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ミズナの育て方

野菜

京都が原産の野菜、ミズナの育て方をまとめているページです。

ミズナは年中出回っていてサラダから鍋物まで幅広く利用される食材です。利用用途も広くプランター栽培も出来るのでバルコニー等の限られたスペースで育てる事も可能です。

下記ではミズナを育てる際の管理方法やポイントについて解説しています。

ミズナの特徴

ミズナ(水菜)は日本の原産、アブラナ目アブラナ科の越年草(二年草)です。

京都で江戸時代前期にはすでに作られていた事から、京菜とも呼ばれています。乾燥しない様に育てる、虫に注意するといった点はありますが、比較的初心者でも育てやすい野菜です。

ミズナから分化した壬生菜(みぶな)もあります。区別法として、葉にギザギザした欠刻が入っているのがミズナで葉がギザギザしていないものは壬生菜です。

シャキシャキした食感と、ビタミンAやビタミンC・カルシウムといった栄養も含まれている事から、冬の貴重な栄養源としても親しまれています。鍋物やおひたし等としてもお馴染みの野菜です。

以前は1㎏を超える大きさの大株収穫で育てる傾向がありましたが、小株の段階で収穫をする小株収穫をする目的で栽培する人も増えてきています。小株収穫のものはサラダにも利用できる柔らかさです。

基本データ

難易度 易しい
流通名 ミズナ、京菜
成長速度 種まきから小株収穫なら40日程度で収穫
花・種 アブラナ科独特な黄色い小さな花を咲かせ、茶色い小さな丸い種がとれます
日照量 日なた
温度 15℃~25℃
湿度 乾燥を嫌う
花言葉 虚空

ミズナが好む環境

日当たりと植えるのに適した場所

ミズナは日当たりを好む植物なので、日なたを選んで植えてください。病虫害対策も兼ねて風通しが良い場所を選びます。

ミズナは連作障害が出やすいので、同じ場所での植え付けは1年~2年は空けましょう。同様に同じアブラナ科の種類になるキャベツやブロッコリー、大根が植えてあった場所も避けた方が良いです。

虫対策のコンパニオンプランツとしてキク科の春菊やレタスの近くに植えるのは問題ありません。

ベランダでプランター栽培を行う時、置く場所で注意したいのがエアコンの室外機の近く。風通しが良い場所といっても室外機の風は野菜栽培には向いていない強さです。室外機からの強い風に当たると栽培に影響が出てきますので、風が直接当たらない場所に置いてあげてください。

温度・湿度

ミズナの栽培に適した温度は15℃~25℃です。

若干の耐寒性があり、冬に栽培するのに適しているのですが、耐暑性は弱い傾向がありますので、6月から8月の気温が高い時期の栽培は避けた方が良いでしょう。春時期であれば4月から6月、冬記事であれば10月から12月あたりが栽培しやすいです。

冬時期の栽培で、霜が降りるぐらい寒くなってきている場合は寒冷紗を掛けて凍害を防ぎつつ栽培します。

以前からミズナは清流の水を畦間に引き入れて栽培していたという事もあり、土の乾燥にはとても弱いので注意してください。

用土

ミズナを育てる用土作りは、植える2週間前から石灰を撒いて耕しておき、1週間前に堆肥や元肥、または化成肥料を撒いて畝を立てておきます。

鉢植えやプランター栽培を行う際、自分で土を作る場合は、小粒の赤玉土(小粒)6:腐葉土3:バーミキュライト1の割合で混ぜて作ると良いでしょう。混ぜた土に苦土石灰と化学肥料を10g混ぜて2週間ぐらい馴染ませてから使う事をお勧めします。市販の野菜用培養土を使うと必要な土質の調整、肥料も混ざって馴染んでいる状態なのですぐに使用できて便利です。

プランターを使用する場合、通常の60㎝サイズでも充分です。小株栽培なら10株程度育てる事が出来ます。

ミズナを上手に育てるコツ

ミズナの花
ミズナの花

水やり

種まきをしてから15㎝位までの大きさになるまでは、乾燥を嫌いますので水やりをします。特に種まきをしてから芽が出るまでは土が乾かない様に水をやってください。

15㎝以上の大きさになってきてからは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをする程度にしましょう。この時期は逆に多湿環境に弱くなりますので、水のやりすぎに注意しつつ、管理をしていきます。

