ビカクシダ(コウモリラン)の育て方

シダ植物

ビカクシダコウモリラン)の育て方を解説したページです。

巣葉(そうよう)と普通葉と呼ばれる役割が異なる葉を持つシダ植物の一種です。ビカクシダは観賞用として非常に人気のあるシダ植物でもあります。

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ビカクシダの特徴

ビカクシダは、コウモリランともよばれる植物で、垂れ下がるような葉が蝙蝠の羽根に見えることからつけられたといわれています。

原産地はアフリカやアジアなどの世界中の熱帯地域に広く自生する植物で、シダの仲間です。原種は18種類ほど存在しており、ウラボシ科ビカクシダ属の多年草になります。

ビカクシダの一番大きな特徴は、株もとから生える貯水葉、もしくは外套葉と呼ばれる葉と、前方向に伸びる胞子葉と呼ばれる2種類の葉を持つことです。

貯水葉はもともと緑色の葉ですが、寿命がきて枯れるときには茶色く変色します。貯水葉の特徴は、たとえ枯れても落葉することなくどんどんと積み重なっていき、スポンジのように水を貯えることができるというものです。さらに枯れた貯水葉は少しずつ細菌により分解され、自らの養分にしてしまうという特殊な生態です。

もう一つの特徴である胞子葉は、こちらも緑の葉ですが寿命が来ると枯れて褐色になり、貯水葉とは違って落葉します。胞子葉の役割は、葉の裏に胞子を付けることで、繁殖のためにある葉になります。

ビカクシダは見た目が特徴的で育てるのは一見すると難しそうですが、丈夫なので初心者向きであるといえます。

もともと原産地では、木や岩について大きくなる着生植物です。原産地の熱帯では雨季と乾季がはっきり分かれており、雨季に貯水葉に水をため込み、ため込んだ水分を活用して乾季を過ごします。

基本データ

難易度 比較的簡単な部類
価格 5,000円~(人気種のリドレイは特に高い)
成長速度 普通
花・種 シダ植物のため花ではなく胞子を作ります
日照量 日光を好む
温度 耐寒性は弱く耐暑性はある
湿度 過湿を好む
花言葉 信頼、助け合う、魔法

ビカクシダが好む環境

普通葉を長く垂らす大きく成長したビカクシダ

日当たりと置き場所

ビカクシダはもともと、熱帯原産ではありますが熱帯雨林などではないため、日当たりを好む植物です。午前中の柔らかい日差しの時は日光浴をさせ、午後からは明るい日陰などに置くといいでしょう。

日光を好む植物ではありますが、真夏の直射日光は緒すぎて葉焼けを起してしまうため、強い日差しは遮光ネットや寒冷紗、室内であればレースのカーテンなどで遮るようにしましょう。

株が小さい場合は乾燥に弱いため、春や秋であってもなるべく明るい日陰に置き、直射日光は避けましょう。

耐陰性はあまりないので、日陰には置かないようにしてください。日照時間が短すぎ、日陰にばかり置いてしまうと間延びした貧弱な株になってしまいます。

屋内で育てる場合

屋内で育てる場合は、大きな窓のそばなど、日差しが良く入り、風通しのいい場所が望ましいです。

午前中や、春や秋などの日差しが柔らかい日は直射日光で日光浴をさせ、日差しがきついときはカーテンなどで遮光するようにしましょう。

特に成長する春~秋にかけての日光浴は大切です。貯水葉は枯れても取り除かないでそのままにし、胞子葉は枯れたらすぐに取り除くようにしましょう。

屋外で育てる場合

屋外で育てる場合は、なるべく軒下などの明るい日陰に置くようにしてください。風通しが悪い場所だと元気をなくすので、しっかり風が通る場所を選びましょう。

真夏の直射日光に当たると葉焼けをしてしまうので、遮光ネットなどを活用して日差しを遮るようにします。葉焼けをしない程度に適度に日に当て、日光浴をさせるのが望ましいです。

