クガイソウの育て方

山野草

夏に咲かせる紫色の花穂が涼し気な、クガイソウ(九蓋草、九階草)の育て方をまとめているページです。

クガイソウは日本に広く分布している山野草で、群生して花を咲かせると見応えがあります。

下記ではクガイソウを自宅で育てる場合のポイントについて解説しています。

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クガイソウの特徴

クガイソウを漢字で書くと九蓋草(または九階草)となります。

蓋(がい)とは笠などの被るものを数える単位で、茎に輪生している葉が九層になっているところからこの名が付きました。もっとも、必ずしも九層ではないようです。たくさんあると解釈していいでしょう。

わが国では本州の近畿地方より北に広く分布していてそのエリアの自然環境にマッチしています。たまに北海道でも見かけることがあるようです。

日当たりのいいところに群生する多年草で、昔から食用、および漢方薬として親しまれてきました。春先に伸びてくる若芽は茹でて酢味噌和えにしたりといろいろな食べ方ができます。

また、7~8月に根茎を掘り上げて天日乾燥したものを煎じるとリューマチや関節炎、利尿に効果があると言われ生薬としても利用されるそうです。

基本データ

難易度 易しい
流通名 クガイソウ、九蓋草、九階草
成長速度 普通
花・種 夏期は6~8月で、色は青、紫、白など。花が散ると実が熟し、やがて裂けて種がこぼれ落ちる
日照量 寒冷地では日なた、暖かいエリアではやや半日陰がよい
温度 耐寒性、耐暑性とも強い
湿度 高い湿度にはある程度耐えるが、強く乾燥するのは嫌う
花言葉 明るい家族

クガイソウが好む環境

日当たりと植えるのに適した場所

クガイソウは原則として日当たりがよく水はけのいいところを好みます。

ただし、夏の強い日差しを長時間浴びると葉焼けを起こします。それを避けるには、午後には日陰になる位置に植え付けるというのが理想です。

とはいえ、クガイソウは草丈が1mを超える植物で、花壇の後景としてよく利用されます。そのため、午後は半日陰という都合に合わせるのは難しく、多少は葉焼けを犠牲にしないとならないというのが現状のようです。

鉢やプランターに植え付けた場合も半日陰になる位置に移動させ、秋になれば再び日なたに戻します。もっとも、日陰が長時間続くと花つきが悪くなりますから、その兼ね合いが難しいところです。

温度・湿度

植物が開花するのは春が最も多く、秋がそれに続きます。冬、夏は花が少ないというのが一般常識なのですが、クガイソウは夏に開花します。

それだけ高温には強いわけで、葉焼けしないように半日陰を心がければ夏越しは問題ありません。また、北海道にも自生していますから、ある程度低温にも強いと思っていいでしょう。

ほとんどの植物と同じく水はけのよいところを好みます。それでいて乾燥のしすぎには弱いため、鉢植えでは水の管理が大切です。

用土

水はけのよいことが条件ですから、鉢植えでは赤玉土と鹿沼土の混合が基本になります。等量で混ぜ、それに腐葉土(またはバーク堆肥、ピートモス)を加えたものが一般的です。

面倒な場合は市販の花・野菜の土でも構いません。鉢底には水はけと水持ちを兼ねて日向土の中粒を入れてもいいでしょう。

3㎝ほどの厚さで敷きつめます。花壇などの地植えにする場合は、粘土質でなければそのまま植えつけます。やはり腐葉土やバーク堆肥をよく混ぜておきます。

クガイソウを上手に育てるコツ

水やり

乾燥させると大きなダメージを受けますから、絶対水切れさせないようにします。用土の表面が乾けば鉢底から流れ出るほどたっぷり与えるのが基本です。

特に蒸発量の多い夏場は要注意で、鉢内に水分が残りやすい夕方に水やりすることをおすすめします。

それでも翌朝に乾いているようであれば、朝夕の二回水やりをします。花壇でも晴天が続けば散水しましょう。

冬になれば地上部は枯れてなくなりますが、週に一回の水やりは欠かさないようにしてください。

肥料の与え方

クガイソウの肥料は、植えつけ時を別にすれば年三回というのが標準です。春の芽出し肥えと秋肥、それに花後のお礼肥えが加わります。

種を採らない場合は花がらを剪定したあとで肥料を施します。花を咲かせたり実を成らせたりすると株は非常に疲れます。

そこで、花後に施肥するのですが、実を成らせずに剪定すると株が疲れず、翌春の芽出しによい影響を与えるのです。

いずれも緩効性の化成肥料を少なめに置き肥します。花壇の場合はほとんど肥料の必要はないのですが、寒肥えを与えると病虫害に対する抵抗力がつきます。

冬越し

晩秋には株の大半が枯れますから地際で切り取ります。あとはなにもする必要はなく、雪が降っても霜が下りても戸外に放置しておいて大丈夫です。花壇も同様です。

ただ、クマガイソウの芽出しは遅く、4月に入らないと出てきませんから花壇の場合は注意が必要です。

芽が出てこないからもう枯れたと判断して掘り起こしたり、ここにはなにも植えてなかったと勘違いして他の草木を植え付けようとしたりして新芽を傷つけた例が珍しくないのです。

クガイソウの選び方

ポットに長く植えられていると用土が古くなり、また根が全体に回っていることがあります。

そのような苗を避けるのは当然ですが、販売店によっては掘り上げたばかりの新しい株をポットに植えつけていることもあります。

このような苗は根が張っていません。が、気にすることはありません。元気のいい株ですから安心していいでしょう。

クガイソウの増やし方

クガイソウの増やし方は三通りあります。株分け、種、挿し木がそれです。

一般的なのは株分けで、植え替え時に大きい株をふたつ、みっつに分けるとそれが新しい株となります。

一挙に株を増やすのは種による実生で、秋に採り蒔きします。ただ、草丈のわりに種はかなり小さいため、苗床を使って底面吸水するか、霧吹きで水やりをしないとすぐ流れてしまいます。

また、クガイソウは分枝せず、茎がまっすぐ伸びますから、5月頃摘心します。

そうしないと徒長するのですが、その摘心した新芽を挿し床に植えつけると新しい根が出てきます。

クガイソウの植え替え

植え替え時期は芽出し前の春、または休眠期に入る前の秋がおすすめです。

8~10号の深鉢

上へ上へと伸びる植物は、地上部とは反対に根は下へ下へと伸びようとします。そのため、鉢は深鉢を使用します。でないとすぐ根詰まりしてしまいます。

苗は小さくても8~10号の大きな鉢を準備しましょう。

鉢から抜いたら根を洗う

古い鉢から抜いた株は丁寧に根を洗ってください。春は新しい芽が出ている可能性がありますから傷つけないように注意します。

根が密集している場合は無理をせず、適当なところで次のステップに進みましょう。

元肥を施す

緩効性の有機肥料、または化成肥料を与えます。通常は置き肥でしか施せませんが、このときは用土内にしっかり混ぜ込むことが可能です。

病気・害虫

クガイソウは丈夫な植物ですから、病気や害虫の心配はほとんど無用です。ただ、芽出し時期や若葉が展開する頃はアブラムシやヨトウムシの被害が出ます。

アブラムシは日常管理の際によく観察することで発見できますから、見つけ次第捕殺、または殺虫剤を散布します。

ヨトウムシは夜間に葉を食害します。痕跡を見つけたら日が落ちてから観察すると、ヨトウムシが葉を食べているところを発見できると思います。

見つけ次第捕殺してください。動きは予想以上に速く、少しでも目を離すと見失ってしまいます。

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