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マーガレットの育て方

マーガレットは明治時代に日本に入ってきた植物で、寒さにも強いためあちこちで育てられている植物です。

このページではマーガレットの特徴や育てるポイントについてご紹介しています。

マーガレットの特徴

マーガレットはスペインのカナリア諸島を原産とするキク科モンシュンギク属(アルギランセマム属)に分類される草花です。

開花期が長く、多年草のため環境が合えば毎年花が咲きます。花形は一重咲きのものから丁字、八重、ポンポン咲きなど変化に富み、寄せ植えのメインやハンギングバスケットの主役としてよく利用される人気の花です。

草丈は50cm〜1mほどになり、葉は細く先端がぎざぎざと尖っています。基本的に香りませんが、交配種の中にはラベンダーに似た香を放つものもあります。

日本では明治時代末期にヨーロッパより渡来した「在来白」という白花の園芸品種が広く知られています。茎が木質化することから和名では「木春菊」と呼ばれます。

基本データ

難易度 やや易しい
流通名 マーガレット、モンシュンギク
成長速度 やや速い
花・種 4~6月、10~11月頃に白や黄などの花が咲きます
日照量 日当たりを好みますが夏の直射日光は避けます
温度 耐寒性・耐暑性ともにやや弱いです
湿度 基本的にやや乾燥気味の環境を好みます
花言葉 心に秘めた愛、真実の友情

マーガレットが好む環境

日当たりと植えるのに適した場所

地植えにする場合、日当たりがよく冷たい風が当たらない場所に植え付けます。冬は霜に当たると株が弱るので、寒冷地では株元に敷きわらや腐葉土を厚くかぶせ、霜よけを施します。寒くなる前に株を掘り上げて鉢へ植え替え、室内へ移す方法もあります。

鉢植えであれば、春と秋は日がよく当たる場所に置き、冬はできるだけ室内の日がよく当たる場所に移しましょう。関東地方以西では、霜に当たらなければ戸外での冬越しも可能です。

高温多湿を苦手とするため、梅雨から夏の時期は長雨や直射日光が当たらない軒下などで管理します。地植えのマーガレットは遮光ネットや寒冷紗、すだれなどで日陰を作るとよいでしょう。

暑さ・寒さともにやや弱いため、管理場所を変えられる鉢植えの方が便利です。ただし、多年草のマーガレットは一度根付くと耐寒性が高まるので、翌年以降は地植えでも育てやすくなります。

温度・湿度

マーガレットの生育適温は15~20℃ほどと、耐暑性・耐寒性はあまり強くありません。

花を長期間楽しめる植物ですが、夏は開花がいったん止まるので、梅雨に入ったら1/3ほどの高さまで切り戻して風通しをよくします。

冬は霜が当たると弱ってしまうため、鉢植えの場合は室内などの暖かい場所へ移し、地植えのマーガレットは株元に敷きわらなどをかぶせて霜よけを施しましょう。

高温多湿の環境を嫌うので、梅雨は雨に当たらない場所へ、夏は直射日光が当たらない半日陰で管理します。

用土

マーガレットは高温と多湿に弱いため、用土には水はけのよい土を使用し、上手に夏越しさせましょう。酸性土を嫌うので、苦土石灰を混ぜて酸度を中和します。

自作する場合は、赤玉土(小粒)5:腐葉土3:ピートモス2などの割合で混ぜた土に、1リットルあたり1gの苦土石灰を加えます。初心者であれば市販の草花用培養土を使うのが最も簡単です。

有機質に富んだ土壌を好むので、地植えの場合は植え付ける前に腐葉土や堆肥などをすき込んでおきましょう。

マーガレットを上手に育てるコツ

水やり

マーガレットの水やりは、基本的に土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えてください。鉢底から水が流れ出るくらいの量が目安です。

ただし、年間を通してやや乾燥気味の状態を好むため、水やりの頻度が多いと根腐れしてしまいます。土が乾燥するまで待ち、メリハリをつけて水をあげましょう。夏は開花が止まるので与えすぎには特に注意します。

開花中の花やつぼみに水がかかるとカビが生えたり腐ったりするおそれがあります。水は必ず株元にあげてください。

肥料の与え方

マーガレットの苗を植え付ける際には、元肥としてリン酸分の多い緩効性肥料を土に混ぜておきます。

春と秋の開花中は、追肥として規定の濃度に薄めた液体肥料を2~3週間に1度のペースで水やりの代わりに施します。夏場は生育がゆるやかになるため肥料を与える必要はありません。

