赤い実が綺麗で食べても美味しいラズベリーの育て方を解説しているページです。
日本でラズベリーと言えば、ケーキやお菓子の材料として利用される事が多いですが、そのまま生食しても程よい甘みと酸味がありとても美味しい果実です。
ラズベリーは痛みやすいフルーツですのえ、一般的なお店にそのまま並ぶ事は少ないです。ですので、そのままのラズベリーを食べるには自家栽培したい所ですよね。
このページではラズベリーの育て方を始め、特徴や管理方法についてご紹介しています。
ラズベリーの特徴
ラズベリーはヨーロッパや北アメリカが原産、バラ科キイチゴ属の小低木です。
キイチゴ、フランボワーズとも呼ばれ、ジャムを始めとしてスイーツのトッピング等にも使われています。種類によりますが、赤や黄色・紫色といったカラフルな実を楽しむ事が出来ます。
寒さに強いので温かい地域での栽培には向いていない傾向がありますが、地下茎で増え繁殖力も強いため、比較的育てやすい木です。自家結実性という特徴があるので、1本のみの栽培でも結実出来るというメリットがあります。
ラズベリーの木は棘を持っている種類もあります。
トゲ自体はあまり気にならない程度ではありますが、もし棘が気になるという場合は、グレンプロセンやグレンアンプルといったトゲがない種類を選んで育てると良いでしょう。
基本データ
難易度 | 簡単 |
流通名 | ラズベリー |
成長速度 | 成長度合いによりますが、植えてから最初の年で結実出来る例もあります |
花・種 | 白い花を咲かせ、小さな種子がとれます |
日照量 | 日なたを好みますが、半日陰でも育ちます |
温度 | 涼しい気候を好むので高温を避けた方が良いです |
湿度 | 多湿は避ける |
花言葉 | 謙遜、尊重される、愛情、嫉妬、後悔、うらやむ、同情、哀れみ、先見の明、幸福な家庭 |
ラズベリーが好む環境
日当たりと植えるのに適した場所
ラズベリーは鉢植え・庭への直植え、両方可能です。
ラズベリーは地下茎をのばして成長し増えていく傾向がありますので、繁殖を広げたくない、季節によって移動させて温度調整をしたいという場合は鉢植えをおすすめします。
庭に地植えをする場合は、ラズベリーが日なたを好むので日当たりの良い場所を選んで植えてあげます。
日当たりが良いとしても西日が直接当たる場所は避けてください。日なたではなくても半日陰程度の環境でも可能です。
病気や実の付き具合にも影響してくるので、風通しが良い場所、夏場でも涼しい環境を保てる場所を選んであげると良いでしょう。
ラズベリーは高温環境が苦手です。
夏場に涼しい場所に移動する必要がある場合は鉢植えで育てる事をおすすめします。実がなる頃に雨に当たると実を落としてしまうので、雨が当たらない場所を選んで栽培しましょう。
温度・湿度
ラズベリーの栽培に関してあまり細かい温度管理は必要ありません。
とはいえ、涼しい地域で育っている品種という事を考えると高温多湿環境は嫌いな傾向にあります。
栽培をしていく際に夏場は、ある程度涼しい状態で管理が出来る場所に移動する、湿度に関してもカビといった病気を避けるためにも風通しが良い場所で管理する必要があります。
関東エリアより西寄りの地域では湿度、高温による病虫害が起きやすいので若干、注意した方が良いでしょう。
用土
ラズベリーは水はけのよい土壌に植えつけます。
地植えの場合は、赤玉土や腐葉土、堆肥を混ぜ込みます。
土を作る場合は、赤玉土6:腐葉土3:川砂1 の割合で配合すると水はけのよい土が作れます。また、弱酸性の土壌を好みますので、ベリー用の培養土を利用すると便利です。
植える鉢の大きさについては、植える予定の苗木の根鉢よりも一回り大きめなサイズを選べば無難です。市販されているラズベリーの苗の大きさで考慮すると、7号から10号あたりの鉢が適しています。
ラズベリーを上手に育てるコツ
水やり
