ガジュマルは個性的な樹形がとても神秘的で、園芸初心者の方にもおすすめの観葉植物です。
このページではガジュマルを上手に育てるコツをご紹介します。
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ガジュマルの特徴
ガジュマルはクワ科イチジク属の常緑高木で、熱帯~亜熱帯が原産地です。
日本でも昔から沖縄地方にあり、原産地では「精霊の宿る木」といわれ、神聖視されています。
自然のものは樹高20mにもなり、褐色の気根と呼ばれる根を地面に垂らし、その気根が他の植物や土台、幹に絡みつき、大きく派手な姿になっていきます。
葉は楕円形または卵型で、革質でやや厚めです。
枝先にはイチジクのような小さな花を咲かせます。
観葉植物の中でも特に生命力が強く、他の木に巻きつき絞め殺してしまうこともあるくらいで、「絞め殺しの木」とも呼ばれています。
その力はコンクリートやアスファルトも突き破れるほどです。
基本データ
難易度 | 簡単 |
価格 | 6,000円~10,000円 |
成長速度 | 早い |
花・種 | 赤い花嚢の中に小さい花を咲かせる |
日照量 | 日光を好む |
温度 | 高温には強いが低温には弱い |
湿度 | 湿度は高いほうを好む |
花言葉 | 健康 |
ガジュマルが好む環境
日当たりと置き場所
亜熱帯原産なので、日当たりが良く、温かい場所が好みです。
強い直射日光にさらすと葉焼けします。
特に夏の日差しには気を付けましょう。
気温が高ければ高いほど葉焼けしやすくなります。
春から秋にかけて穏やかな日差しの下で育てるとよく育ちます。
戸外やベランダなどがおすすめです。
ただし冬に寒さ対策で室内に入れていたところを、突然外に連れ出し春の日差しにさらしてしまうと、葉焼けする危険があるのでそういった場合は少しずつ慣れさせましょう。
屋内で育てる場合
ガジュマルは耐陰性があるので、屋内でも育てることができます。
ただし、日光が大好きなガジュマルはずっと日陰に置いておくと元気がなくなってしまうので、出来る限り日光浴をさせましょう。
直射日光に当てると葉焼けを起すので、窓際に置く場合は薄いカーテン越しに置くのがいいでしょう。
ただし、エアコンの風が当たると葉が傷んでしまうので、気を付けましょう。
屋外で育てる場合
屋外で育てる場合にはよく日の当たる場所がおすすめです。
春と秋は日差しが柔らかなのでそのままでも大丈夫ですが、真夏の日差しは葉焼けを起して危険なので、遮光ネットなどで日差しを弱めてあげましょう。
気温が40度を超えるようなら日陰に移動しましょう。
耐寒性が弱いので、冬になる前には室内に移動しましょう。
温度・湿度
熱帯が原産の植物なので、高温多湿を好みます。
乾燥してしまうと元気がなくなります。
湿潤な環境が大好きな植物ですから、葉水を毎日吹きかけてあげることがおすすめです。
とはいえ、いくら湿気を好むからと言って水はけが悪かったり、水をやりすぎると根腐れを起してしまうので気を付けましょう。
ガジュマルは高温には強いですが、低温には弱いので、気温が10度を下回るようなら室内の温かい場所に置いてあげましょう。
用土
土は市販の園芸店などで売られている観葉植物用の土が一番おすすめです。
市販の土は水はけがよく、ガジュマルにとっても相性がいいのです。
自分でブレンドする場合は水はけのよさを一番に考えて赤玉土を5~6割と、腐葉土やピートモスをバランス良く配合しましょう。
保水性が高くなってしまうと根腐れの原因になりますので、気を付けましょう。
ガジュマルを上手に育てるコツ
水やり
ガジュマルに成長期は春~夏にかけてですので、この時期は毎日水やりをしましょう。
水やりをするときは下の水受け皿から水が出てくるくらいしっかりあげてください。
とはいえ土の表面が乾いていなかったり、室内で栽培している時は2日に1度でも大丈夫です。
逆に水をあげする回数が多いと根腐れを起します。
夏の昼間の水やりもまた根腐れの原因になりますので気を付けましょう。
秋~冬にかけて気温が10度を下回ると成長が止まり、水もなかなか吸い上げなくなってきます。
そうなると水を少しでも多くあげてしまうと根腐れを起しますので、土がからからに乾いたころに水やりをしてください。
冬場は月に1~2回程度が適当です。
葉水
土への水やりと違って、葉水はどの季節でも毎日同じように霧吹きで吹きかけてあげましょう。
乾燥を防ぐという意味合いももちろんですが、毎日葉水を吹きかけることによって、害虫予防にもなります。
肥料の与え方
ガジュマルは肥料をあまり必要としない植物ですが、肥料を与えた方が成長が早くなります。
春~秋にかけては液肥か緩効性の置き肥を与えてみましょう。
ガジュマルは肥料を与えすぎると葉や枝が伸びすぎてしまいます。
肥料焼けを起したり栄養過多で根腐れの原因にもなってしまいますので気を付けましょう。
成長の止まる冬に肥料をあげてしまうと根を痛めてしまうこともあるので、冬には肥料はあげないようにしてください。
ガジュマルの選び方
ガジュマルを購入するときは、葉の色が鮮やかで艶があり、幹の根元が硬くてぐらぐらしないものを選びましょう。
葉先が黄色くなっていたり、萎れているもの、元気のないものは避けましょう。
病害虫がついていないこともきちんと確認したほうがいいでしょう。
ガジュマルの増やし方
ガジュマルの増やし方は挿し木が一般的です。
種から育てる方法もありますが、種があまり流通しておらず手に入れることは難しいのです。
剪定で切り落とした枝を活用して増やしてみましょう。
ちょうど剪定の時期と挿し木に適した時期が春先と重なるので、おすすめです。
湿度が高くなる6月頃が挿し木にちょうど適しています。
枝は節を目安に小さく、挿し木にちょうどいい大きさに切るのですが、この時枝から出てくる乳白色の樹液は洗い流してください。
この乳白色の樹液が固まってしまうと、吸水性が落ちてしまって、水を吸い上げることが難しくなってしまいます。
カットした枝は観葉植物用の土にさして、明るい日陰に置いておきましょう。
水をしっかりあげるとよく育ちます。
ガジュマルの植え替え
成長の早いガジュマルの植え替えはだいたい1~2年に一度が理想的です。
ガジュマルの根が鉢の底から見えてきたら植え替えの時期です。
時期は5月~6月が理想で、水はけのいい土を使って植え替えます。
土は観葉植物用の土で良く、鉢は今より一回り大きいサイズにしましょう。
鉢底には石を入れてください。
病気・害虫
ガジュマルは特に気を付けなければならない病気はなく、害虫にも比較的強い観葉植物です。
ただし、水のやりすぎによる根腐れには気を付けなければなりません。
害虫は全くつかないわけではなく、注意しなくてはならないのは乾燥した葉に発生するハダニです。
ハダニは毎日葉水を吹きかけて乾燥を防ぎ、予防しましょう。
それでも発生してしまったらすぐに殺ダニ剤で駆除してください。
その他カイガラムシにも注意が必要です。
これも葉につく虫ですが、厄介なのが殺虫剤が効きにくいという点です。
もしもカイガラムシが発生してしまったら要らなくなった歯ブラシなどでこすって落としましょう。
ハダニ動揺葉水を毎日吹きかけるほか、ガジュマルの鉢を風通しの良い場所に置くと予防できます。
ガジュマルの毒性や危険性について
ガジュマルには毒性が無くペットにも安全な観葉植物の一つに入ります。