基本的に肥料があまりなくてもよく育つ植物なので、与えすぎには注意してください。栄養過多になると花付きが悪くなったり葉色が変色したりすることがあります。

冬越し

マーガレットは寒さにあまり強くありません。冬に霜が降りるような寒冷地では、日当たりのよい室内へ移して管理しましょう。冬場もよく日が当たる関東以西の暖地では戸外での冬越しも可能です。

地植えのマーガレットは、敷きわらや腐葉土を株元に厚くかぶせて霜よけをするか、株を掘り起こして鉢へ植え替え、霜が当たらない場所へ移します。

冬は水を与えてから土が乾くまでに時間がかかるので、春や秋と同じペースで水やりをするのは避けましょう。土が過湿状態になると根腐れを引き起こします。

マーガレットの選び方

マーガレットの苗は春になると多く出回ります。植え付けに適した3~5月に購入するとよいでしょう。

株元がぐらついておらずしっかりしていて、花芽がたくさん付いているものを選びます。葉が黄色くなっている苗や、害虫がついた苗は避けてください。

マーガレットの増やし方

マーガレットは基本的に「挿し木」で数を増やします。

挿し木の手順は、まず茎を芽の先端から5~10cmほどの長さで切り取って挿し穂にします。過度な蒸散を避けるため、上の方の葉を2~4枚残して下葉を取り除いてください。

切り口を2時間くらい水へ浸して吸水させ、挿し木用の土に指で穴を開けて枝を挿します。用土には湿らせた川砂やバーミキュライトなどを使いましょう。

このとき、切り口に発根促進剤をつけると根が出やすくなります。水を切らさないよう管理すると1か月ほどすると根が出るので、鉢や庭、花壇に植え替えます。

挿し木の適期は5~6月もしくは9~10月です。春挿しの場合は、上手に管理するとその年の秋から花を楽しむことができます。

マーガレットの植え替え

マーガレットは毎年花を付ける多年草なので、ずっと同じ鉢で育てていると根が鉢に回って根詰まりを起こします。鉢植えの場合は1年に1度、地植えであれば2~3年に1度、植え替えをしましょう。

マーガレットの植え替えの手順は以下の通りです。

  1. 1回り大きな鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷く
  2. 清潔な草花用培養土を鉢へ入れる
  3. 鉢から株を抜き出し、古い土を優しく落とす
  4. 鉢の中央へ株を置いて土を隙間なく入れる
  5. 水をたっぷり与えて日当たりよい場所で管理する

マーガレットの植え替えは、気温が5℃以上になる3~6月、もしくは9~10月頃が適しています。

基本的には根鉢を崩して植え替えますが、適期以外の場合は崩さず植え替えます。

病気・害虫

マーガレットがかかりやすい病気には「立ち枯れ病」があります。

立ち枯れ病にかかると葉や茎に斑点が現れます。病気が進行すると植物全体に病斑が広がり、立ち枯れの状態になります。

症状を見つけたら被害箇所を早めに切り取り、枯れ落ちた葉も処分してください。症状が大きい場合は薬剤を吹きかけて殺菌します。

夏場に水やりを減らして乾燥気味に管理することで発生しにくくなります。

マーガレットにつきやすい害虫には「アブラムシ」や「ヨトウムシ」がいます。

アブラムシは葉や茎に付着して植物の養分を吸い取り、株を弱らせる害虫です。発見したら粘着テープや薬剤を用いて駆除しましょう。

ヨトウムシは植物の葉や茎、実、花の広範囲に発生し、食害に遭わせます。

放置すると株全体を食い尽くす可能性があるので、発見次第、薬剤を使って退治しましょう。卵を見つけたら葉ごと切り取り処分してください。

マーガレットの毒性や危険性について

マーガレットの葉の汁には、ミニテルペンラクトンという物質が含まれており、触れてしまうと皮膚炎を起こすほか、誤食すると嘔吐を引き起こすことがあります。

大量に扱わなければ過度な心配はいりませんが、アレルギー体質の人は注意してください。小さな子どもやペットのいる家庭では手の届かない場所で管理するのがよいでしょう。

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