ギボウシ(ホスタ)の育て方

山野草

鑑賞用から食用まで幅広く利用されている植物、ギボウシ(ホスタ)の育て方をまとめているページです。

ギボウシは野生種から改良種など複数存在します。江戸時代に変異個体を固定化しそれが世界に広がったとされています。

下記ではギボウシを育てる際のポイントについて記載しています。

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ギボウシの特徴

ギボウシはキジカクシ科の植物で漢字では擬宝珠と書きます。またホスタという名称でも流通しています。

昔の立派な橋には、欄干に擬宝珠(ぎぼうしゅ)という装飾がほどこされていました。これによく似たツボミを付けるところからギボウシと名付けられたのがこの花です。

自生エリアは非常に範囲が広く、海岸からある程度の高さまで、また日陰でもよく育ちます。

初心者でも栽培がたやすいのに加えて園芸品種が多く、江戸時代に一大ブームを引き起こしたと伝えられます。

また、スジや斑入りの葉も人気が高く、シェードガーデン(日陰の庭)の材料としても需要は増えています。春に伸びた新しい葉は秋にかけて一帯を鮮やかな緑で彩ります。

もうひとつ付け加えるなら、芽や葉はクセがなく、炒め物や浅漬け、味噌汁の具、天ぷらなどの食材としても利用されています。

基本データ

難易度 易しい
流通名 ギボウシ、ホスタ、ウルイ(食用)
成長速度 普通
花・種 開花期は7~8月。花はラッパ型で、一日で終わる。花の色は白から淡紫色と各種。種は10~11月に黄色く熟した果実から採取できる
日照量 木陰に自生しているから明るい日陰、半日陰が適している。強い日差しを受けると葉焼けする
温度 高温にも低温にも強い
湿度 強い乾燥は避ける
花言葉 落ち着き、沈静、静かな人、冷静

ギボウシが好む環境

日当たりと植えるのに適した場所

樹木の下で自生しているため半日陰を好むものの、ギボウシは品種が非常に多く性質は微妙に異なります。

ある程度の日照を好むタイプもあれば、すぐ葉焼けする品種もあるのです。そのため、一概に決めつけるわけにはいきませんが、明るい日陰、木漏れ日が差すところというのが基本になります。

といっても、一日中日光の差さない暗い場所だと光合成が働かず、株が充実せずに花つきが悪くなります。

午前中の軟らかい日差しが当たるところというのが理想といっていいでしょう。西日は絶対に避けてください。これは地植えも同様で、午後は日陰になる場所を選びます。

温度・湿度

ギボウシは暑さ・寒さに強く、初心者でも育てやすい植物です。

秋には葉が枯れ落ちて地上部がなくなりますから特に手を施す必要はなく、地植えでも0度以下にならなければ越冬できます。

もっとも、品種によっては高温多湿に弱いものもあり、地上部が枯れ落ちたという報告もあります。

そして、秋になって涼しくなったところで新芽が出た株もあるようです。翌春の開花は見込めないでしょうが、株自体は生き残ります。もちろん、結実は諦めてください。

用土

育てやすい植物だけに用土は特にこだわりません。

初心者は市販されている草花用や山野草の培養土を使えば問題はありません。慣れた方は小粒赤玉土、腐葉土、川砂を混ぜたものを使います。

水はけがよくて水持ちがよければいいので、赤玉土を5/10、腐葉土を3/10、そして川砂が2/10という割合です。川砂の代わりに桐生砂、軽石砂を使っても構いません。

