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パキラの特徴
パキラはもともと中南米原産の植物です。
アオイ科パキラ属の植物で比較的成長が早く、耐陰性があり日陰でも日照不足に気を付けさえすれば十分育てられます。
栽培は初心者でも容易であり、太い緑色の幹に薄くて大きい5枚~7枚の葉をつけ、その姿の美しさから観葉植物としてかなり人気があります。
挿し木で増やしたものは幹の成長自体がほとんど起きず、あまり大きく育たないのも人気の理由です。
本来は10Mにもなるものもあり、原産地では雨季には水没してしまいますが、水に浸かっても根が腐ることはありません。
日本では観葉植物としては主にカイエンナッツ種が栽培されており、鉢植えから水耕栽培など幅広く、その形状も数本の幹をみつあみ状にしたものなどもあります。
基本データ
難易度 | 簡単 |
価格 | 3,500円~7,000円程とかなり差があります(8号サイズ) |
成長速度 | 比較的早い |
花・種 | 種から育てるしかなく、日本ではほぼ見られない |
日照量 | 直射日光が当たらない日当たりの良い場所 |
温度 | 熱帯の植物なので冬でも10度以上保つ必要があります |
湿度 | 熱帯原産のため湿度が高い場所が好ましい |
花言葉 | 快活、勝利 |
パキラが好む環境
日当たりと置き場所
パキラはもともと中南米原産であり、赤道付近の亜熱帯の植物なので、日光を好みます。
日本で流通しているパキラは品種改良されていて耐陰性があり、日陰でも育ちますが、なるべく日当たりのよい明るい場所に置きましょう。
長く日光を充てずに日陰で育てていると、幹や枝が細くなり、元気もなくなって、間延びした姿になる上に葉も抜け落ちやすくなります。
もし日陰に置く場合は、一日3時間~4時間ほど日差しが穏やかな時に日光浴をするといいでしょう。
それと、真夏の強い直射日光には当てないように気を付けましょう。
直射日光に当たるとはが焼けてしまうので、夏にはなるべく直射日光の当たらない明るい日陰を選んで置きましょう。
10度以下の寒い季節になったら、なるべく早く室内の温かい部屋へ入れてあげましょう。
屋内で育てる場合
パキラを室内で育てる場合には、なるべく直射日光は避け、日当たりのいい場所にしましょう。
それから、エアコンの風にも当てないように注意しましょう。
パキラは丈夫な観葉植物ですが、直射日光やエアコンの風に当たると葉が傷みます。
室内では鉢植えの下に水受け皿があるかとは思いますが、水を吸収しすぎると枯れてしまうので、水やりをした後は水受け皿の水は捨ててしまいましょう。
屋外で育てる場合
パキラは耐陰性は持っていますが、耐寒性は持っていないため、冬には外は出さない方がいいでしょう。
あまり寒いといくら生命力の強いパキラと言えども枯れてしまいます。
春から秋にかけては日差しが穏やかであれば屋外に置いても楽しめます。
ただし、真夏などは直射日光に当ると刺激が強すぎて、葉焼けをしてしまうので、遮光ネットや寒冷紗で遮光をするといいでしょう。
温度・湿度
パキラは原産地の関係から、高温多湿を好む傾向にあります。
高温には強く低温には弱いです。
寒いまま放置しておくと枯れてしまうこともあるので10度を下回ったら室内に入れて下さい。
温度の事ばかりに目が行きますが、パキラには湿度も大切です。
なるべく湿度の高い場所に置くように心がけましょう。
冬は乾燥しがちなので、霧吹きなどで幹や葉の乾燥を防ぎましょう。
用土
パキラを育てるには、なるべく水はけのよい土を使うようにしましょう。
水はけの悪い土を使ってしまうと、根腐れを起こす可能性があります。
室内の場合は土の表面にコバエなどが湧くこともあるので、土の表面を赤玉土などで覆っておきましょう。
土は観葉植物用の土2:赤玉土1:鹿沼土1の割合でブレンドするといいでしょう。
ただし、生育環境によっても違ってくるので環境によって微調整してください。
パキラを上手に育てるコツ
水やり
パキラは寒さに強くないので、季節によって水やりの仕方も変える必要があります。
春から秋の生育期には、水は土の表面が乾いたら植木鉢からあふれるくらいたくさんあげてください。
気温が10度以下になってくると、パキラはほとんど成長しなくなるので、水もあまり必要としません。
そのため、土の表面が乾燥してからさらに2~3日待ってから水をあげてください。
