明るい緑に黄色がかった縞模様が入るレアなシダ植物、コニオグランメ・エメイエンシスの育て方をご紹介します。
とても珍しいシダ植物でやや管理が難しいですが、ゴールデンゼブラとも呼ばれるその縞模様はとても美しく観賞価値は高いです。
情報が少ないシダ植物ですが、海外の情報や育ててみてわかった事などをまとめています。
コニオグランメ・エメイエンシスの特徴
コニオグランメ・エメイエンシス(Coniogramme emeiensis)はホウライシダ科イワガネソウ属のシダ植物で、その独自の縞模様からゴールデンゼブラ(Golden Zebra)とも呼ばれています。
原産国は中国四川省で流通量が少ない珍しいシダの一種です。
コニオグランメ・エメイエンシスの特徴は何と言ってもその縞模様で、規則正しく入る黄色みの強い縞模様が非常に美しいです。葉は細かくギザギザしていて薄くデリケートです。
海外の園芸情報によると耐寒性に優れるようですが、最低でも5度位は保つように管理しましょう。また、高温に弱いとの情報もあり暑くなると株が休眠するそうです。
また注意点としてコニオグランメ・エメイエンシスは水切れに弱いです。葉や茎の繊細さからも長く水分を保っていられなさそうなのでこまめに管理する必要があります。
基本データ
難易度 | やや難しい |
流通名 | コニオグランメ・エメイエンシス、ゴールデンゼブラ、Striped Bamboo Fern |
成長速度 | 遅い |
花・種 | シダ植物なので胞子で増えます |
日照量 | 耐陰性があり半日陰を好む |
温度 | 5度~25度前後。耐寒性に優れるが高温に弱い |
湿度 | 湿度を好む |
花言葉 | 不明 |
コニオグランメ・エメイエンシスが好む環境
日当たりと置き場所
コニオグランメ・エメイエンシスは一般的な観葉植物と同じく半日陰を好みます。
耐陰性があるので直射日光を避け半日陰で育てると良いでしょう。
屋内で育てる場合
屋内で育てる場合は直射日光が当たらない明るい窓際に置くのがおすすめです。
日が差し込む場合はレースのカーテン等で適度に遮光をしてあげます。
屋外で育てる場合
コニオグランメ・エメイエンシスは耐寒性があるので地域によっては屋外で育てる事も可能だと思います。
こちらも直射日光が当たらない半日陰、シダが好みそうなひんやり湿り気のある場所が良いでしょう。
温度・湿度
コニオグランメ・エメイエンシスは寒さに強く暑さに弱いとされています。
海外の情報によると氷点下にも耐えるそうですが、海外の情報は適当な場合が多いので無難に5度~25度の範囲で管理するのが良いでしょう。
このシダは湿度を好むため乾燥気味の場合はこまめに葉水をしてあげましょう。
用土
コニオグランメ・エメイエンシスは湿度の高い環境を好みますが、土が常に湿った状態になると根腐れを起こしてしまいますので、用土には水はけの良い土を使用しましょう。
自作する場合は赤玉土(小粒)5:腐葉土3:軽石(小粒)または川砂2などの割合でブレンドした土を用います。または市販の観葉植物用の土を使用しても構いません。
その場合は川砂を1割程度混ぜると水はけが良くなります。
コニオグランメ・エメイエンシスを上手に育てるコツ
水やり
コニオグランメ・エメイエンシスは乾燥に弱く葉が枯れやすいので、土の表面が乾ききる前にたっぷりと水をあげます。
冬の間は成長が緩慢になるので水やりは土の表面が乾いたら与え、葉の乾燥対策としてこまめに葉水をしましょう。
葉水
コニオグランメ・エメイエンシスは湿度を好み乾燥に弱いため、こまめな葉水が有効です。
葉が薄くデリケートなので表面だけでなく裏側にもしっかりと葉水をして、葉が枯れないように管理します。
肥料の与え方
他のシダと同様に5月~10月辺りが成長期になると思うので、緩効性の固形肥料か薄めた液体肥料を与えます。
肥料焼けが怖いので様子を見ながら少しずつ調整しながら肥料を与えましょう。
コニオグランメ・エメイエンシスの選び方
葉が枯れておらずよく茂っている株を選びましょう。
コニオグランメ・エメイエンシスの枯れ始めは葉色がそのままなので見分けが付きにくいので、軽く触れてみて確かめるのをおすすめします。
地上部は枯れていても地下茎が生きていればまた復活しますが、成長は遅めなのでなるべく状態の良い株を選びましょう。
コニオグランメ・エメイエンシスの増やし方
コニオグランメ・エメイエンシスは株分けによって増やすことができます。株がしっかり育ち大きくなったら、親株から根や茎を切り分けて株の数を増やします。
株分けする場合、まずは鉢から株を取り出して古い土を軽くもみ落とします。株元にハサミやナイフなどで切れ込みを入れ、手を使って2~4つの株に分けます。
傷んだ根をカットしたら、それぞれの株を新しい鉢へ植え替えましょう。株分けの時期は成長期に入る5~8月頃が適しています。
コニオグランメ・エメイエンシスの植え替え
コニオグランメ・エメイエンシスは成長具合を見ながら植え替えをする必要があります。土が古くなると成長に影響が出るので、最低でも2年に1回のペースで植え替えをしましょう。
土が水を上手く吸収しなくなったり、鉢底から根が出てきたりした時も植え替えのタイミングです。
植え替えは以下の手順で行います。
- 一回り大きな鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷く
- 新しい用土を鉢の1/3程度まで入れてならす
- 株を鉢から抜き出し、古い土を軽く落とす
- 鉢の中心へ株を置いてバランスを見ながら土を隙間なく入れる
- たっぷりと水を与えて風通しの良い半日陰で管理する
植え替えの時期は温かい4~9月が適しています。
病気・害虫
コニオグランメ・エメイエンシスは他のシダと同様に「立ち枯れ病」にかかる可能性があります。
立ち枯れ病は、葉や茎に病班が現れる病気です。進行すると植物全体に腐敗病班が広がり、立ち枯れの状態になってしまいます。
症状が見られたら被害箇所を早めに切除し、枯れ落ちた葉も焼却処分してください。病気が広がっている場合は薬剤を吹きかけて殺菌します。
また、湿度を好むためナメクジやカタツムリなどに食害される恐れもあります。
ナメクジやカタツムリは日中は鉢の裏などに隠れているので、食害を受けているようなら隅々まで確認し手で駆除。酷いようであれば専用の殺虫剤などを使用しましょう。
外注被害を防ぐためにも室内で管理する事をおすすめします。