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ラベンダーの育て方

ハーブ

青紫色の花と良い香りが特徴的なラベンダーの育て方を解説しているページです。

ラベンダーはハーブの代表的な種類でその良い香りからアロマオイルや香水などにも利用されています。下記ではラベンダーを上手に育てるポイントについてご紹介しています。

ラベンダーの特徴

ラベンダーはシソ科ラベンダー属に分類される常緑性の小低木です。カナリア諸島から地中海沿岸、インドにかけて約30種の原産が存在し、変種や園芸品種も多数あります。

優雅な香りを持つハーブとして人気が高く、体の調子を整える効用があることから昔は薬用植物としても利用されていました。現代では芳香剤や石鹸、香水などの香料としてよく使われています。

品種によって薄紫や濃い紫、ピンク、白の花色を持ち、草丈は20~130cmほどになります。4~7月に花を咲かせるものが多いですが、四季咲き性のラベンダーもあります。

多くの種のなかでも香りがよく美しい花を咲かせる「イングリッシュラベンダー」が代表的ですが、高温多湿に弱いため、日本の暖地では夏越しが栽培のポイントとなります。

基本データ

難易度 普通
流通名 ラベンダー
成長速度 普通
花・種 4~7月に開花しますが四季咲き性の種もあります
日照量 日当たりのよい場所を好みますが西日は避けます
温度 暑さに弱いため真夏の直射日光は避けましょう
湿度 多湿を嫌うので風通しのよい場所で管理します
花言葉 あなたを待っています、疑惑、沈黙、期待、優美

ラベンダーが好む環境

ラベンダーの群生

日当たりと植えるのに適した場所

ラベンダーは日当たりと風通しのよい環境を好みます。日照不足になると花が咲きにくくなるので注意します。ただし、暑さに弱い品種が多いため、強い西日や夏の直射日光は避けましょう。

もともと乾燥した地域に生息する植物なので、多湿を嫌います。植え付ける際は風通しのよい場所を選び、水の与えすぎに気をつけてください。

耐寒性には比較的優れているため、冬は0℃以上あればほとんどの種は越冬します。イングリッシュ系のラベンダーは-15℃まで耐えることができます。

地植えにする場合は、パーライトや日向土などを混ぜて水はけのよう土壌を作ります。酸性土を嫌うので、あらかじめ苦土石灰を加えて土の酸度を中和しておきましょう。

ラベンダーは移植を苦手とするため、植え場所は慎重に選んでください。株元の風通しが悪くなると葉が蒸れることがあるので、寄せ植えには不向きです。

温度・湿度

ラベンダーの生育適温は15~20℃程度です。気温の高い環境を苦手とるため、日本の暑い夏に適応できず株を弱らせてしまう場合も多いです。

気温が穏やかな春と秋には日当たりのよい場所で管理しますが、夏の間は日よけを施すか日陰に移すなどして直射日光を避けてください。西日にもなるべく当てないようにします。

耐寒性には優れているため、基本的には冬の防寒対策は必要ありません。ただしレースラベンダーに代表されるプテロストエカス系の品種は寒さにあまり強くないため、霜よけを施しましょう。

ラベンダーは湿度の高い環境を嫌うため、用土には水はけのよい土を使用し、風通しのよい場所で管理します。

用土

ラベンダーは多湿を苦手とする植物です。土の中が常に湿った状態になると根腐れを起こす可能性があるので、水はけのよい土に植えつけましょう。

鉢植えのラベンダーには、腐葉土4:赤玉土(小粒)3:日向土(小粒)2:パーライト1などの割合で混ぜた土に苦土石灰を少量加えたものがおすすめです。初心者であれば、市販のハーブ用もしくはラベンダー用の培養土を使用してもかまいません。

地植えの場合は、腐葉土や堆肥などをすき込んで有機質の土壌を作ると根が育ちやすくなります。

ラベンダーを上手に育てるコツ

水やり

鉢植えのラベンダーには、土の表面が白く乾いてから数日後にたっぷりと水を与えます。鉢底から水が流れ出るくらいの量が目安です。

土の過湿を嫌うため、必ず土の乾燥を確認してから水やりをしましょう。ただし開花中は水分を必要とするため水切れにも注意してください。

夏場は根や株元が蒸れやすくなるので、朝か夕方以降の涼しい時間帯に水やりをします。葉や花に水がかからないよう株元に与えてください。

地植えの場合は、植え付け後に根付いてからは水やりをやめ、降雨に任せます。

肥料の与え方

ラベンダーは他のハーブと同じくあまり肥料を必要としませんが、全く与えないと花付きが悪くなることがあります。苗の植え付け時に、元肥として緩効性の化成肥料を施しておきましょう。

