サラダや浅漬で食べるととても美味しい小ぶりの大根、ラディッシュの育て方をまとめたページです。
ラディッシュは丸や楕円形など品種により形は様々ですが、いずれもミニサイズの根菜のためプランター等で育てやすく家庭菜園にもピッタリな野菜です。
育て方も簡単で二十日大根の名前の通り収穫も早く、しかも食べて美味しいのでちょっとしたスペースで何か作りたい時にはこのラディッシュがおすすめです。
下記では家庭菜園でラディッシュを育てる場合のポイントについて解説しています。
ラディッシュの特徴
ラディッシュはヨーロッパ原産。アブラナ科ダイコン属の植物です。
別名はハツカダイコン(二十日大根)と呼ばれ、名前のとおり種を植えてから約30日ほどの短い期間で収穫することができる家庭菜園でも初心者向けの野菜です。
連絡障害の被害も少なく、栽培期間自体が短いので、作物の収穫後に別の作物を植えるまでの期間に植える間作(かんさく)としても育てられています。
種類により違いが出てきますが、2㎝程の大きさになり、球状や楕円形の根に育ちます。小型のダイコンなので、大きくなっても根の大きさは10㎝程。皮の色は品種により赤やピンク・白・黄色・紫色があります。
根の部分にはビタミンCや消化酵素のジアスターゼを含んでいます。葉の部分にはベータカロテン、ビタミンC、カルシウムが豊富です。
基本データ
難易度 | 易しい |
流通名 | ラディッシュ(和名:ハツカダイコン) |
成長速度 | 早い 20日~30日ほどで収穫 |
花・種 | 2㎜ほどの茶色い丸い種を植え花が咲く前に収穫、白・淡いピンクの花が咲きます |
日照量 | 日なたを好む |
温度 | 15~20℃ |
湿度 | 乾燥を嫌う |
花言葉 | 適応力、潔白 |
ラディッシュが好む環境
日当たりと植えるのに適した場所
ラディッシュは日当たりが良い場所を好みます。畑や庭で植える場合は日当たりが良い場所を選んで植えてください。
ラディッシュはプランターでも栽培が可能なので、プランターで植える場合も日当たりが良い場所を選んで置きます。
置き場所での注意点としてはプランター栽培でベランダに置く際、ベランダにエアコンの室外機がある場合は室外機から離れた位置に置く事をおすすめします。エアコンの室外機から出る風は温度も高く強い風が出てくるからです。
プランター栽培にとってのラディッシュには土の乾燥も起きやすく、葉も弱りやすくなるという心配がありますので、エアコンの室外機の風が当たらない場所を選んで置いてください。
温度・湿度
ラディッシュの栽培に適した温度は15~25℃。
基本的に植えたら30日ほどで成長はしますが、温度的に栽培に適しているタイミングとして、春は4~5月あたりの時期、秋頃では9~10月あたりの気候がおすすめです。
湿度に関しては、発芽に得適している湿度が60~70%ぐらいの条件です。成長中は土の乾燥は嫌いますが、ある程度風通しが良い環境を好みます。
雨が多く降るような梅雨の時期は湿度が高くなり、根腐れを起こす場合もありますので、湿度が高めの時は水をやりすぎに注意してください。
用土
ラディッシュの種をまく予定の2週間ぐらい前から土の準備をします。
苦土石灰を混ぜて耕しておき、1週間前ぐらいに堆肥と粒状肥料を混ぜ耕しておきます。庭や畑での栽培の場合は畝を作っておくとよいでしょう。
土の配合を省略させたいという人は野菜用の培養土でも大丈夫です。
プランター栽培の場合は、鉢底石をプランターの底に敷くことで排水性を良くし、根腐れ予防にもなります。
ラディッシュの栽培は植え替え自体おすすめできないので、育苗ポットに植えるのは避け、直接プランターへ種まきをすることをおすすめします。
ラディッシュを上手に育てるコツ
水やり
ラディッシュは種をまいた後、発芽するのに約1週間ほどかかります。