温度・湿度

もともと熱帯原産の植物なので、耐暑性はあります。逆に耐寒性は弱いので、寒くなってきたら室内の温かい場所に移動するなど対策を取りましょう。

5度以下になるようなら保温が必要です。空気中の湿度は高い方が好みです。

乾燥には弱いので、屋外の場合は直射日光に気を付け、屋内の場合はエアコンの風が直接当たらないように気を付けてください。

用土

もともと着生植物なので、水苔単体でも問題はありません。水苔をまいて、板に活着させるのもいいでしょう。

土で育てる場合は、水はけのよい用土を使います。ピートモスをベースにパーライトなどを配合するといいでしょう。

ビカクシダを上手に育てるコツ

ヘゴ板に着生させたシダ植物のビカクシダ

水やり

ビカクシダ育成のポイントは水やりです。

基本的には、水苔や用土が乾いたら水をやり、乾かないうちは水はあげないようにすれば問題はありません。土や水苔が乾いているかどうかは触ってみて判断しましょう。

ただし、ビカクシダの場合は貯水葉が覆いかぶさって土に直接水やりができない場合があります。そういった時は腰水という方法を取ります。鉢の下に置いてある水受け皿に水をしっかり入れて、鉢の下から水を吸わせる方法です。

早い時は10分にも満たない間にすべての水を吸い上げてしまう時もあるので、そういったときは追加で水を入れておきましょう。株が水を吸い上げなくなるまで水を足したら、余った水は棄ててください。

もしも水苔のみで育成しハンギングなどで吊り下げている場合や、木の枝に活着させている場合は、バケツや洗面器などに水をため、そこに浸けましょう。

だいたい10分くらいで水苔が水をしっかり吸収します。水苔の場合は蜂と土で育てるよりも水切れを起こしやすいので、その点は注意して観察しましょう。冬は育生が緩やかになるため乾かし気味に管理をしても問題はありません。

葉水

空気中の湿度は高い方が好みのため、特に乾燥しがちな時は葉水をするといいでしょう。

肥料の与え方

ビカクシダは、肥料をあげると大きく丈夫に育ちます。だいたい2ヶ月~3ヶ月に1度の割合で置き肥を与えるといいでしょう。鉢の隅っこの方に分量通りの置き肥を置いておきます。

ただし、肥料を与えすぎると肥料焼けを起し、場合によっては枯れてしまうこともあるのできちんと分量を守るようにしてください。冬は成長が緩やかになるため、肥料は与えないようにしましょう。

ビカクシダの選び方

貯水葉が切り取られていないかを見ましょう。枯れた胞子葉がきちんと取り除かれているかも大切です。

葉がしっかりと大きく育っているもので、病気や害虫がいないものを選ぶようにしましょう。

ビカクシダの増やし方

ビカクシダの増やし方は、胞子から増やす場合と、株分けで増やす場合の2種類になります。時期は春先~初夏にかけての暖かい日がいいでしょう。

株分けの場合は、株が大きくなりすぎた時に使う方法です。

胞子葉を中心にして子株の部分を切り取りましょう。切り取った株は水苔などをまきます。その後板に穴をあけ、ワイヤーやひもなどで板に水苔をまいた株を固定しましょう。水はしっかりあげるようにして、風通しの良い明るい日陰に置き、定着するのを待ちます。

胞子から増やす場合は、胞子葉の裏についている胞子を削り取るようにして採取します。

タッパや受け皿など浅い容器に土を入れ、その上に胞子をまいてください。土は胞子をまく前に湿らせておくといいでしょう。もちろん土ではなく、水苔に胞子をまく方法もあります。

発芽温度は20度前後ですので、寒くなりすぎないように気を付けながら明るい日陰に置いておきます。土が乾く前にこまめに霧吹きで土を湿らせます。芽が出て大きくなったら小分けに水苔や用土に植え付けましょう。

ビカクシダの植え替え

ビカクシダの植え替えは増やす場合と同じで、5月~8月の春~夏にかけてが望ましいです。株が大きくなり、鉢が窮屈になってきたら植え替えるようにしましょう。

とはいえ、そう頻繁に植え替えが必要なわけではないので、株の状態をよく見てからにするといいです。

大きくなりすぎた場合は株分けをしましょう。もしくは水苔にして板に活着させると育てやすいです。

病気・害虫

病気は炭そ病にかかる可能性があります。春~秋にかけて発生する病気で、病気を発見したら、侵された部分をすぐに切り取るようにしましょう。

害虫はハダニやカイガラムシがつくことがあるので気を付けましょう。

見つけたらどちらもすぐに駆除することが大事です。年間を通して風通しのいい場所に置き、葉水をこまめにしていると予防できます。

毒性や危険性について

ビカクシダに有害な毒性や危険性はありませんが、胞子葉の裏に胞子があるので、小さい子どもやペットがいる場合は誤って口にしないように気を付けましょう。

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