南国風のインテリアにぴったりな観葉植物、アレカヤシの育て方をまとめているページです。
アレカヤシは名前からわかる通りヤシの仲間で、育成も簡単で室内でも育てられるので人気があります。
このページではアレカヤシを上手に育てるポイントについて解説しています。
アレカヤシの特徴
アレカヤシはマダガスカルなどを原産とするヤシ科の常緑高木です。日本ではコガネタケヤシやヤマドリヤシという別名で呼ばれることもあります。
熱帯・亜熱帯地域で自生するアレカヤシは10m以上の高さに成長します。耐陰性が高く丈夫なため、適切に管理すれば初心者でも育てやすい植物です。
放物線状に広がる黄緑色の葉としなやかに伸びる樹形が美しく、南国を思わせる涼しげな印象を与えます。茎には黒い斑点を持つのも特徴です。
おしゃれな存在感のあるアレカヤシは、家庭だけでなくレストランやホテルのロビーなどにも飾られているポピュラーな観葉植物です。
日本では沖縄などで街路樹として植えられることもあります。
基本データ
難易度 | 簡単 |
別名 | ヤマドリヤシ、黄金竹椰子(コガネタケヤシ) |
成長速度 | 早い |
花・種 | 3~5月頃に黄色の小さな花を咲かせることがある |
日照量 | 直射日光を避け半日陰で管理する。耐陰性があるため室内でも育つ |
温度 | 高温には強いが耐寒性は無い。冬は10度以上を保つ |
湿度 | 多湿を好むが、土が乾きにくいと根腐れを起こす |
花言葉 | 元気、勝利 |
アレカヤシの育て方
室内で育てる場合
アレカヤシは耐陰性がある植物ですが、日当たりを好むので半日陰になる場所がおすすめです。
日光が当たりすぎる場所だと葉焼けを起こす事もありますので、その時はカーテンや遮光ネットを利用して調整します。
乾燥にも弱いので、エアコンの風が直接当たる場所は避けましょう。加湿環境は特に問題ないのですが、根腐れを起こさない様に注意が必要。
寒さには弱いので室内でも10度以上の温度環境で育ててあげてください。
葉先が鋭いので、室内で置く際にはペットやお子様の目に入らない場所を選びましょう。
屋外で育てる場合
20度以上の温度環境であれば屋外でも育てられます。
直射日光が当たりすぎると葉焼けを起こしやすいので、半日陰になる場所に置くか、遮光ネットや寒冷紗で30%~50%程度の遮光をすると良いでしょう。
寒くなってきて外気温が20度以下になる場合は室内へ移動させてください。
適した用土
土の過湿は根腐れを招くためアレカヤシを植える際には水はけの良い土を使用します。市販の観葉植物用の土を用いるのが最も簡単な方法です。
自分でブレンドする場合は「赤玉土(小粒)7:腐葉土3」や「赤玉土(小粒)6:腐葉土3:軽石(小粒)1」などの割合で配合します。用土を軽くしたい場合はパーライトを1割ほど混ぜるとよいでしょう。
土の表面を赤玉土や鹿沼土、化粧砂などの無機質の用土で覆うとコバエの発生を防ぐことができます。
植木鉢の選び方
成長するに伴い上へ上へと葉がどんどん出てきます。高さが出てくるため浅型の平鉢は向いていません。
普通鉢、もしくは深鉢に植え付けた方が見た目のバランスもとりやすく安定しやすいでしょう。
根腐れ防止に水はけのよい状況で育てたいという時にはスリット鉢を使用するのもおすすめです。
アレカヤシの管理方法
水やりと肥料の与え方
成長期の管理方法
4月~9月の期間はアレカヤシの成長期になります。
葉の量が多く葉から水分が蒸散しやすいので、土の表面が乾いた時点で鉢底から水が流れる程度までたっぷりと水やりをします。葉も乾燥予防のためにも1日1回は葉水を与えてあげましょう。
肥料は固形の緩効性肥料であれば2か月おきに、液体肥料は既定の濃度に希釈したものを10日~2週間おきに与えます。