水やりのタイミングは朝か夕方あたりを選んでやりましょう。

肥料の与え方

ミズナの肥料に関しては、小株栽培にするか、それとも収穫しながら育てたり、大株栽培するかで違いが出てきます。

小株栽培の場合では、大抵、種まきから40日程度で収穫するので、最初の土作り段階に混ぜ込んだ元肥の肥料で充分に育ちます。育てていきながら外葉から収穫していく方法や、大株栽培の場合、間引きをしたあたりのタイミングで化成肥料、もしくは液肥を与えるという方法で追肥をします。

注意したいのは、肥料のやりすぎです。アブラムシが発生しやすくなったり、病害も発生しやすくなります。他にも葉や茎が固くなる原因となる場合もありますので、様子を見つつ肥料を与えてください。

冬越し

ミズナはある程度寒さに強い野菜になりますので、冬に収穫をしながら管理をしていく野菜になります。‐5℃までは問題ないと考えられていますが、冬の管理は寒冷紗でトンネルを作って管理してください。トンネルの中で栽培すると夜間、朝方の霜の影響も受けにくくなるので冷害を避ける対策の一つとなります。

寒冷紗トンネルだけでは温度管理的に心配だという場合は、株元にワラを敷くという方法も活用できます。株元にワラを敷いておくと保温だけでなく、土の乾燥対策にもなるのでおすすめです。

ミズナの選び方

ミズナの根は弱い方なので、苗を販売していたとしても植え替えの際に根を傷めてしまう可能性があります。もし、苗を購入するという場合は、葉の色が濃い苗を選びましょう。

ミズナは種まきから早い段階では40日程度で収穫できますので、手軽に種まきをして間引きをしつつ収穫を楽しむ方法がおすすめです。

もし種を購入する際に色々と種類があって迷った時には、育ちが早い京みぞれや京しぐれがおすすめ。大株栽培目的であれば白茎千筋京ミズナあたりが人気です。

ミズナの増やし方

ミズナは挿し木は向いていませんが、種から簡単に増やすことが出来ます。ミズナを育てていき、寒さが強くなると塔立ちして花が咲きます。見た目にはアブラナ科特有の花です。

花が咲いて2か月経過したあたりでサヤがついて種が収穫できるような状況になりますので、種を収穫して植えると、芽が出てきます。種を植えてから芽が出てくるまでは土の乾燥を嫌いますので充分に水やりをしてあげてください。

小株採りする場合は1cm~2cm間隔で条播きに、大株採りの場合は、株間30cm~40cmになる様に1箇所に3粒程度を点蒔きすると良いでしょう。

ミズナの植え替え

ミズナは根が弱いので、植え替えを行うよりは、最初から植える予定の場所に種まきをして徐々に間引きをしていく方法がおすすめです。

間引きのタイミングは2回あります。

1回目の間引きは本葉が2枚程度出てきたあたりです。3㎝間隔になる様に間引きをしていきます。

2回目の間引きは本葉が4枚程度になったあたりです。5㎝~6㎝程度の間隔になる様に間引きをしていきます。

もし、大株収穫目的で植える場合は株間30cm~40cm感覚で植えていますが、3粒~4粒程度撒いていますので、本葉が2枚~4枚になるあたりで元気な株を残して徐々に間引きをしていくと良いでしょう。

病気・害虫

ミズナにはアブラムシがつきやすいです。ウイルスの媒介の原因ともなりますし、ミズナはウイルスに対してはあまり強くありません。

種を植えてから防虫ネット、寒冷紗でトンネルをつくって管理していく方が虫がつきにくいです。アオムシ、コナガ、ヨトウムシ等の被害にもあいやすいので、葉が食べられている被害があったら見つけ次第駆除してください。

ミズナは病気には強い方なのですが、成長期以降の水のやりすぎによる多湿環境で立ち枯れ病や白さび病が発生する事があります。成長期以降は水のやりすぎに注意して風通しが良い管理状態にしましょう。

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