さらに追肥として、地植えの場合は春に芽が伸びる3月頃に、鉢植えのラベンダーには気温が落ち着く春と秋に、同じく緩効性化成肥料を与えます。

速効性の肥料を与えると肥料焼けを起こすことがあるで、必ずゆっくりと効く緩効性のものを使用してください。

冬越し

ラベンダーは基本的に耐寒性に優れた植物です。多くの品種では0℃以上あれば戸外での冬越しが可能です。

イングリッシュ系のラベンダーはマイナス15℃まで耐えるので、防寒対策は特に必要ありません。レースラベンダーなどのプテロストエカス系の品種は寒さにやや弱いので、霜よけを施してください。

耐寒性が低い品種は室内に取り込んでもかまいませんが、週に1度は日光浴をさせましょう。日照不足になると花付きが悪くなるので、冬の期間もできるだけ日当たりのよい場所に置くようにします。

ラベンダーの選び方

ラベンダーの苗を購入する際は、葉や茎をよく見て選びましょう。健康的な苗は葉色がよく、茎がしっかりしています。

茎が細くひょろひょろと徒長しているものは生育が悪くなる可能性があるため、避けるようにします。

ラベンダーの増やし方

ラベンダーは挿し木によって数を増やすことができます。

挿し木をする際は、まず茎が硬くなった若い枝を切り取って挿し穂にします。7~10cmほどの長さにカットし、土に埋まる部分の下葉を取り除きましょう、

挿し穂の切り口を30分ほど水に浸し、枝の切り口を斜めにカットします。その際、切り口に発根促進剤を塗ると根が出やすくなります。

平らな容器に赤玉土(小粒)やバーミキュライトなどの挿し木用の土を入れ、割り箸などで穴を開けてから、枝を挿し込みます。

まわりに土をかぶせて固定させたら、明るい日陰に4~5日ほど置きましょう。その後、日当たりと風通しのよい場所に移し、発根するまでは水を欠かさないようにして管理します。

1か月ほどで根が出るので、安定したら新しい鉢へ植え替えてください。

ラベンダーの挿し木は5月~6月上旬、あるいは9月中旬~10月中旬頃が適期です。

ラベンダーの植え替え

ラベンダーをずっと同じ鉢で育てていると、鉢の中に根が回って根詰まりを起こします。根詰まりは根腐れの原因になるので、1~3年に1度は新しい鉢へ植え替えましょう。

鉢底から根が出てきたり、水の吸収が悪くなったりしたときも、植え替えのタイミングです。

ラベンダーの植え替えの手順は以下の通りです。

  1. 1回り大きな鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷く
  2. 清潔な用土を鉢の1/3まで入れる
  3. 鉢から株を抜き出し、古い土を優しく落とす
  4. 鉢の中央へ株を置いて土を隙間なく入れる
  5. 水をたっぷり与えて明るい日陰で管理する

植え替えの前には水やりを控えて鉢土を乾燥させておくのがポイントです。ラベンダーの根は弱く、繊細なので、できるだけ丁寧な作業を心がけてください。

ラベンダーの植え替えは生育期にあたる3~5月もしくは9~11月が適期です。

病気・害虫

ラベンダーがかかりやすい病気には「うどんこ病」があります。

うどんこ病は、葉に白い粉のような斑点性のカビが発生する病気です。放置すると葉が枯れてしまうので、被害箇所はすぐに切除します。

風通しの悪い環境で発症しやすいので、梅雨前に剪定するなどして予防しましょう。重曹水を吹きかけると繁殖を防止できます。

ラベンダーには4~5月にかけてアブラムシやハダニがつくことがあります。

アブラムシやハダニは葉や茎に棲みついて養分を吸汁し、株を弱らせる害虫です。放っておくと枯れてしまうことがあるので、早めに退治してください。

粘着テープを使って取り除くか、水をかけて駆除する方法があります。数が多い場合は殺虫剤を吹きかけるとよいでしょう。

ラベンダーの効能や使い方

ラベンダーは健康面・美容面でさまざまな効果が期待できるハーブです。

優雅な香りにはリラックス効果があるといわれており、アロマオイルや香水、ポプリなどによく利用されています。

また、抗菌や殺菌作用があるのもラベンダーの特徴です。ラベンダーを摂取すると腸の調子が整えられる効能があります。殺菌効果により、皮膚のかゆみや炎症を抑える効果があるともいわれています。

ラベンダーをハーブティーとして飲むと、香りによるリラックス効果と、体の調子を整える効能の両方が得られるでしょう。

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