元々、成長スピードが速い植物なので、あまり大きくさせたくないのであれば肥料は控えめに与え調整してください。
冬場の管理方法
冬は休眠期でほとんど成長しません。
土の表面が乾燥してから2~3日後に水やりを行う等、乾燥気味の状態で管理します。肥料も特に冬は必要ありません。
室内で暖房の影響により空気の乾燥がひどい時には葉水を与えて乾燥を防ぎましょう。
植え替えるタイミング
アレカヤシは成長スピードが速いので、植え替えの目安は1年~2年程度となります。以下の状況に当てはまるのであれば植え替えのサインになります。
- 2年以上植え替えていない
- 鉢底から根が出てきている
- 土に水が浸透しにくくなっている
- 見た目のバランス的に鉢より植物の方が大きい
植え替えに適している時期は成長期に当たる4月から7月あたりまでがおすすめです。植え替えの時についている土を半分程度落とした方が良いのですが、固まっているという場合は水に浸けながらだと落としやすいです。
一回り大きめの鉢に植え替え、たっぷりと水やりをし、日陰で管理しましょう。
剪定方法
剪定に適している時期はアレカヤシが成長を始める4月~6月あたりまでがおすすめです。
枯れている部分や広がりすぎている葉枝、変色している部分も切り落としましょう。大きくなりすぎた株を根元から剪定する場合、硬いのではさみでは難しいです。
のこぎり等で切り落とす場合は、他の株を傷つけない様に注意してください。
アレカヤシの選び方
アレカヤシを購入する時には害虫が付いていないか必ず確認してください。
害虫が付着している株を選ぶとアレカヤシがすぐに弱ってしまったり、他の植物へ付着したりする可能性があります。アレカヤシを買う際には株元が大きく健康的なものを選ぶようにしましょう。
アレカヤシの増やし方
大きく成長したアレカヤシは株分けによって増やすことができます。
株分けとは、親株から根や茎を切り離して新しい株を増やす方法です。アレカヤシをコンパクトにしたい場合の仕立て直しにもおすすめです。
アレカヤシを株分けで増やす場合、まずは株を鉢から取り出して土をほぐさずに根の下のほうを切り落としましょう。茎の間にナイフなどを入れ、根を2~3つに切り分けます。株の根についた土を落として痛んだ根をカットしたら、それぞれの株を新しい鉢へ植え替えてください。
新しい葉が生えてくるまでたっぷりと水やりをして風通しの良い半日陰で管理します。葉が伸びてきたら少しずつ明るい場所へ移動して通常通り育てましょう。
株分けのタイミングは成長期に入る4~7月頃が適しています。
アレカヤシの病気や付きやすい害虫
アレカヤシは下記の病気、害虫に気を付けます。
病気 | うどんこ病 |
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害虫 | ハダニ、カイガラムシ |
かかりやすい病気
葉に白い斑点が出たり、葉全体が白くなる場合はうどんこ病が考えられます。
糸状菌と呼ばれるカビが原因となり、葉が密集したり風通しが悪い環境だと発生しやすいです。薬剤散布を行う方法もありますが、病変部は取り去って、風通しが良い場所で育てます。
付きやすい害虫
葉の裏にハダニがつく事がありますので日頃から葉の状態をチェックしていると見つけやすいです。
葉の養分を吸っているので見つけ次第、テープを使って駆除してください。普段から葉水をしているとハダニ予防にもなります。
カイガラムシは成虫になると薬剤が効かなくなりますので、見つけたら歯ブラシ等でこすり落として駆除しましょう。
アレカヤシの危険性について
葉先が鋭いので子供やペットのいる環境では置き場所に注意します。
目に刺さらないよう置き場所には注意し、低い位置の葉先はカットしておく事である程度は予防できます。