充分な水分がないと発芽しないので、発芽するまでの間、土が乾燥しない様に発芽するまでは水やりを多めにしておきましょう。発芽までの間の水やりで種が流れてしまう事もありますので、ハス口のジョウロや霧吹きを使って水やりをするとよいです。
発芽後の水やりに関しては、畑や庭での栽培の場合、あまり土が乾く事はないと思いますので、土が乾いていたら水やりする程度にします。
プランターでは土が乾燥しやすい傾向がありますので、水やりは朝方、行うのがおすすめです。プランターの底から水が出てくる程度にしっかりと水やりをしましょう。
肥料の与え方
ラディッシュは20日~30日ぐらいで収穫できる野菜です。
収穫までの日数も少ないので、最初に植える前に混ぜた元肥だけで充分に育ってくれるので追肥の必要はありません。
もし追肥を行う場合は液体肥料を500倍に薄め、本葉が4~5枚ぐらいになったあたりで水やり代わりに与えるという方法もあります。ただ、肥料を与えすぎるとアブラムシが付きやすくなる原因にもなりますので、様子を見つつ追肥を行うかを判断してください。
冬越し
ラディッシュは20日~30日、長く栽培しても50日ほどで収穫してしまうので、冬を越すための対策は特にありません。
15度以下の温度環境だと、もし種をまいたとしても発芽する条件ではありません。
15度以上の気温まで温度条件が上がったという事で3月ぐらいに種まきをしたとしても、温度が低すぎて発芽までに時間がかかり、収穫までに時間を要します。種まきから収穫までの目安よりも遅れる事例が多いです。
そのため、冬場の種まき、栽培はおすすめできません。
ラディッシュの選び方
ラディッシュは栽培日数も少なく、植え替え自体適していないため、苗での販売はほとんど見られません。
ラディッシュ栽培は種からの購入になります。
ラディッシュは以下の種類があります。
- 赤丸ラディッシュ
- 赤長ラディッシュ
- カラフルファイブ
- 白長ラディッシュ
それぞれ目安の栽培日数等も異なっています。好みの種類の種を購入して育ててみましょう。
ラディッシュの増やし方
ラディッシュは挿し木等は向いていません。種からの栽培になります。
種を取る方法としてはラディッシュの栽培時に種をとる目的でそのまま栽培させます。
花が咲き種ができてしばらくしてから種を収穫し、保管の際は湿度の影響がないほうが良いので、ジッパー付きの袋に入れ日光が当たらない場所で保管をします。
種は管理温度が高いと呼吸が盛んになるため、冷蔵庫等に入れた方が保存状態も良くなります。春になり気温が15度以上の環境になった時に種まきをしてください。
ラディッシュの植え替え
ラディッシュは植え替えに関しては適していない野菜です。
ラディッシュは発芽して根が伸び、成長とともに根が太くなることで出来あがります。栽培途中で植え替えをしてしまうと根が途中で切れたり変形する等、充分に根が育ちにくいです。
株の周辺の土ごと取って植え替えをしたとしても根の形状が変わりやすく、ダイコンの出来上がりに大きく影響してくるので、植え替えをするのは避けましょう。
ラディッシュの栽培は、そのまま植えたところで栽培、収穫まで完了できるようにしてください。
病気・害虫
ラディッシュの栽培で注意したいのはアブラムシです。
4月以降、温かくなってくると付きやすくなります。害虫対策で寒冷紗をしていたとしても入り込んで被害に遭う事があります。
アブラムシを見つけた場合はセロテープにつけて取り、直接駆除するようにします。ただ払い落とすだけでは再びついてしまうので、確実に取って駆除してください。
他にも害虫ではアオムシやネキリムシ、ヨトウムシ、ハダニ等の被害に遭う可能性もあります。見つけ次第駆除します。
湿度が高すぎるとウドンコ病の可能性も出てきますので、風通しがよく水はけのよい環境で育てましょう。