についた子株を根と一緒にナイフで切り離します。古い土を手で優しく揉み落としましょう。

新しい鉢に清潔な土を入れ、切り分けた子株を植え付けます。植え付けてから4~5日後に水やりをしてください。アロエの挿し木や株分けは5月~9月ごろが適期です。

アロエの植え替え

アロエはずっと同じ鉢で育て続けていると、鉢の中に根が回って根詰まりを起こします。根詰まりは根腐れの原因になるため2~3年に1度を目安に植え替えましょう。

アロエの植え替えは以下の手順でおこないます。

  1. 植え替えの1週間前から水を控えて土を乾燥させる
  2. 1回り大きな鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷く
  3. 清潔な土を鉢の1/3程度まで入れる
  4. 鉢から株を抜き出し、根についた土を揉み落とす
  5. 鉢の中央へ株を置いて土を隙間なく入れる
  6. 半日陰に置いて管理し、4~5日後に水を与える

子株がたくさんついている場合は、株をいくつかに分けて植え付けましょう。アロエの植え替えは成長期である5~9月ごろが適しています。

病気・害虫

アロエがかかりやすい病気には「紫斑病」があります。

紫斑病にかかると葉に紫や黒色の小さな斑点がたくさん発生します。進行すると斑点が大きくなり葉の表面にひびが入ったり割れたりします。病気になった葉は元に戻らないため切り取って捨ててください。湿気が多い環境で発症するため、土の水はけを改良し、風通しの良い場所に置くことで予防できます。

アロエにつきやすい害虫にはアブラムシやカイガラムシがいます。

害虫がつくと葉や茎から養分を吸い取って株を弱らせてしまいます。発見したらすぐに手や粘着テープを使用して取り除きましょう。

被害が大きい場合は殺虫剤を使用することも可能ですが、カイガラムシの成虫には薬剤が効きにくいため歯ブラシなどを使って駆除してください。

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