オクラの育て方

野菜

オクラは和食によく利用される食材として馴染みが深いですが、実はアフリカが原産の野菜です。

ハイビスカスのようなカラフルな花を咲かせ、丈夫で育てやすい事から家庭菜園でも好んで栽培される植物です。

下記ではオクラを自宅で育てる際のポイントについて解説しています。

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オクラの特徴

オクラはアフリカ北東部が原産といわれるアオイ科トロロアオイ属の植物です。

沖縄県や鹿児島県、伊豆諸島等で以前は食べられていたのですが、ここ最近では全国の青果店、スーパーでも手軽に購入できる様になりました。

夏野菜としても有名で、ペクチンという粘り成分やβカロチンをはじめとしたビタミン、カルシウムや鉄分といったミネラルも豊富なので夏バテ予防にも役立ちます。暑さにも強く育てやすいのが特徴です。

オクラの粘り成分についてはムチンも含まれるという情報もありますがこれは正しく無いそうです。(詳細はこちら

以前は星型の角オクラを良く見かけていましたが、ここ最近では角がついていない丸オクラや色が赤い赤オクラ等、違う種類も見かける様になりました。

若い未熟なサヤを収穫して食べるのですが、収穫が遅れると大きく育ってしまい、線維が強くなってしまうので食べにくくなってしまいます。サヤは大きくなりすぎないうちに収穫してください。

基本データ

難易度 育てやすい
流通名 オクラ
成長速度 適温環境になるまで成長スピードは遅め、適温になるとぐんぐん育ちサヤの成長スピードも5日ほどで10㎝程度にまで育ちます
花・種 レモンイエローの大きな花を咲かせ、茶色い小さな丸い種ができます
日照量 日なたを好む
温度 20℃~30℃
湿度 高湿環境を嫌います
花言葉 恋によって身が細る

オクラが好む環境

オクラの花
オクラは綺麗な花を咲かせる

日当たりと植えるのに適した場所

オクラは日なたを好むので、日当たりの良い場所で栽培します。

屋外で地植えをする際に気を付けたいのが、ゆとりを持ったスペースで植えるという点です。オクラは成長すると大きいものでは2m近くの高さにまで成長します。

葉の広がりを考えると、周辺に植えてある背丈が小さな植物の日当たりを遮る可能性もあるので、他の植物、野菜の日当たりも考えて植える場所を決めましょう。

家庭菜園としてベランダで栽培する場合はプランターや鉢に植える事になりますが、多湿の環境を嫌うので風通しがよく日当たりが良い場所を選びます。

エアコンの室外機の熱風が当たらない場所を選んでください。

地植え同様大きく育ちますので、近くに他の植物を置くと日当たりを遮る原因となりますので注意しましょう。

温度・湿度

オクラの成長に適した温度は20℃~30℃位です。20℃まで達していない生育環境だと育ちが遅く感じますが、20℃以上になるとぐんぐん成長していきます。

オクラの種を植えた場合、発芽環境として適しているのが25℃~30℃位です。低温では10℃以下になると育成不良が出てきます。

また、オクラは多湿環境を嫌います。

等間隔に植えた場合は風通しを良くするためにさや部分にある葉と、もう一つ下にある葉以外の下にある葉を落とし摘葉する事で風通しを確保する方法もあります。

用土

屋外で地植えする場合はオクラを植える予定の2週間前から石灰を混ぜ込みよく耕しておき、1週間前ぐらいに元肥と化成肥料をまき、耕しておきます。

70㎝~80cm幅の畝をたてておき、マルチシートをかけて地熱を上げておきます。マルチシートに10㎝幅の穴を50㎝程度の間隔をあけて植える準備をしておきましょう。

ベランダで家庭菜園を行う場合は野菜用の培養土を使うと便利です。

オクラは太い根を地面に垂直に生やす直根性になりますので、使用するプランターや鉢は30㎝以上の高さがあるものを選んでください。

オクラを上手に育てるコツ

未成熟のオクラ
未成熟のオクラ

水やり

オクラの種を植えて発芽させるまでの間は土が乾燥しない様に充分に水やりをします。また苗を植え付けた後も根付かせるためにしっかりと水やりを行ってください。

植え付けた後の水やり管理は、プランターや鉢植えの場合、土が乾いた際にたっぷりとやります。タイミングは朝か夕方に行うと根のダメージを防ぐ事ができます。

地植えの場合は基本的に不要ですが、雨が降らず土壌が乾燥している状態の時に与えてください。

花が咲く様になり、サヤがつき始めると多くの水分を必要とします。

こまめに水をやってしまうと立ち枯れ病を起こしてしまう可能性もありますので、やりすぎには注意してください。1回の水やりで充分な量を与えましょう。

肥料の与え方

オクラ栽培は肥料をよく吸うので、つい植える前の元肥を多めに施してしまいそうになりますが、元肥の量が多すぎた場合に育ちは良くなるもののサヤの付き具合が悪くなる可能性も出てきます。

