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第四種郵便物で植物を安く安全に送る方法

園芸

植物や種子を安く送る事ができる第四種郵便物についてまとめたページです。

メルカリやオークションサイトの登場により個人間でも気軽に植物の売買が出来るようになりましたが、そんな時に役立つのが郵便局の第四種郵便物です。

普通郵便と同じ感覚で植物が送れしかも安いという事で植物を発送する際の定番の方法となっていますが、今回は第四種郵便物で安く安全に発送する方法についてご紹介します。

第四種郵便物とは?

郵便物の種類の一つで栽培用の植物を含む特定の物が通常より安く送れる郵便になります。

植物は種子、苗、苗木、茎または根が対象となり、栽培用途の植物である事が条件となります。

第四種郵便物の詳細

条件を満たした植物であれば第四種郵便物として郵送できますが、第四種郵便物で送る場合に覚えておきたい詳細次項を解説します。

料金表

第四種郵便物の料金表はこのようになっています。

重量 料金
50g以内 73円
75g以内 110円
100g以内 130円
150g以内 170円
200g以内 210円
300g以内 240円
400g以内 290円
500g以内 331円
1kg以内(上限) 602円
400g以上は100gごとに+52円

また、速達や書留などのオプションサービスの料金表はこのようになっています。

■ 速達

重量 料金
250gまで +260円
1kgまで +350円

■ 書留

種類 料金
一般書留

+435円(損害要償額10万円まで)

さらに5万円ごとに+21円(上限500万円)

簡易書留 +320円(損害要償額5万円まで)

配達日数・日時指定

第四種郵便物は日時指定ができません。

配達日数に確約はないものの、現行の郵便法では離島などを除き翌日から3日以内に届けなければならないとされています。

また、2021年10月より普通扱いとする郵便物やゆうメールの配達日数が1日程度伸びましたので、少し時間がかかるようになった事は留意する必要があります。

急ぐ場合は速達を併用し、傷みやすい植物を送る時には宅急便を使った方が安全だと思います。

大体の配達日数は下記で調べる事が出来ますので事前に確認しておきましょう。

土日・祝日の配達

第四種郵便物は「土曜日、日曜日、祝日」は配達されません。(1月1日など除外日はある)

ただし、速達や書留のオプションサービスを使えば土曜日や日曜日、祝日でも配達されます。

梱包サイズ・重さ

第四種郵便物 梱包サイズ 重さ

第四種郵便物で送れる植物は重さが最大で1kg、梱包サイズにも制限があるので注意しましょう。

宛先の書き方

第四種郵便物 宛名 書き方
第四種郵便物の宛名書きの例

手紙を出す時と同じ様に宛先と差出人を書き、赤文字で「第四種郵便 植物種子等 在中と書いて出します。

いつも利用するExcelの宛先テンプレートがありますので必要な方はダウンロードして印刷して使ってください。

壊れ物・下積み厳禁などは指定できない

壊れ物や下積み厳禁、天地無用などの指定は第四種郵便物では使えませんので注意が必要です。

一応、宛先ラベルに自分で書く事もできますが、そういう指定は第四種郵便物では出来ないと念を押されると思います。

第四種郵便物は植物であっても他の郵便と混ざって郵送されるので何も考えずに送ると潰れやすいです。ですので、強度のある梱包材を使い各自で対策を取りましょう。

出し方

第四種郵便物は郵便局の窓口から発送するのが間違いない方法です。中身の確認や重さを測って貰った方が安心して送れると思います。

中身が確認出来て、第四種郵便物である事がわかればポスト投函でも受け付けて貰えるらしいですが、苗であれば折れたりもしやすいですので出来るだけ窓口で手続きするようにしましょう。