パキラを少し乾燥させることで、樹の耐寒性をあげるという目的もあります。
もし水やりの回数を減らしたために葉が落ちてきたら、水やりの回数を少し増やしてみましょう。
パキラの様子を見ながら調整するのがおすすめです。
葉水
葉水は乾燥を防ぐ、という目的以外にも、ダニやアブラムシなどの害虫予防という大事な役目もあります。
室内に置く場合害虫が発生したら大変なことになりますので、忘れずにしましょう。
毎日一度は霧吹きで葉に水を吹きかけることをお勧めします。
パキラの葉は埃が積もりやすいので、もし埃があったら、葉水をかけるときに濡らしたティッシュペーパーなどで拭いてください。
肥料の与え方
植物は肥料を与えた方が成長が早くなります。
ただし、冬場に肥料を与えてしまうと、樹の成長が緩慢になっているため、肥料焼けをする可能性があります。
肥料は春から秋にかけての成長期に与えるようにしましょう。
肥料の種類は希釈した液肥を10日に一回与えるか、緩やかに効く置き肥にしましょう。
有機肥料はコバエなどが発生することがあるので、化成肥料がおすすめです。
パキラの選び方
パキラを購入するときは、まずダニやアブラムシなどの害虫がついていないかをチェックしましょう。
そのほか、葉の先が枯れかけていたり、黄色っぽくなっているものは避けましょう。
なるべく葉が深い緑色で、元気に生い茂っているものがおすすめです。
パキラの増やし方
パキラは生命力が強く、挿し木をして簡単に株を増やすことができます。
もし根腐れを起して枯れそうになっても、元気な部分を切り取って挿し木にしてあげると再生できます。
挿し木をする時期は5月~7月頃が望ましいです。
もともと暑い地域が原産地であるため、パキラは暖かい気候を好みます。
そのため、パキラは暑い時期が一番生育に適しているので、挿し木をした後の生育を考えて暑くなる前に挿し木をするのです。
また、パキラの挿し木をするときの道具は清潔にしておかないといけません。
もし清潔でなければ、切り口の部分から腐ってしまうこともあるからです。
更に土は新品の土を使い、挿し木専用の土か、栄養成分のないバーミキュライトか鹿沼土を使いましょう。
挿し木に使うのは緑色の葉がついた元気な枝の部分が理想的で、葉は2~3枚ほどが理想です。
パキラの植え替え
パキラは植え替えをしないまま3年以上たつと根詰まりを起して少しずつ弱っていきます。
植え替えは必至ですが、その時期を見極めることも大事です。
パキラを植え替える時期は、
- 株が大きくなりすぎて鉢とのバランスが悪くなっていないか
- 植え替えしないまま買ってから2年以上が過ぎている
- 鉢の底からパキラの根が見えてきた
- 水やりをしたのに土に水が吸収されない
以上のどれか一つでも該当するようなら、それは植え替えのサインです。
パキラの植え替えは5月~9月が望ましいです。
それ以外の時期に植え替えをしてしまうと枯れてしまうこともあるので気を付けましょう。
植え替えには観葉植物用の土を使うといいでしょう。
植え替えの時には、大きすぎる鉢にすると根腐れの原因になってしまうので、今より一回り大きい鉢を選ぶのが適切です。
病気・害虫
キラにつく害虫は多いです。
ハダニ、アブラムシ、カイガラムシ、ナメクジ、ダンゴムシ、バッタ等がそうで、どれも放っておくと大変なことになります。
特にアブラムシは群生していることが多く、スス病などのウィルス性の病気を媒介します。
アブラムシに吸汁されてしまうとそこからウィルスがパキラに侵入し、病気になってしまうのです。
また、カイガラムシは一度発生すると、他の観葉植物にも伝染するので、雑巾などで綺麗にふき取りましょう。
害虫は見つけたら早めに退治しましょう。
ハダニ類はエアコンなどがある乾燥した場所に発生しやすい害虫です。
水に弱いので、もし発生した場合は濡れたティッシュや布巾でふき取ってください。
その後殺ダニ剤を使用すれば問題ありません。
その他、パキラは樹液を出すため、アリが発生することもあるので気を付けましょう。
パキラの種子には毒があるので注意
パキラは葉や幹には特に毒性はありません。
ただし、日本で主に栽培されるカイエンナッツ種の種子には少量ですが、ジャガイモの発芽部分と同じ毒素があることが分かっています。
もっとも挿し木が主流の日本で種を手に入れることはあまりないとは思いますが、もし種を手に入れた場合は子供やペットが口にしないように気を付けましょう。