ラズベリーを地植えにした場合は根付いた後、基本的に水やりの必要はありません。
ただ、乾燥しない程度の水やりは必要です。雨が降らない日が続いている場合は様子を見て水やりをしてください。
鉢植え管理の場合は、土の表面が乾いている時にたっぷりと水やりをします。
特に7月から9月の暑さが厳しい時期は乾燥しやすいです。
日中の気温が高い時間帯の水やりは避けて朝晩水やりをしてあげてください。夏以外の季節の水やりは1日1回程度で大丈夫な状況が多いので、朝か晩、どちらかに水やりをしましょう。
肥料の与え方
ラズベリーを植え付ける際に元肥として粒状の化成肥料を利用すると便利です。地植えの場合は1株当たり50gが目安です。
春と秋に追肥を行います。目安としては5月と9、10月あたりです。
追肥も同様に粒状の化成肥料を25グラム程度、大きさに合わせて徐々に増やしていきます。葉の広がっているところまで根を張っていると考え、株元ではなく、葉の広がっているあたりで肥料を施しておくと良いです。
鉢植えの場合も肥料をあげるタイミングは同じです。
目安として1株3g程度を目安にしてください。こちらも株元ではなく、鉢の縁あたりに肥料を置いてあげましょう。
冬越し
ラズベリーは種類によって剪定をするタイミングが違います。
一季成り性の場合は、7月頃に収穫を終えてから選定をします。その年に伸びてきた枝は切りません。古い枝のみを切り落とします。
二季成り性のラズベリーの場合は、落葉した後の12月から2月あたりを目安に選定を行います。秋に実が出来た枝は切らずに残しておき、それよりも古くで枯れてきている枝は選定を行います。
元々寒さには強い傾向があるので特に剪定以外は冬超し管理の必要はありません。
ラズベリーの選び方
ラズベリーの苗を選ぶ際は、枝や幹がしっかりと太いものを選びます。
ラズベリーの棘が気になっている人はトゲがない種類もあります。また芽と芽の間隔がつまっている方が良い生育環境下で育ってきている苗です。
他には、持った時にぐらつかない程度にしっかりと根が張っているものがおすすめです。見た目に病虫害がないかも確認してください。
ラズベリーの増やし方
ラズベリーは地植えにしていると、地下茎をのばしてサッカーと呼ばれる新しい芽を出しながらどんどん増えていきます。
挿し木でも根付きますが、このサッカーを利用して増やした方が便利です。新しく出てきたサッカーから葉が5枚ほど出た状態まで成長していたら、根から掘り起こし新しく鉢に植え付けると良いでしょう。
サッカーが出てくるのは4月から5月にかけてなので、このタイミングでサッカーを根ごと掘り起こし切断して植え付ける形で簡単に株分けできます。
ラズベリーの植え替え
ラズベリーは鉢植えで管理していると根がどんどん成長して根つまりを起こしやすくなります。1年か2年に一度植え替えてあげましょう。
植え替えのタイミングは真夏や真冬といった気温条件が厳しい時期は避けた方が良いでしょう。9月から11月あたりの時期がおすすめです。
植え替える際は、株の大きさよりも一回り大きめの鉢を準備して植え替えてあげます。あまり大きい鉢に植え替えると管理や移動がしにくくなりますので、大きくても10号くらいまでが鉢植えで管理しやすい範囲と考えておくと良いです。
病気・害虫
ラズベリーは他の果樹に比べて病虫害による影響を受けにくいので、管理もしやすいのですが、カイガラムシがつくことがあります。
カイガラムシがつくと葉や茎から栄養を吸って生育不良がちになりますので、見つけ次第駆除します。カイガラムシの駆除は歯ブラシを使うと比較的簡単です。
たまにカイガラムシがついていないかは目視で確認してください。
他にも、湿度が高い時期には灰色カビ病になる事があります。
病変が見られた箇所は切除しないと広がっていってしまうので早めに対処するのがポイントです。
普段から風通しが良くなる様に管理をしてあげてください。