地植えの場合は水はけをよくするため、川砂を混ぜて土質を改良してあげましょう。

ギボウシを上手に育てるコツ

水やり

ギボウシは湿地に自生することが多いのですが、乾燥には強い性質です。そこで、用土の表面が乾いたらたっぷりというのを基本にします。

11~3月の休眠期は、表面が乾いてから3日ほど置いてから水やりします。根は活動してなく、また蒸発しづらい時期ですから水やりの回数が多いと根腐れします。

この時期はとにかく控えめを心がけてください。

地植えではほとんど水やりする必要はありません。ただし、植え付け直後や夏の乾燥状態が続いたときは水を与えてください。

肥料の与え方

もともとギボウシは山野草ですからそれほど肥料は必要としていません。まったく施さなくても生き続けます。

しかし、鉢植えの場合はどうしても微量要素が不足してきます。株に元気がないなあと感じたときは芽出し肥えとお礼肥えを与えてください。

芽出し肥えとは新芽が出る前後の3月下旬~4月上旬に与える肥料です。お礼肥えは花後の9~10月に与える肥料です。

それぞれ月に一回ずつ固形の油かすを置き肥とします。5号鉢なら5、6個施します。

冬越し

秋になると葉は落ち、地上部にはなにも残らなくなりますから冬越しといっても特に手をかけることはありません。

耐寒性は強く、気温が下がってもダメージを受けることはありません。鉢植えも地植えも同様です。

そうはいっても、凍結したり積雪したりすると根に被害が及びます。霜が降りると株が浮き上がることもあります。それを避けるため鉢植えは軒下に移動させます。

地植えでは株に腐葉土を被せるといいでしょう。ワラやビニールシートでマルチングするのも方法のひとつです。

ギボウシの選び方

ポット苗を選ぶときはまず根の部分に注目します。しっかり張っていて、それでいて詰まり過ぎてないものがベターです。

次に葉を見ます。冬季以外は葉がありますから、色が黄ばんだりしてなく、また虫食いや病変がないかもチェックしてください。

ギボウシの増やし方

増やし方は二通りあります。株分けと実生(種)です。

実生だと開花するまで3~5年はかかりますから、すぐに開花させたければ株分けの方が確実です。

一方で、株の数を一挙に増やすなら実生の方が効率はいいでしょう。株分けは植え替えしたときに切り分けます。ハサミやナイフで2~3芽つけます。

種は10~11月に採取したものを封筒に入れて乾燥させ、冷蔵庫で保管して2~3月に蒔きます。用土は特に選びませんが、バーミキュライトや川砂などが使いやすいでしょう。

ギボウシの植え替え

鉢植えの場合は根詰まりを防ぐため、1~2年おきに植え替える必要があります。

時期は2~3月

休眠中で根の活動が衰えている2~3月が植え替えの適期です。それ以外だとそれなりのダメージを与えますから、よほどの理由がない限り植え替えは避けてください。

株よりも一回り大きい鉢に

いずれは大きい株にするつもりでいても、最初から大きな鉢に植えるのは禁物です。根張りがまばらになり、株が弱くなるからです。

株より一回り大きい鉢を使用すると丈夫な株になります。

根についた土は半分落とす

掘り上げた根はしっかりと用土に包まれていますから、先端側の半分ほどを落として根をほぐします。傷んだ根があれば切り落とします。

新しい鉢の下半分に新鮮な用土を入れ、株を納めます。くれぐれも深植えしないように注意してください。

病気・害虫

ギボウシで怖い病気はウイルス病と白絹病です。

ウイルス病は治癒することはないので感染したら株と用土を廃棄処分します。

白絹病も同様で、株と土を処分します。根にコブを作るネコブセンチュウは株の生育を妨げますから、植え替えるときに気がついたら被害に遭った根を切り捨てます。

アブラムシ、ナメクジに気がついたら捕殺してください。

毒性や危険性について

ギボウシは東北ではウルイと呼ばれ、食用に供されています。ところが、若葉は毒草であるバイケイソウに似ていて、間違って食べられる事故が発生しています。

バイケイソウを食べるとめまいや嘔吐、しびれなどが発症します。よく観察すると違いは分かるので、自分で採取する場合は注意してください。

ギボウシ(ウルイ)の食べ方や味

ギボウシはウルイと呼ばれ若芽が食用になります。

やや粘り気があり茎は長ネギの白い部分に見た目が似ています。全くクセの無い植物のためおひたしをはじめ様々な調理に使えます。

シャキシャキとした食感が素晴らしい美味しい食材です。

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