また、日曜と祝日は配達されないのでその間に植物が弱ってしまう事があります。日曜と祝日にかからないように発送するのがトラブルも減りおすすめです。

受け取り方

第四種郵便物の配達はポスト投函となります。

ただし、ポストに入らない場合のみ手渡しとなり不在時には不在届が投函されます。

保証

第四種郵便物に保証は一切ありません。破損や紛失などが発生した場合は当事者同士での話し合いで解決する必要があります。

書留や簡易書留を付ける方法もありますが、希少な物であれば他の配送方法を検討した方が良い場合が多いです。

第四種郵便物の梱包方法

輸送中は植物がダメージを受けやすいのでこれらの事に配慮して梱包するとトラブルが少ないです。

  • 強度のある梱包材を使う
  • 中で動かないように固定する
  • 蒸れないように注意する
  • 上下逆さまになっても大丈夫なように対策する
  • 溢れるので土はなるべく入れない

以下では、身近で手に入る材料を使ったおすすめの梱包方法についてご紹介します。

ペットボトルを使う方法

ペットボトルは日常生活で簡単に手に入るため梱包素材として非常に使いやすいです。利用するペットボトルはなるべく硬いものを選ぶようにしましょう。

ペットボトルの目安重量は500mlサイズで約27gが目安です。(うちキャップは3g程度)

■ 用意する物

  • 空のペットボトル
  • 水切りネット
  • セロテープかOPPテープ

■ 梱包方法

ペットボトルを中位より下の位置でカットします。ペットボトルは滑りやすいので横にしカッター刃先を入れた後は、ハサミを使いカットするのが安全です。

下の方のペットボトルに植物を入れ動かないように固定します。抜き苗ならビニール袋を帯状にカットした物とセロテープで優しく固定。鉢毎なら粘着力のあるテープでしっかり固定しておきましょう。

上の方のペットボトルを植物のサイズに合わせてカットします。

多湿に弱い植物を梱包する場合は、飲み口部分に水切りネットか排水溝ネットを被せ固定します。多湿を好む植物であれば付属のキャップのを閉めてテープで固定しましょう。

ペットボトルの上部を被せOPPテープでしっかり固定します。

宛先ラベルを貼り完成です。

発泡トレイを使う方法

発泡トレイは日常生活で手に入りやすく、強度があるのに非常に軽いため第四種郵便物の梱包材にはおすすめの素材です。

発泡トレイはサイズによりけりですが、今回用意した330 × 230サイズの大型のもので重量は1枚12gと軽量です。

■ 用意する物

  • 発泡トレイ x 2枚
  • 透明のビニール袋 x 2枚
  • セロハンテープ

■ 梱包方法

1枚目の発泡トレイに覗き窓用の加工をします。定規をあてながら軽くカッターで印を付けておき、少しずつとカットすると綺麗に仕上がります。

ビニール袋を覗き窓より少し大きめにカットし、発泡トレイに貼り付けカットした部分を塞ぎます。セロハンテープを丸めて両面くっつくようにし、赤丸の箇所を止めていくと簡単です。

ひっくり返すとこのようになります。

2枚目の発泡トレイに植物を入れ動かないように固定します。観葉植物の場合は根本を濡れたキッチンペーパーで包み、その上をラップでさらに包むと萎れるのを防止できます。

植物が長い場合は、先ほどカットしたビニール袋の余りを使い植物の茎を固定してあげます。帯状にカットして茎に当て両端をセロハンテープでとめると、植物に傷を付けずにしっかり固定できます。

