オリヅルランは細長い葉に綺麗な白い斑が入る人気の観葉植物です。
このページではオリヅルランを育てるポイントについてご紹介しています。
スポンサーリンク
オリヅルランの特徴
南アフリカ原産のオリヅルランは、キジカクシ科オリヅルラン属で多年草植物であり、「ラン」とつく割にはランの仲間ではなく、どちらかといえばユリの仲間になります。
葉は緑のものや斑が入ったものなどがあります。
世界中では150~200種類ほどある中で、日本で主に栽培されているのは葉のふちに斑が入るソフトオリヅルランと中央に斑が入るナカオリヅルラン、そのほか葉の先がカールするボニーと呼ばれるものです。
漢字では折鶴蘭と書き、ランナーと呼ばれる花柄が蜘蛛のように伸びることから別名スパイダープラントともよばれている植物です。
根は太く水分を蓄えているのでたとえ葉が全て枯れるほどに乾燥しても水を与えると新しく芽を出すことができるほど乾燥に強く、逆に水を与えすぎたとしても根腐れが起きにくい程に多湿にも強いです。
オリヅルランは空気中のホルムアルデヒドを吸着する能力が高いことが証明され、空気清浄能力が高いことが分かっています。
花言葉に子孫繁栄とつけられるくらい繁殖能力が高く成長速度も速い植物で、ランナーをのばしどんどん増える上にとても丈夫でもあります。
また写真のような白い花が咲きます。

葉の色で栄養状態が分かり、葉が白くなってしまうと栄養不足、逆に葉が黄色くなってくると栄養過多となります。
基本データ
難易度 | 簡単 |
価格 | 600円~4,000円 |
成長速度 | 早い |
花・種 | 白い小さな花が咲きます |
日照量 | 日光を好む |
温度 | 高温に強い |
湿度 | 乾燥に強い |
花言葉 | 集う幸福、子孫繁栄、祝賀、守り抜く愛 |
オリヅルランが好む環境
日当たりと置き場所
日光を好む植物なので、日がよく当たる場所に置いておくと強い株に育ちます。
ただし、直射日光に当たると葉焼けを起しますので、直接日光の当たらない明るい日陰に置いておくといいでしょう。
日陰で日光が足りないと太いはずの根も細くなり、力のない株に育つので、日陰で育てる場合には日照不足に注意して適度に日光浴をさせましょう。
風が良く通る明るい日陰であれば屋外でもよく育ちますが、耐寒性は弱いので、寒くなり始めたら室内の温かい場所に置くようにしましょう。
屋内で育てる場合
屋内であれば風通しが良く直射日光の当たらない明るい日陰に置くようにしましょう。
窓辺に置く場合にはカーテンなどで直射日光をさえぎっておくと葉焼けを起さずに済みます。
エアコンの風が直接当たってしまうと葉を傷めてしまうので、気を付けましょう。
耐寒性は弱く、冬の冷たい風に当たってしまうと元気がなくなってしまうので、冬はなるべく外の風の触れない温かい場所がおすすめです。
屋外で育てる場合
春~秋にかけては屋外の風通しが良く直射日光の当たらない明るい日陰で温かい場所がおすすめです。
真夏の温度が高くなる時には葉焼けを起しやすいので、日陰に移動するか、遮光ネットなどで日光が直接当たらないように心がけましょう。
耐寒性は弱く、冬の冷たい風や霜に触れると枯れてしまうこともあるので、寒くなり始めたら室内の温かい場所に移動しましょう。
庭に植えて育てることも出来るので、耐寒性は弱くても冬越えは可能ですが、冬でも外で育てたい場合にはなるべく風の当たらない場所に移動するか霜よけをしましょう。
温度・湿度
高温に強く、乾燥に強い植物です。
オリヅルランはもともと熱帯アフリカが原産地のため、高温に強い上に、太い根に水をためておけるので乾燥にも強いのです。
寒いのは苦手な観葉植物ではありますが東京では野ざらしで育つオリヅルランを時折見かけます。雪や霜を避ければある程度の寒さにも対応できるようです。
用土
水はけの悪い土を使ってしまうと根腐れを起してしまうので、栄誉運豊富な水はけのよい土を使います。