元肥を撒く際には堆肥は通常通り混ぜ込んでも大丈夫です。化成肥料の量は混ぜすぎない様に注意してください。

オクラのサヤがつき始めたあたりから追肥で肥料分を補います。

最初は25日程度の間隔で窒素または化成肥料を与えますが、7月~8月の収穫最盛時期には2週間おきぐらいで追肥を与えてみましょう。

冬越し

オクラは熱帯地域では多年草として育てられていますが、低温には弱いです。

10度以下の生育環境下では生育不良を起こすため、日本での栽培では冬の寒さに対応できず1年草として扱われています。そのため特に冬超しは必要ありません。

15℃以下にならない様に温度管理をすれば越冬できる可能性もありますが、直根性で根を傷めやすい事も考えると植え替えするといった方法も向いていません。

また次の年に種を植える、苗から育てるという方法でまた育てる事は簡単にできますので、翌年、改めて育てる方法がおすすめです。

オクラの選び方

オクラは根をまっすぐに張る直根性の植物です。基本的には根を傷つけない様に栽培した方が良いので、種から植えた方が根を傷めずに丈夫に育てる事ができます。

ただ、種から植えるよりは苗を購入した方が成長、収穫タイミングも早くなるという点で苗を購入する選択肢もあります。

苗を購入する場合は、茎がしっかりとしていて節間が短いものを選びます。色が濃く、本葉が3~4枚程度ついているものを選びましょう。

オクラの増やし方

オクラは挿し木でも増やせることは増やせるのですが、やや難しいのでおすすめしません。

種で簡単に増やす事ができます。

オクラのサヤを地収穫せずにおいておくとサヤの中の茶色くなった種を採取する事ができます。ジッパー付きの袋に入れ冷暗所で保存しておくと良いでしょう。

オクラの発芽に適している環境が25℃~30℃なので、種まきに適しているのは気温が上がってくる4月下旬以降がおすすめです。

オクラの種は硬実種子と呼ばれ、種皮が固いといった特徴があり、発芽しにくいため、事前に1日程度水につけておいてから種まきをすると発芽しやすくなります。

2㎝程度の穴をあけ、3~4粒程度種をまき軽く土をかぶせます。後は発芽するまで水やりを欠かさない様にしてください。

オクラの植え替え

オクラは根を傷めると育ちが悪くなるので、本来であれば種を植えてその場所でそのまま育てる方法がおすすめです。

もし植え替える場合は、根を傷めない様に配慮してください。本葉が3枚~4枚程度になったら植え替えに適しています。

苗と同じ大きさの穴をあけておき、苗を取り出す際は土を崩さない様に取り出します。

土が乾燥しすぎていると土が崩れて根を傷める原因になるかもしれません。

土が乾燥している場合は少量の水を与え、土が崩れにくい様にしてポットから苗を外してそのまま穴に植え、植え替え後はたっぷりと水を与えてください。

注意点として、苗で購入した場合、3本ほどまとまって成長している苗が多いです。そのまま3本にばらして植えようとすると根を傷める原因になるのでそのまま植えます。

オクラ栽培で失敗する原因として多い例なので注意してください。

1本に間引く場合は、間引く苗の根元からはさみで切る方法で間引きます。

病気・害虫

オクラはアブラムシ、ネキリムシ、ハマキムシ、フタトリコヤガ等の害虫がつきやすいです。見つけ次第駆除してください。

乾燥が続くとハダニの被害も出ますので、こまめに水やりをして乾燥対策をします。

葉の表面に黄褐色の斑点を見かける様になったら輪紋病の可能性があります。カビが原因なので、病変部は取り去り、風通しを良くする対処をしてください。

ネコブセンチュウの影響があると育ちが悪くなるので、この場合、同じ場所での連作を避けましょう。

オクラの葉や茎、サヤの表皮部分に水滴状の粒ができますが、これは生理現象のため病虫害ではありません。

ムチンは動物性の成分である

ムチンは植物性ではなく動物性の成分であると教えていただいので詳細を追記します。情報提供に感謝いたします。

オクラや山芋などの粘りがある植物の成分にはムチンが含まれているという情報をよく見かけますがこれは誤りで、ムチンは動物性の成分というのが正しい情報だそうです。

つまり、オクラや山芋などの植物性の食材にはムチンが含まれていません。

何故、植物にもムチンが含まれているという情報が広まったかというと、食品工業辞典のムチンの解説で「動植物より分泌される粘質物一般をいう。」と記載されていた事が原因で、現在は「動物より分泌される粘質物一般をいう。」と訂正されています。

オクラの粘りと言えばムチン、そしてムチンは体にも良いみたいに何気なく思っていましたが、今後はこの認識を改める必要がありそうです。

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