覗き窓が付いた発泡トレイを被せ四隅と上下左右にセロハンテープを貼り梱包します。空いたスペースに印刷した宛先ラベルを貼っておきましょう。

この段階で軽く振ったり上下逆さまにして植物が動かないかをチェックしておきます。

発泡トレイをビニール袋で覆い強度が弱い覗き窓の部分を補強します。ビニール袋がなるべく密着するようにセロテープで固定すれば完成です。

慣れると数分で作れます。この状態で重さは46g程でした。

ダンボールを使う方法

少々重くなりますが、強度も抜群のダンボールはやはり安心感が違います。

蓋を開けたまま窓口に持って行き中を確認して貰ってから蓋を閉じれば、確認窓の無いダンボールでも第四種郵便物で送る事は可能です。

過去に何度か送った実績はありますが、場所により差がある場合があるので事前に確認した方が安心です。

目安重量は薄めの60サイズダンボールで115gです。

■ 用意する物

  • 軽量のダンボール
  • 透明のビニール袋
  • 新聞紙や緩衝材
  • OPPテープやガムテープ

■ 梱包方法

乾燥や水漏れを防ぐため、植物を透明のビニール袋に包みます。観葉植物の場合は根本を濡れたキッチンペーパーで包むと萎れにくくなります。

ダンボールを組み立て植物を入れ、中で動かないよう四隅をテープ等で固定します。少しビニールを引っ張るようにテープで固定すると動きにくくなります。

植物だけならこれで十分ですが、鉢植などを梱包する時はなるべく隙間が空かないように新聞紙や緩衝材を詰めてしっかり固定するようにします。

梱包はこれでほぼ完成で、封はせずに宛先ラベルを貼り郵便局へ持ち込みます。

中身を確認して貰えれば第四種郵便物として扱って貰えるので、そうしたら蓋を閉じてそのまま発送します。

おすすめできない梱包材

過去に受け取って「うわぁ…」となった、使えそうに見えて第四種郵便物には不向きな梱包材をご紹介します。

透明のフードパック

屋台でよく使われるような透明のプラスチック製フードパックは、軽くてサイズも丁度良く100均でも簡単に手に入るので使いやすそうに見えますが、植物の梱包材としてはおすすめできません。

ダメな点は圧倒的に強度が低い事で、配達される途中で他の郵便物に押しつぶされてぺちゃんこになる事が多いです。当然、中の植物は痛みやすくトラブルの原因になるのでこの梱包材の利用は控えた方が無難です。

フードパックでも透明のプラスチック製ではなく、白い発泡トレイタイプの物であれば強度もあるので良いと思います。

ジップロック

水草などの水漏れ対策にジップロックを使う方がいますが、到着時には大抵水漏れしているので止めたほうがいいです。

郵送中にチャックが空いてしまい水漏れし、他の郵便物を汚してしまったと配達員さんから苦情を貰った事が何度かあります。

水漏れを防ぐ目的であれば必ずヒートシーラーを使ってビニール袋を直接シールしましょう。厚めの袋を二重にして二箇所シール止めすれば強度もあるのでまず大丈夫です。

第四種郵便物で起きやすいトラブル

郵便や植物を送るならではのトラブル事例を挙げていきます。中には実際に経験した事も含まれていますので、送る際はこれらの事に十分注意しておきましょう。

届かない

郵便には基本的に保証が無く、安い代わりに紛失する恐れがあるという事はお互い合意の上で利用しましょう。

過去にこの経験はありませんが、再送するのが困難な物だったり希少な物であれば書留を付けるか、他の配送方法を検討しましょう。

植物が萎れてしまう

第四種郵便物は遠方ほど到着日数がかかるので、夏場などは植物が萎れてしまうという事が多いです。

乾燥に弱い植物を送る場合は暑い時期を避け、濡らしたキッチンペーパーなどで根本をしっかり包む事で対策ができます。

また、届いたのに気付かずポストの中に放置してしまうのを防ぐために、先方にはポストをこまめに確認してもらうようにあらかじめ伝えておきましょう。

植物が折れる

梱包の強度不足で植物が折れて届くというのはよくあるトラブルだと思います。

第四種郵便物は他の郵便物と混ざって配送されるという事を頭に入れておき、強度がしっかりある梱包材を使って送るようにしましょう。

土がこぼれる

天地無用の指定ができないため、土が溢れて中でぐちゃぐちゃになるというのもよくあるトラブルの一つです。

重さの関係もあるのでできれば抜き苗状態で送るのがベストですが、どうしても土毎送りたい場合は溢れないような梱包の工夫が必要です。

抜き苗にして根本を濡れたキッチンペーパーで包むだけでも十分だと思いますが、土ではなく水苔に変えてしまうというのも一つの方法だと思います。

沖縄や離島は台風に注意

沖縄や離島は本州より配達日数が多くかかる場合があるので常に注意しておかなければなりませんが、台風が接近している場合は特に注意です。

飛行機が飛ばなかったりするとその分余計に日数がかかってしまうので植物も痛みやすくなります。

沖縄や離島へ発送する場合は気象情報も確認しておきましょう。

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