観葉植物用の土を使うのがおすすめですが、自分でブレンドする場合には観葉植物用の土と赤玉土を半分ずつにするか、赤玉土と腐葉土を混ぜるといいでしょう。
鹿沼土や川砂などを混ぜるのもおすすめです。
鉢の上の部分を鹿沼土などで覆うとコバエの発生を防ぐことができます。
オリヅルランを上手に育てるコツ
水やり
乾燥には強いですが、春~秋にかけては生育期なので、土が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。
乾燥しすぎると葉が先の方から枯れてくるので見栄えも悪くなってしまいます。
特に夏は活性化しているので水分の吸収が良くすぐに土が乾きますが、湿っている時に水をたくさん与えてしまうと根腐れの原因になるので注意が必要です。
冬には育成が緩やかになり、水分の吸収も悪くなりますので土が乾いてから3~4日置いてから水やりをするようにしましょう。
葉水
葉水は乾燥を防ぐためや害虫を防ぐためにも毎日あげるといいでしょう。
乾燥には強くても乾燥を好むわけではありません。
葉に埃が積もりやすい植物でもあるので、埃が積もっていたら葉水をあげるときに濡れた布巾などでさっと拭きとるといいでしょう。
肥料の与え方
肥料は育成期の春~秋にかけては緩やかに効く置き肥を2ヶ月に1度あげるといいでしょう。
有機肥料にするとコバエなどが発生する恐れがあるので、化成肥料を選ぶのがおすすめです。
速効性のある液肥にする場合には10日に1度あげるといいでしょう。
冬には育成が緩やかになるので肥料はあげないようにしましょう。
冬に肥料を与えてしまうと肥料焼けを起してしまうことがあるので気を付けてください。
オリヅルランの選び方
オリヅルランを選ぶときには病気や害虫がついていないことを確認しましょう。
葉先の状態で栄養状態が分かるので、葉先が白くなっているものや茶色っぽくなっているもの、黄色くなっているものはやめましょう。
オリヅルランの増やし方
ランナーから出る子株を植えるだけで簡単にどんどん増えていきます。
株わけで増やすことも出来ます。
オリヅルランは土の上に置いておくだけでも根が張り育つことができるほど丈夫な植物なので、子株のついたランナーを切り離して用土にさっと植えるだけで大丈夫です。
用土は観葉植物用の土など栄養豊富で水はけのよい土を使うといいでしょう。
更にオリヅルランは花のつく観葉植物ですので、花から種を取ることができ、その種を蒔いて増やすことも出来ます。
オリヅルランの植え替え
オリヅルランは急成長する植物なので、1~2年に1回は植え替えが必要になります。
鉢全体に根が広がっているか、鉢底から根が見えたら植え替えの合図です。
植え替えの時には今までの物よりも一回り大きい鉢を選びましょう。
植え替えの時期は生育期の春~秋にかけてがおすすめで、春先の寒い時期や真夏の気温が高い時期は避けてなるべく暖かい日にしましょう。
植え替え前はなるべく水やりを控え、土がからからに乾くまで待ちましょう。
用土は観葉植物用の土を使うのがおすすめで、鉢の底には軽石などの石を使用しましょう。
病気・害虫
オリヅルランには炭そ病が発生することがあります。
高温多湿の時にはに発生する病気です。
薬剤があるので見つけたらすぐに薬剤を散布しましょう。
その他、害虫はカイガラムシがつきやすく、年間を通して葉や根に発生する可能性があります。
ハダニやアブラムシがつくこともあり、特にアブラムシはスス病などのウィルスを媒介することがあるので注意が必要です。
外で育てる場合にはナメクジやダンゴムシ、バッタなどの食害に気を付けましょう。
食害を引き起こすような害虫は防虫ネットなどで予防できます。
オリヅルランの毒性や危険性について
オリヅルランは猫には毒性のあるといわれるユリ科にも分類される植物です。
ペットを飼っている場合には口にしないように気を付けましょう。